台湾・中国危機について
8月2日、アメリカ下院議長ペロシが台湾を訪問し、中国・台湾間の緊張を一気に激化させた。アメリカでは、下院議長は正副大統領に次ぐナンバー3の高位人物であり、アメリカ政府の意思として、1997年以来25年ぶりに訪問したのである。
<台湾+米:中国>の軍事的緊張を招いた、その前史から確認しておこう。 . . . 本文を読む
「いとっしゃなぁ」―北朝鮮木造漁船の漂着について
最近、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の木造漁船の残骸が、石川県の海岸に相次いで漂着している。新聞記事(『北陸中日新聞』)から拾ってみると、12月23日かほく市木津海岸/12月22日輪島市袖ヶ浜海岸/12月21日志賀町千ノ浦海岸/12月20日珠洲市鰐崎海岸/6月21日志賀町千ノ浦海岸。
過去の漂着船のデータを新聞記事で見ると、2013~20 . . . 本文を読む
中国・北朝鮮敵視政策を止め、友好と協力を
2022年度防衛費は過去最大の5・4兆円に達しようとしている。加えて、軍事基地の聖域化を狙って「土地規制法」を成立させた。小松基地などへのF35配備計画は朝鮮半島への侵略・攻撃計画に基づいている。地上イージス計画は住民の反対で頓挫し、新イージス建造も破産したが、日本はミサイル迎撃を口実に敵基地攻撃体制構築を狙っている。中国・北朝鮮を対象にした日・米・英 . . . 本文を読む
20201102大和堆での中国漁船の操業について
商業新聞は「スルメイカ漁場で違法操業 大和堆 中国船急増」(2020/10/6)、「違法中国船 絶えず 大和堆操業 守って」(2020/10/7)、「大和堆問題で不満噴出」(2020/10/22)などの見出しで、中国排外主義をあおり立てている。
9月頃から能登半島沖の大和堆西側で中国漁船がスルメイカ漁をおこなっていることについて、水産庁が日本 . . . 本文を読む
1932年『上海会戦記』閲覧
2019年11月22日、陸上自衛隊金沢駐屯地を訪問して、『上海会戦記』を閲覧した。1932年の上海事変に関する第九師団の記録なので、もしかしたら4月29日の上海爆弾事件に関する情報も含まれているのではないかと期待して訪問したが、豈図らんや、その記録は1932年2月2日から3月9日までのものであった。
尹奉吉については書かれていなかったが、上海事変に関する一次資 . . . 本文を読む
漁業取締船と北朝鮮漁船の衝突現場について
作為的な編集画像
水産庁は、10月18日、漁業取締船と朝鮮民主主義共和国(北朝鮮)漁船の衝突(10月7日)映像を公開した。映像は約13分で、最初に取締船のコントロールパネルが映し出され、5秒後に「ただ今から放水を開始する」というアナウンスが流された。2分25秒に「(放水は)漁船のともに当たり」はじめ、3分31秒に衝突音が聞こえた。
当初の説明は
当 . . . 本文を読む
放水し、追いかけ、衝突したのは日本の漁業取締船だ。 排外主義をはね返せ!
2年ほど前(2017年12月31日)、「北朝鮮パッシングと日本海(東海)大和堆」を投稿したが、その後も、EEZ=大和堆=イカ漁をめぐる排外主義が過熱しており、今回の衝突事件についても、メディア上では「戦争をしてでも、漁場を取り返せ」の論調が渦巻いている。
第9管区海上保安本部(新潟)は取締船「おおくに」の乗組員に事情聴 . . . 本文を読む
「北朝鮮の乱獲」論を批判する
7月20日の「北國新聞」に「北の乱獲『死活問題』」という大見出しが踊っている。
6月上旬に能登小木港からイカ漁に出漁し、18日に帰港したときの記事だが、同日の「北陸中日新聞」を見ると、「昨年急増した北朝鮮などの違法操業船は今季はほとんど見られない」と報道している。
また、7月24日の共同通信記事は、「大和堆周辺で、5月下旬以降これまでに延べ625隻に排他的 . . . 本文を読む
海自哨戒機による戦争挑発を弾劾する
昨年(2018年)12月20日、日本海(東海)の公海上で海上自衛隊のP1哨戒機と韓国海軍の駆逐艦との間でトラブルが発生した。21日、岩屋防衛相は「日本の排他的経済水域(EEZ)内で、韓国艦船から海自哨戒機に火器管制レーダーを照射された」と発表し、さらに畳みかけるように28日、P1哨戒機から撮影した編集動画を公表し、日本人の排外主義に火を付けた。
これにた . . . 本文を読む
「太政官決定」と「磯竹島略図」をめぐる独島(竹島)論争について
はじめに
独島(竹島)領有権をめぐって、日韓間で論争が続いている。私は韓国側の史料に依らないで、日本の史料にもとづいて、この論争に決着をつけたいと考えている(韓国側の主張や史料を使うと、非理性的な「韓国の言いなり論」などが横行するので)。
2005年に『公文録』に綴じられた「磯竹島略図」が発見され、すでに論争に終止符が打たれてい . . . 本文を読む