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田母神論文を読んで    愛国者たる落石

2008年11月20日 11時21分05秒 | Weblog
有名な論文をざっと読んでみました。
一番気に入った箇所は冒頭の部分。
『アメリカの軍隊は安保条約によって日本に駐留しているが、
これをアメリカによる日本侵略とはいわない』
(私はこの部分に田母神さんの長所と短所が見事に出ていると思います)
この形式論理にしたがって、以後の論が展開されている。


私見によれば論文のポイントは
一番最後のほうで触れているこの部分。
『日本の軍隊は強くなると暴走するので
動きにくくされている。
武器の使用も制限され、諸外国の軍にくらべて
がんじがらめの身動きできないようにされている。』

軍人として、日本防衛という自己の仕事に忠実になれば
当然、こう考えると思います。
仕事を一生懸命にしようと思えば、精勤的な重荷を
拭い去りたい、それが論文を貫くモチーフでしょうか?

これは良く理解できることです。
しかし問題は、そこから出てくる非侵略論です。
歴史は玉手箱ですから、どんな論でも可能です。
ですから非侵略論にも一分の正しさはあります。

しかし一部分で全体を類推するには素人の歴史家がする
楽しみで、素人に許された娯楽です。
つまり歴史を使って夢を見るわけです。

軍人は夢想家では困ります。
現実をリアルに見つめる目を持ってもらわないと
戦争に勝てません。

己を知り敵を知れば百戦危うからず。です。
田母神さんのように、己の良いところだけを知り、
相手の弱いところばかりに目をつけていては
とてもリアルな目の持ち主とは思えません。

夢想家は軍人には向いていない。
それは歴史が証明済みです。

論文の最期は『歴史を抹殺された国家は衰退の一途をたどる』
と、締めくくられています。

『歴史を夢想する軍人は国を滅ぼす』とでも
結んでおきましょうか?

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1 コメント

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恐ろしい集団が続々誕生 (ヤメテヨくん)
2008-11-21 09:31:54
田母神論文にコミンテルンへの信じられない程の過大評価があって驚くと共に、彼らの世界史認識の都合の良い捏造を知って恐ろしくなった。
 彼は自衛隊の幹部養成の統合幕僚学校の校長をしていたという。
 今回も彼の論文応募に追従するかの様に七十名もの自衛官が応募している。多分こそれは思想的踏み絵であり幹部自衛官の思想統制に大きな役割を果たすに違いない。
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