比較憲法学とは日本国憲法と他国の憲法(日本国憲法と自民党草案)を比較検討して、その性格と位置を明瞭化する学問である。本書では、①改憲手続き、②改憲回数、③改正の限界の有無、④憲法擁護義務、⑤人権規定の有無、⑥家族の位置づけ、⑦戦争放棄、⑧押しつけ論などについて検討している。 . . . 本文を読む
前回6月の口頭弁論から3カ月ぶりの口頭弁論だった。今回も傍聴抽選から数人が外れたが、事務局の采配で全員が傍聴出来たようだ。前回口頭弁論は島崎邦彦さんの意見書が提出され、状況変化の兆しが見えたが、今回は島崎さんの証人尋問が決まり、さらに勝利の展望開かれた。他方関電は意気消沈していた。
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日本国憲法第29条第1項には「財産権は、これを侵してはならない」とありますが、対談本のなかでは一切議論の対象になっていません。私有財産制こそが日本国憲法の最も守りたい聖域であり、それが今日の日本の諸問題を生み出している根源です。その聖域を守るために、その枠内での権利規定であることを明確にしておく必要があると思いました。 . . . 本文を読む
解説者は戦時下の金子の生き方について、「詩人と生活者の分離」という言葉を使ったが、同時代に小林多喜二がおり、鶴彬がおり、尹東柱がおり、鈴木安蔵がいたように、その文学や論文が治安維持法にかかって死と直面した人々がたくさんいるなかで、むなしくひびかないだろうか。 . . . 本文を読む
本書は明治憲法の元首天皇制から新憲法の国民主権への転換がアメリカに押しつけられたのか、それとも日本に内在していたのかを考究している。著者は日本国憲法の最も重要な部分、天皇制と人民主権に関して検証しているが、憲法9条問題については一切触れていない。 . . . 本文を読む
こんなに恥ずかしい「押しつけ」論
『Will』11月号には、「こんなに恥ずかしい日本国憲法」という特集が組まれ、古森義久(産経新聞論説委員)は「象徴天皇は私たちが作った―ケーディスの証言」という駄文を投稿している。
古森はケーディスの「天皇を『国の象徴』とか『国民統合の象徴』とする表現は実は私たちがふっと考えて、作り出したものなのです」という証言を引用している。
さて、古森はこの証言 . . . 本文を読む