アジアと小松

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小松基地問題研究会

20230823 福島トリチウム汚染水の放出反対

2023年08月23日 | 原発
20230823 福島トリチウム汚染水の放出反対

 明日(24日)に、福島原発由来の放射能汚染水を太平洋に放出するという、報道が急を告げている。政府は「処理水」だというが、処理は終わってはおらず、トリチウムなどの核種が残存する「未処理水」であり、これを海水で薄めて放出しようとしている。原発(原爆)政策の行き着く先は、環境への放射能汚染である。

 8月19日に、伴英幸さん(原子力資料情報室)の講演会「海洋放出の問題点」があり、聴講してきた。案の定、難しい話だったが、いくつかの重要な点を学んできた。
 ALPS(多核種除去設備)で除去できなかったトリチウムを含んだ汚染水を「40倍に薄める」から安全だというが、40倍に薄めようが、100倍に薄めようが、放出されるトリチウムの絶対量は変わらないのだ。半減期約12年のトリチウムが、廃炉処理が終結するまで(30年以上)、日々発生し続け、太平洋に垂れ流しになるのである。

 しかも、排出口から放出される汚染水は均一に拡散するわけではなく、海流や風波の影響を受けて、濃淡のある汚染水として、太平洋から世界の海へと拡散していくのである。下図は、韓国海洋科学技術院が作成した10年後(2033年)に拡散されたトリチウムの分布図である。
 そこには、地球上の生命を生み、育んだ海洋生物がおり、体内に取り込まれ、生態濃縮が起こり、食物連鎖で、魚介類から人間へとバトンタッチされ、内部被曝が起こり、遺伝子と結合して、ガン発症のリスクが高まる。今後30年どころか100年間は、太平洋の魚を食うなということである。

 福島の漁民が海洋放出反対の声をあげているのは、「カネ・今・私」の問題ではなく、人類の死活に関わる問題だからである。だから、遠く石川の地からも福島漁民に連帯する声を上げねばならない。なぜなら、ここに志賀原発があり、明日はわが身だからである。



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