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随筆  野球界の暴力体質、三話  文科系

2023年09月11日 10時45分41秒 | スポーツ

 新学期が始まった。学校社会では相変わらずイジメ問題が後を絶たないようだ。だからなのだろう、往年のプロ野球名選手・古田敦也が、彼の中学校時代についてこんなネット記事を世に出している。読んだ僕はまー驚いたこと!   

『 新学期がはじまって1週間。生徒のなかには、いじめを理由に学校に行きたくないという子もいるかもしれない。古田氏は「僕もいじめ体験者。いじめられた方です」と述べ、次のように明かした。
「僕は特に野球が上手かったので地元の中学校で先輩からよくいじめられた。『1Lコーラを買ってこい』と言われ、それを1年生全員で一気飲みさせられる。もちろん飲めないのでコーラを吐いて、笑われて『できなかったから全員30周走れ』と言って1時間以上走らされた。ほかにも、砂利道に正座をさせられて先輩がその上を歩き、先輩は1年生が痛がるのを見て笑う。どつく、殴る、蹴るのもあった。だから僕は、野球をやめた。中学校1年生の1学期に。でも、親にやめると話したらいろいろなところに掛け合ってくれて、夏休み明けの2学期から転校した。(後略)
(『ABEMAヒルズ』より) 』

 この古田談話ですぐに思いだしたのが、ベストセラー「嫌われた監督」にあったかのこのエピソード。落合博満が中日監督に内定し、内々で投手コーチ・森繁和に白羽の矢を立てたその電話交渉内容で、こういうものだった。
「投手のことはすべて、任せる。が、ただ一つだけ注文がある。選手には手を上げてくれるな」
 プロ野球の世界でも暴力、制裁が常識のように、まかり通っていたのである。落合が中日の監督になったのは、2004年だから、そのころの話だ。落合はこういうスポーツ体質が嫌いで、これに馴染めなかったから「プロ野球選手になるまでの道で色色な抵抗をして来た」とも僕は知っている。その抵抗を、監督になった初年度でチームに徹底貫徹した。見事なものだと思う。

 さて、こんなだからこそ、今でも野球界全体の暴力事件が後を絶たぬのだろう。古田が書いているようなものよりもずっと軽いものだとしても、理不尽な上下関係習慣を礼儀などと教えるような風習も含めて。最近マスコミがやんわりと「反論」している高校野球部監督による暗黙にして、事実上の丸刈り強制も同じように暴力とも言える場合が多いのではないか。これらはそもそも一体、なぜ残っているのか? ちなみに、僕は落合より12歳年上だが、ある高校の球技クラブでキャプテンをやった時、率先して球拾いもやっていた。つまり、昔は何処もこうだったとか、だから次第に改善されて来たのだとか、必ずしも言えるわけではないということを示していないか。 

 古田のこの体験談と同類のものは、「その言語的反論を教育、理解する」ことを含めて、隠すのではなく、社会にどんどん広めるべきではないか。でないとなかなか直されていかないと思う。サッカーの中村憲剛や野球のダルビッシュ有も言っている。「プレーを言語化しなければ、本当には理解できていかず、悪癖も直せず、上達もない」。理不尽な上下関係習慣も言語化するべきなのだ。スポーツ界などの「理不尽な暴力」とはなんぞや? 一例、ダルビッシュはある高校野球の誰もが当たり前と考えている一習慣について、こんな事を語っている。

――ちなみに、甲子園の予選の開会式が不要だというTwitterでの意見についても、かなりの反応がありましたね。

ダルビッシュ:ありましたね。でも、予選の開会式とか、誰がやりたいと思うんですかね? 暑い中、軍隊みたいに整列して、誰だかわからないおっさんの話をじっと聞いているわけですよ。僕自身、聞いたことは何一つ覚えていないですからね。ということは、意味がないことなんですよ。話の最後に「頑張ってください」と言われるけど、そんなこと言われなくたってみんな頑張るじゃないですか? これほど無駄な時間があるものかと思ったわけです。』

ダルビッシュのこの言葉は、彼が意識しているかどうかは別として、「高校野球開会式は暴力である」という意見になるはずだ。

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Unknown (I.SATO)
2023-09-11 17:53:04
文科系さん>大学でRugbyをやっていたわけですが、シゴキ、体罰は全くありませんでした。
「デモに言ってきます。」と言ったら「ガンバッテコイ」という運動部でしたから。
それでも瑞穂の全国大会に行ってました。笑
返信する
僕のクラブも・・・ (文科系)
2023-09-11 19:17:07
 SATOさん、御応答ありがとう。
 自慢になりますけど、愛知大学リーグの一部バレーボール4位のチームのレギュラーに一年生でなりました。1年の夏にあった東海国立大学スポーツ大会が初出場で、優勝しています。そこでも、学年による差別付けがなかったということであり、もちろん貴方の大学のラグビー部と同じでシゴキ、体罰はありません。日本ではその頃より後になって、不条理な上下関係がかえって進んだ時期があったのではないでしょうか。1970年過ぎまでは、戦後の民主主義運動が大学に吹き荒れていましたから、日大アメフト部のような雰囲気は正されていたと思うのです。

 別の話ですが、ダルビッシュの談話は前にもここに紹介しましたが、非常に面白いです。一読を勧めます。彼は、プロ野球があまり好きではないと言いますね。投手技術論は大好きだと言いつつのことです。前に書いたのはこういうもの。サイヤング賞受賞者現在日本にいるトレバー・バウアーとダルビッシュの技術交流は知る人ぞ知る有名な話。前田健太ともあけすけな技術交流をやってきたと言ってました。こんな言葉を付け加えてのことだそうです。
「例えば、平松のカミソリシュートは凄かったなどと皆が言うが、それもちゃんと誰かに伝えていなければ、消えていくわけでしょ。スポーツとしては随分勿体ない、馬鹿な話ですよ!」
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嫌いなだけ? (とおりすがり)
2023-09-11 22:38:58
秀岳館高ネタとか、必死で見ないフリ?
文科系さんが、野球が嫌いな事は分かるけど・・
むしろ、他の体育系の方が多くない?
返信する
まともな返信で・・・ (文科系)
2023-09-11 22:59:59
 まともな返信だから答えます。僕が野球を嫌い? いや野球自身を好きどころか、大学教養部2年間の体育授業では、数あるスポーツのなかで野球を選び、それも投手をやってました。当時の体育の教授は松井(孝史?)と言って、中日ドラゴンズの体育顧問のようなことをしていて、権藤博投手らのコーチとしても有名だった。投手としての僕は彼に褒められたことがあるんです。友人が僕にこう言ってきたから分かったんですが。
「松井さんが、あの投手はどう言う奴だって僕に質問したよ。フォームが良いから、球が速いと言っていた」
 多分125キロは出ていたと思います。

 ダルビッシュも言ってたけど、野球の技術探求は好きだが、プロ野球が日米ともに嫌いだということです。多分、落合がフロントと対立して止めたのと同じ理由です。
返信する
まともな返信 (とおりすがり)
2023-09-18 05:00:52
かつて、野球をやっていた(らしい)と、
その好き嫌いは、まったく関係無いでしょう。
このサイトを、ある程度見ている人なら、
文科系さんが、野球嫌いな事は、明白。
上げたコメントは無く、下げたネタだけ。
秀岳館高ネタとか、
他の体育会系(の暴力)を見ないフリを続けるのは、
別な話では?
結局、嫌いなだけ。
・・品性下劣だと思うよ。
返信する
読解力がないのかな? (文科系)
2023-09-18 07:49:28
 僕はこう言った。
「野球は好きだ。プロ野球が嫌いなだけ」
 プロ野球が興行第一として見世物になっているから。(技術)勝負を競うスポーツなら、監督・落合が首になるはずがなかったのだと語ってきたはずである。落合が首になった時、いっぺんにプロ野球嫌い度が高まったね! プロ野球が真のスポーツの世界として運営されているのなら、どうして落合をまた監督にするチームがなかったのか。
 話の筋が分からぬ応答なら、また無視するより他はない。
 
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