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小松基地問題研究会

6/8大飯控訴審第8回口頭弁論報告

2016年06月09日 | 原発
6/8大飯控訴審第8回口頭弁論報告

 6月8日午後2時、名古屋高裁金沢支部で大飯原発差し止め訴訟の第8回口頭弁論が開かれた。傍聴抽選にはあたったが、13人があふれたので、遠方から来ている人に譲り渡した。

 あふれた人、遅れてきた人、事務局メンバーとともに隣接する弁護士会館の大ホールに向かった。記者会見・報告集会のための準備を手伝い、配付資料の独自学習をしながら、原告、弁護団、傍聴者、メディアの到着を待った。2時間半後の4時20分になってやっと、みんなが到着した。

十分時間をかけて更新手続き
 前回口頭弁論では、原告から福島県飯舘村での現場検証と大飯原発敷地内で観測した地震動のデータ提出を求めたが、裁判所は早期結審方針で、消極的な態度だった。

 裁判官の構成が変わり、更新手続きについて十分に時間をとっておこなうことを要求した。次回口頭弁論で、2時間かけておこなうことが決まった。

 最初に小松崎さんが陳述した。小松崎さんは南相馬市内の福祉施設で働いていたが、福島原発事故後福井に疎開している。原発事故では「傷害」のある人が最も厳しい事態に追い込まれたことを陳述した。

 小森弁護人が熊本地震にも触れ、長沢補充意見書を踏まえて、被告関電の地震動に関する主張に反論した(第24準備書面)。ついで、第25準備書面、第23準備書面、第21準備書面、第22準備書面についての弁論がおこなわれた。

島崎陳述書
 本日の口頭弁論で最も重要なことは島崎邦彦さん(元原子力規制委員会委員長代理)の陳述書である。「地震モーメントを活断層の情報から推定する場合、入倉・三宅(2001)の式を用いると過小評価となる可能性がある」としている。

 原告団長の中嶌哲演さんは島崎陳述書の提出の意義を問われて、もんじゅ訴訟でも元原子力安全委員会の佐藤委員長が裁判所で陳述したことに匹敵する大きな意義を持っていると話した。

 弁護団は、島崎さんは地震学の専門家であり、最初に学会で「過小評価」の論文を出しており、電力会社が裁判で「関係ない」と主張したので、陳述書を書くことになった。非常に重要な位置をもっており、今後科学者の勇気ある発言につながるとよいと述べた。

燃費偽造のゴジラ版
 関電は自分に都合のよい計算式を使い、生データを出さずに安全問題をブラックボックスに閉じ込めている。第3者による検証ができない・させないという非常に非科学的な態度である。三菱自動車の燃費偽造と同じことをやっているのだ。

 次回は10月19日。傍聴しよう。

    
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