AcousticTao

趣味であるオーディオ・ロードバイク・車・ゴルフなどに関して経験したことや感じたことを思いつくままに書いたものです。

6421:エネルギーパック

2023年09月30日 | ノンジャンル

 人間には寿命がある。これはいかんともしがたい。寿命があるのは人間ばかりではない。生物の宿命である。

 寿命があるのは命を持っているものばかりでなく「もの」にも寿命があるようである。

 ユニークなオーディオアクセサリーを製造販売しているGe3の一部の商品にも寿命があるようである。

 私は「昇氣」と呼ばれるちょっと変わったGe3の製品を愛用していた。見た目的には良いものではない。

 正方形の台座の上にウサギの毛であろうか、白いふわふわの毛が円形に乗っている。それを目にする人の多くは「ちょっと、不気味・・・」という印象を持つであろう物体である。

 これをリスニングルームの四隅に設置すると、リスニングルームに響く音響に変化を与える。その変化の方向性は、「より生気がみなぎる・・・」という印象を受けるものであったので、10年ほど前から設置されたままになっている。

 しかし、この「昇気」には寿命があるようなのである。写真を撮ってGe3にメールで送って判定してもらったところ、「寿命が尽きています・・・」との判定結果であった。

 現在販売されている「昇気4」は、そういった「寿命問題」に対応すべく、エネルギーパックが交換できる仕様に変更されている。つまり寿命が尽きた場合、本体はそのままで内部に設置されてるエネルギーパックのみ交換すればまた復活する仕様となったのである。

 「寿命が尽きた・・・」との判定を受けたので、全て最新バージョンの「昇気4」に切り替えることにした。

 現在我が家のリスニングルームには四隅だけでなく、さらに3個追加して、全部で7個ある。リスニングルーム前方に壁際の床に3個、リスニングルーム後方の壁際の床に4個という布陣である。その7個すべてを最新バーションに切り替えた。

 最新バージョンといっても見た目は全く同じである。床に置いてあるので、リスニングポイントに置かれたイージーチェアに腰かけると、視界には入ってこない。

 「寿命が尽きた・・・」との判定を受けた「昇気」で耳を慣らした後に、7個すべてを取り換えた。設置位置は全く同じである。前方3個、後方4個である。

 そして、つい先ほどまで耳にしていた、プロコフィエフのヴァイオリン協奏曲第2番の第2楽章を、再度聴いた。「これで、変化がなければ・・・『どういうこと!』・・・となるよな・・・」と心の片隅で思っていたが、その最初の音を耳にして、そんな心配は「風と共に去りぬ・・・」という状況となった。

 「音がフレッシュ・・・」、「若返った・・・」、「枯渇していたものが、再び沸き上がるような・・・」、「若々しい肌の張りを感じる・・・」という断片的な感想が心の中に沸き起こった。

 10年選手であった従来の「昇気」は確かに寿命が尽きていたようであるということが、感慨深く納得できる音の変化であった。

 「昇気4」になったので、今後は一定の時間が経過した場合には「エネルギーパック」を交換することによって、常にフレッシュな機能を保ったまま使用できる。

 この「エネルギーバック」の交換機能・・・人間にもあれば良いのであるが・・・還暦を迎え、様々な機能低下をしみじみ感じるこの頃、そんな思いが心の片隅をよぎった。

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