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反戦取り決め、思想の世界史端緒を見る   文科系

2016年07月17日 18時30分35秒 | 歴史・戦争責任・戦争体験など

 アメリカによる確信犯的な国連無視、国際的犯罪行為に関わったエントリーを、7月に入ってからもう10本も書いてきたろう。中心にアメリカ人大学者ノーム・チョムスキーの著作「覇権か生存か」所収の告発文章を入れて。この事は当然、戦争違法化の国際的取り組みについても触れることになっていた。16日のエントリーでは、日本の戦争犯罪と東京裁判とに関わって国際連盟にも言及した。そして、この日のエントリー文末でこう述べさせていただいた宿題に着手程度のことを試みたい。
 戦争派になるか否かの分かれ道は、過去300年ほどの世界史をどう見るかという知見からの未来予想にあるということにしかならないはずだと述べた、そのことに触れてみたい。

 先ず、戦争違法化に世界史上初めて手を付けた国際連盟の規約前文と現国連の前文とについて、その冒頭部分を振り返ってみる。

『 国際連盟規約 
締約国は、戦争に訴えざるの義務を受諾し、
各国間における公明正大なる関係を規律し、
各国政府間の行為を律する現実の基準として国際法の原則を確立し、
組織ある人民の相互の交渉において正義を保持し且つ厳に一切の条約上の義務を尊重し、
以って国際協力を促進し、且つ各国間の平和安寧を完成せむがため、
ここに国際聯盟規約を協定す。
(発効 1920年1月10日、 解散 1946年4月19日)

国連憲章 
われら連合国の人民は、われらの一生のうちに二度まで言語を絶する悲哀を人類に与えた戦争の惨禍から将来の世代を救い、
基本的人権と人間の尊厳及び価値と男女及び大小国の同権とに関する信念をあらためて確認し、(以下、文終止丸なしで、組織目的を、「社会進歩」「生活水準の向上」「国際の平和及び安全」「共同の利益の場合を除く外は武力を用いないこと」「すべての人民の経済的及び社会的発達を促進」などなどと列記して、その文末はこうなっている。)
「を決意して、これらの目的を達成するために、われらの努力を結集することを決定した」
(45年10月24日効力発生)』

 見られる通り、前者はほぼ戦争防止とその目標としての平和のことだけが組織目的とさえ読める。世界各国がそれだけ史上初の国家総力戦と言われた第一次世界大戦に懲りたということだろう。
 他方、後者の前文が触れる所は、国際連盟規約よりも遙かに幅が広い。これも「われらの一生のうちに二度まで言語を絶する悲哀を人類に与えた戦争の惨禍」に関連して、世界への問題意識が大きく広がっていったというように読めるのである。そして、この広がった表現の中にフランス革命以来の思想の進展を読み取るのは、ごく自然なことだろう。「基本的人権と人間の尊厳及び価値と男女及び大小国の同権」、「すべての人民の経済的及び社会的発達を促進」などがこれに該当すると言いたい。

 僕はここで自戒を込めて言うのだが、この二つの国際組織やフランス革命以来の基本的人権思想と国際平和組織の発展、衰退を詳しく知らずして、憲法、平和、戦争を語ってきたことが恥ずかしくなった。今後ここの折々にこの部門を学びつつ、これにどんどん触れていきたい。


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3 コメント

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Unknown (Unknown)
2016-07-20 19:41:15
フランス革命の後にあったのは、恐怖政治。
革命の主要な人の大半は、ギロチンに。
・・文ちゃん、大丈夫?左翼の夢物語だな。
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Unknown (Unknown)
2016-07-18 18:09:04
・・全て、生まれる前の話で、
今、そこにある脅威から、目を逸らす為としか思えない。
返信する
Unknown (Unknown)
2016-07-17 19:12:26
「フィリピンに憲法九条があったら、中国は侵略してこなかったって」信じている人、どのぐらいいる?
サヨ、九条教徒、けっこう本気で、聞いてみたい。
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