掛井酒店

純米酒(日本酒)の話題を中心に、ドイツビールやワインなどの入荷情報、日々の出来事を発信します。

玉川常温熟成他こんなものが入荷

2011-10-15 21:29:48 | 商品紹介
10月に入り、寒かったり暑かったりと、日によって温度変化が激しくなって参りました。そういう周期を繰り返し、季節は確実に秋へと進んで行くのでしょう。
そうなって来ると、日本酒の蔵元ではいよいよ蔵入り(23BYの仕込)・・・という季節に入ります。早い所はすでに蔵入りの蔵もあり、来月に成ると多くの蔵元が蔵入りします。
何かこの間「皆蔵
かいぞう(蔵での酒造りのすべての作業が終わる事)」に成ったような気もしますが、あれからすでに、早いもので半年近くが過ぎたんだな~と改めて感じさせられます。 
そんな秋も深まりつつある中、京都府京丹後市の蔵元「玉川」(木下酒造)さんより、昨年より出荷されるようになった、生酒の常温熟成酒が、先日入荷致しました。
昨年は、酒米:北錦でで醸された、通常の山廃純米無濾過生原酒の常温熟成の「赤ラベル」といわれるシリーズと、同じく山廃純米無濾過生原酒で、アルコール度数が20度以上の完全発酵バージョンの常温熟成の「白ラベル」といわれるシリーズの2タイプでした。
今年は、昨年同様の「赤ラベル」といわれるタイプは有るのですが、アルコール度数の高いバージョンの「白ラベル」と呼ばれるものが、今年は品薄の為なくなり、変わって酒米:五百万石で醸されたものが新たに発売になりました。という訳で、今年は、「赤ラベル」「白ラベル」という商品区分けではなく、酒米違いの「北錦」「五百万石」商品名に成ります。
昨年もブログで書き込んだ通り、生酒を常温で熟成させるというのは、酒販店や飲食店や個人の楽しみとしてやる事はあっても、蔵元自ら肩ラベルに「無濾過生酒 常温熟成酒」などと堂々と貼り付け出荷する蔵を、他では見た事が有りません(笑)。そんな一風変わった(笑)商品ですので、蔵元さん曰、く酒質を理解して販売して頂ける酒販に、ルート限定商品として300本のみ出荷という形に成っているとの事です。

玉川 常温熟成 北錦
山廃純米無濾過生原酒 22BY
原料米:北錦 精米歩合:66% 酵母:無添加 アルコール度:19.0 日本酒度:+3.5 酸度:2.2 アミノ酸度:2.2
甘酸っぱい旨味がとても心地よい味わいを醸し出しています。玉川らしい濃厚でパンチのある味わいに加え、熟成も程よく掛かり、骨格の有る酒質です。割水燗をする時も、水の割合を1/3位加水しても、水っぽくならず、しっかり主張してくれ、少しシャープな印象に成ります。
税込価格¥2,500
玉川 常温熟成 五百万石
山廃純米無濾過生原酒22BY
原料米:五百万石 精米歩合:66% 酵母:無添加 アルコール度:19.7 日本酒度:+3.0 アミノ酸度:1.7
北錦に比べると熟度は遅く、まだ少し硬さを残しますが、シャープな鋭角的な切れ味は、北錦とはまた違う個性が楽しめます。これからもう少し熟成が進むと、旨みとキレが十分楽しめるお酒に成って来ると思われます。
割水燗の方も勿論楽しめます。こちらも北錦同様1/3くらいの加水量でも大丈夫です。こちらは、割水燗の方が、若さが多少和らぐ印象です。
税込価格¥2,500昨年はお客の反応も上々でした。今年も2種類とも個性が違い、とても楽しめるお酒に仕上がっていますので、是非お試し下さい。

またこの度、同じく「玉川」(木下酒造)さんから、超レアなお酒が入荷しております。
お酒自体は、今年春先に発売に成った、備前雄町使用の山廃無濾過生原酒ですが、通常のものとは違い、「責め」の搾り(圧力を掛けて搾る最後あたりのもので、複雑なあじわいが特徴)のものだけを集めた、澱がらみのお酒です。
玉川 澱がらみ 雄町
山廃純米無濾過生原酒22BY

原料米:備前雄町 精米歩合:66% 酵母:無添加 アルコール度:19.2 日本酒度:-9.0 酸度:2.1 アミノ酸度:2.8
ご覧の通り、少し澱が絡み当然透明感は有りません。口に含むと甘味と酸味がとても心地よい状態で滑り込み、奥深い濃厚な味わいを感じます。その後、柑橘系の皮の苦味にも似たニュワンスが有り、とてもユニークな味わいに成っています。
またこちらも割水燗もお勧めです。甘味が少し押さえられ、酸味が少し表に出る印象で好印象でした。
こちらも少量出荷の為、ご希望の方は早めにご連絡下さい。

税込価格¥2,800