2 放蕩長男には禁治産者宣告、さて次男の処罰は?
さて、この放蕩兄弟、長男・自民の方はとうとう親から禁治産者宣告をされてしまった。次に行われるべきは、次男、官僚の処分決定である。兄弟の放蕩は、形の上では長男主導に見えるけれども、長男の頭は相当呆けてきて最近の実権は次男が握ってきたのだから、過去の清算のためにもこの処罰は避けて通れない局面である。ちなみにこんなことは、親も周囲もみんな知っていたことだし。ところで、次男の処罰、指導を行うべく親が任命した新社長が三男の民主であった。さて、民主はどんな処罰を行うか。周囲は固唾を飲んで、この成り行きを見守ることになる。
降って湧いたように民主の悪評の数々が、周囲に流れ始めた。
「どうも金にルーズらしい。近く司直の手も入るようだ」
「限りなくワンマンなのに、優柔不断で何も決められないみたいだし。どうも統合失調症なのではないか」
「営業も無能のようで、大得意もあきれている」
「親による評価得点もどんどん下がっている。聞いたところでは、30点を切ったようだ」
新社長のいくつかの実績までが「親へのゴマスリ」のように言われて、「そんなことをするから累積赤字、経常赤字がまた増える」などと実績評価もそっちのけだ。総てが非難の対象にすり替えられていく。
さて、極秘情報も含めてこんな噂ばかりが流れ出てくれば、背景をこう推し量るのが社会の常識というものだろう。次男が、三男の力を弱めるために悪者に仕立て上げ泥沼に引きずり込む積もりなのではないか。次男への周囲の非難を忘れさせる目的もあるのだろうが、それにしても会社そっちのけのこんなやり口は、余りにも自分可愛さの度が過ぎている。こんな噂を流布する周囲の奴ら自身も、よく見れば次男と連んで遊び回ってきたそのメッセンジャーかツカイッパ?
さてさて、どんどん深刻になるこんな泥沼のなかから忽然と浮かび上がってきた周囲の大合唱がこれだ。
「やはり会社の赤字がひど過ぎる。親が毎年少しずつ金をくれるべきなのだ」
「どら息子・長男を社長にしたのは親でもあるし、親のためにやった借金とも言えるのだし」
「新社長・民主はすぐにそういう親への要請、決定をせよ。なにをぐずぐずしているか」
「早くしないと倒産してしまう。ふらふらしないで突き進め!」
そんなこんなで、新社長三男と親とが険悪になりそうな、泥沼のさらなる深刻化。これも次男の望む所だろう。2人がやり合い始めれば、己はちょっと泥沼から沈まないでいられるし、三男の評判が落ちれば落ちるほどに次男を裁く力も弱められるというもの。会社のことなど知ったこっちゃ無い。と言うよりも「自分の威信の回復こそがこの会社の将来である」、と言わんばかり。
かくして、どら息子2兄弟の放蕩に何も関係のない三男新社長が、その尻ぬぐいをせよと現在ばんばん責められているわけである。その対応に追われて彼は、家業自身に精を出す時間もないほど。こんなすべての泥沼状況を高見から眺めて観れば、この会社自身が本当にどんどん沈没に向かっていくように見える。みそもくそも一緒にされて、何もかもぐちゃぐちゃになった、なんともおかしな光景!
さて、この放蕩兄弟、長男・自民の方はとうとう親から禁治産者宣告をされてしまった。次に行われるべきは、次男、官僚の処分決定である。兄弟の放蕩は、形の上では長男主導に見えるけれども、長男の頭は相当呆けてきて最近の実権は次男が握ってきたのだから、過去の清算のためにもこの処罰は避けて通れない局面である。ちなみにこんなことは、親も周囲もみんな知っていたことだし。ところで、次男の処罰、指導を行うべく親が任命した新社長が三男の民主であった。さて、民主はどんな処罰を行うか。周囲は固唾を飲んで、この成り行きを見守ることになる。
降って湧いたように民主の悪評の数々が、周囲に流れ始めた。
「どうも金にルーズらしい。近く司直の手も入るようだ」
「限りなくワンマンなのに、優柔不断で何も決められないみたいだし。どうも統合失調症なのではないか」
「営業も無能のようで、大得意もあきれている」
「親による評価得点もどんどん下がっている。聞いたところでは、30点を切ったようだ」
新社長のいくつかの実績までが「親へのゴマスリ」のように言われて、「そんなことをするから累積赤字、経常赤字がまた増える」などと実績評価もそっちのけだ。総てが非難の対象にすり替えられていく。
さて、極秘情報も含めてこんな噂ばかりが流れ出てくれば、背景をこう推し量るのが社会の常識というものだろう。次男が、三男の力を弱めるために悪者に仕立て上げ泥沼に引きずり込む積もりなのではないか。次男への周囲の非難を忘れさせる目的もあるのだろうが、それにしても会社そっちのけのこんなやり口は、余りにも自分可愛さの度が過ぎている。こんな噂を流布する周囲の奴ら自身も、よく見れば次男と連んで遊び回ってきたそのメッセンジャーかツカイッパ?
さてさて、どんどん深刻になるこんな泥沼のなかから忽然と浮かび上がってきた周囲の大合唱がこれだ。
「やはり会社の赤字がひど過ぎる。親が毎年少しずつ金をくれるべきなのだ」
「どら息子・長男を社長にしたのは親でもあるし、親のためにやった借金とも言えるのだし」
「新社長・民主はすぐにそういう親への要請、決定をせよ。なにをぐずぐずしているか」
「早くしないと倒産してしまう。ふらふらしないで突き進め!」
そんなこんなで、新社長三男と親とが険悪になりそうな、泥沼のさらなる深刻化。これも次男の望む所だろう。2人がやり合い始めれば、己はちょっと泥沼から沈まないでいられるし、三男の評判が落ちれば落ちるほどに次男を裁く力も弱められるというもの。会社のことなど知ったこっちゃ無い。と言うよりも「自分の威信の回復こそがこの会社の将来である」、と言わんばかり。
かくして、どら息子2兄弟の放蕩に何も関係のない三男新社長が、その尻ぬぐいをせよと現在ばんばん責められているわけである。その対応に追われて彼は、家業自身に精を出す時間もないほど。こんなすべての泥沼状況を高見から眺めて観れば、この会社自身が本当にどんどん沈没に向かっていくように見える。みそもくそも一緒にされて、何もかもぐちゃぐちゃになった、なんともおかしな光景!