という訃報がやってきたのは。
そうだ、彼が10代の頃からの付き合いだから、もう、30年にはなるのか。
今は亡き、わが友人のやっていたスナックで、職人をやりながらのバイトだったか。
細かいことは忘れたけれど。
彼の友人から、病状が重篤であること、聞いてもいたんだけど、なぜか、今回は。
お見舞いにもいかず、今日を迎えているんだよね。
このところ、死への思いが、ちょっと、変わってもいて。
そんなところからだろうか、なんて、勝手に、エクスキューズ、入れているんだけどね。
今夕は、早目に、粛々とお線香を手向け、まさに、死出の旅を見送るとします。
もちろん、残されたご遺族の悲しみは理解しつつも、旅立つご本人にはね、OK、よく生きたよ。
と、ね。
文句なしだ、とも。
そういえば、わが娘が、ハケンで、某こども洋品のチェーン店にお世話になっているんだけど。
最近、エリアマネージャーとかいうのか、正社員のそういうポジションの方と、エリアを回っているそうで。
売れないお店のテコ入れ、とでもいうのか、学歴も何もないんだろうけど、ジャニーズフリークの。
ある意味、プロなんで、それも生き、ということか。
ま、当方も、彼女を、人材として、考えてもいて、なにか、いい場ができるかも、なんて思ってもいたんだけど。
なんにせよ、一つことに打ち込むと、スペースが生まれ、そこにアプリオリでない、というのか、既定でない。
習ったことでない、なにごとかが、天使のように舞い降りるわけだ。
つい最近、ここでご紹介した、「人間の建設」という対談集、新潮文庫の180ページくらいのやつ。
実は、小林秀雄と岡潔の対談でね。
岡潔の経験なんだけど、ある時、奈良の美術館で、正倉院の、古い古い布切れが丹念に貼ってあって、それを、3時間ばかり、見入ってしまった。
外へ出てみると、いつもは何も感じない松の枝ぶりがとても鮮やかに見えたそうだ。
その体験を、彼は。
《丹念に長いあいだ取り扱ってきたものを見ているうちに、
自分の心から、ほしいままなものが取れたのじゃないか。
ほしいままなものが取れさえすれば、自然は何を見ても美しいのじゃないか。》
と、言うんだね。
これは、得がたいけれど、実は、どこにでも転がっていることでもあり、というね。
なかなか、深い境地を語るものだ、と少々、上から目線ぽく、あるけれど、印象に残った。
これが、豊かさなんだよね。
ヒトモノカネ、というけれど、ヒトにしかできないことだ。
そもそも、経済なんてのは、数字、数値じゃなく、ヒトを扱うものだったはずなんだけどね。
今回のEU離脱騒動にしても、カネモノヒト、と順番が逆になっているんじゃね、くらいの感想で。
なんて時に、「善と悪の経済学」というね、チェコだったかの経済学者の本に出会って。
すかさず、kindleでダウンロードし、読了まで11時間半、というカウントまで出るわけだけど。
いきなり、ギルガメシュから始まり、旧約聖書、古代ギリシャ、キリスト教、デカルトと機械論、などなど。
と目次が連なるもので。
iPhoneで、粛々と読み進めてみようか、というのが、今日この頃のイベントの一つ。
さて、今日も、その他にもイベント目白押しで、綱渡りならぬ、時間度の名手を気取って、するりするりと。
二度とやってこない、という約束になっている、この6月28日を味わうことにしますか。
この、二度とやってこない、だけど、ひょっとしたら、パラレルのワールドとして、あるのかも。
というようなことをおっしゃる御仁の動画を見たりして、あるかもね、なんて気にもなっている。
のでもありますが。
それはともかく、流れ急な巴川を眺めながら、朝を始めることにします。