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デイヴィッド・マレイの初リーダー・アルバム

2014-01-24 | JAZZ
 昨年暮れに「ロフト・ジャズの5枚のレコード」を紹介しましたが、その中心人物の一人であったデイヴィッド・マレイの初リーダー・アルバムを取り上げてみました。

デイヴィッド・マレイ(David Murray)1955年2月19日 - カリフォルニア州オークランド生まれ

エリック・ドルフィーが亡くなった1964年にアルト・サックスを吹くようになり、ジョン・コルトレーンが亡くなった1967年にテナー・サックスに転向、当初はR&Bバンドを結成し、サンフランシスコ等で演奏していましたが、1975年にニューヨークに進出し、初録音を行っています。
当時ニューヨークは、ヴィレッジ界隈を中心にアーティストたちが結束し、連携し合って地域の創造的文化活動を推進すべく、運動を展開していて、その活動の舞台となったのが、ヴィレッジやソーホーの無人倉庫を利用したロフトでした。
この時、デイヴィッド・マレイはニューヨークにやってきたばかりでしたが、豪放な質感たっぷりの豊かな音を出すテナー・マンで、自分のヴォイスを持っているということから、一気に彼の名が高まったとされています。

「FLOWERS FOR ALBERT」 INDIA NAVIGATION  IN 1026
   
1. JOANNE’S GREEN SATIN DRESS
2. BALLAD FOR A DECOMPOSED BEAUTY
3. FLOWERS FOR ALBERT
4. ROSCOE
DAVID MURRAY(ts) PHILLIP WILSON(ds) OLU DARA(tp) FRED HOPKINS(b)
録音 1976年6月26日 レディース・フォート(ヴィレッジの外れにあった代表的なロフトでの演奏)

このアルバムは、マレイの名を知らしめた初期の代表作で、アルバート・アイラーの再来ではないかと囁かれたことが、タイトルからも伺うことができます。
よってそのサウンドは、トラディショナルな方向に回帰し、精神と肉体から発せられるような音、並びにリズムとなっていて、タイトル曲にその特徴がよく表れています。
また、テーマのソロ部分では、細かいビブラートを利かせ、初期のアイラーに似た奏法を行っています。
この後、マレイはメジャー級となるに従い、コールマン・ホーキンスやベン・ウエブスターを彷彿とさせるような洗練されたサウンドで、スタンダードも良く演奏するようになって行きます。
改めてこのアルバムを通して聴いて見ましたが、今の時点で、この手の音楽は過去のものとなりつつあるようにも思います。

コメント
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