AcousticTao

趣味であるオーディオ・ロードバイク・車・ゴルフなどに関して経験したことや感じたことを思いつくままに書いたものです。

グミ

2007年02月15日 | ノンジャンル
 妻から繰り返し聞かされた話題のひとつにグミがある。菓子のグミである。妻がまだ小学生低学年であった頃、(ということは30年以上前の話である)近所にドイツ人の一家が住んでいて、その家に遊びに行くと、決まってドイツ製の果汁グミがおやつに出たとのことである。

 今でこそ、グミのお菓子は全くめずらしくともなんともなくなったが、その当時は近所のお菓子屋さんには全く無い代物であった。それがとても美味しく、幼少期の大きな楽しみの一つであったそうである。

 そのときの経験が深く心に刻まれて、DNAに影響を与えたわけではないであろうが、二人の娘も幼少期からグミのお菓子が大好きである。あの弾力感のある柔らかさが堪らないのであろう。

 今日は、ウィーン放送交響楽団のコンサートに行ってきた。指揮はベルトラン・ドゥ・ビリー。PROGRAMはワーグナー:歌劇「タンホイザー」序曲、シュベルト:交響曲第7番ロ短調「未完成」、ベートーベン:交響曲第3番変ホ長調「英雄」であった。

 コンサートホールは所沢市にあるアークホール。このホールは、新しい建物で音響設計もしっかりなされているのであろう、郊外にあるホールのなかでは一番音の響きが良いように感じられる。我が家から車で30分程度の距離にあり、よく出没する。

 ウィーン放送交響楽団の演奏を聴いていて、何故か妻がよく話をするグミのことが思い出された。音の響きが柔らかいのである。単に柔らかいだけでなく、弾力感があって柔らかい。「弾力感があって柔らかい」これは良い・・・

 上質なエアサスペンションの車の乗り味を思わせる。心地よい響きである。しっとり感さえ感じさせる「しなやかさ」といったものを堪能させてくれる演奏であった。

 シートポジションは23列目のセンターポジションである。やや後方でオーケストラ全体の響きの融合を俯瞰できる位置であったことも、そういった印象を受けたひとつの要因かもしれない。

 室内楽等編成の小規模の演奏会の場合には、やはりもう少し前目の位置がいいかもしれないが、オーケストラの場合、やや引き気味の位置のほうが最近は好きになってきた。以前は結構かぶりつきポジションが好きでで、響きが多少荒っぽくても音の切迫感を体感したかったのであるが、最近はその嗜好性も若干変化してきたようである。
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