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ウクライナでとち狂うアメリカ  文科系

2022年02月13日 12時38分47秒 | 歴史・戦争責任・戦争体験など

 アメリカのウクライナ・ドンパス介入はとち狂っていると言いたい。それをまた、日本のマスコミがアメリカ報道ばかりをその通りに、例によって何の調査報道もなしに大騒ぎして見せるから、笑える。
 今日の新聞をみてもアメリカは「戦争前夜」「ロシア侵攻前夜」と大騒ぎだ。

『米国は1月下旬、各国に先駆け在ウクライナ大使館の職員の家族らを退避させ、ウクライナのゼレンスキー大統領が「過剰反応」と不快感を示した経緯もある』
『米政府は侵攻の危機が迫った「緊急事態」として米東部時間11日、ウクライナ国内の米国人に48時間以内の退避を勧告』

 対するロシアはと言えば、こうだ。
『タス通信によると、ロシア外務相のザハロフ情報局長は11日、米国がロシアによるウクライナ侵攻の可能性を指摘したことについて「挑発、デマ、脅しであり、米ホワイトハウスのヒステリーが伝わってくる」と酷評した。ロシア政府はウクライナ付近での軍増強は認めているが侵攻計画は否定しており、ザハロフ氏は「(ロシアを悪く言うために)米国自身が戦争を必要としている」と主張した』
(以上、『 』内はいずれも中日新聞4面から)

 大軍が集結していたら「即戦争」なのか。もしそうなら、アメリカは世界のどこでも戦争前夜体制にある国ということになる。なんせ世界のあらゆるところに大規模な、映画館やプールまである恒久的要塞基地を構えている国であって、イラクのように2020年春の国会で「外国軍はすべて退去せよ」と決まってさえも、今なお要塞基地に居座っているという国である。この軍隊のイラク不法居座りというのは完全な戦争行為であるし、この「米軍は退去せよ」と言う決議のもととなったイラン司令官スレイマニをイラクで爆殺した米軍の行為も、「外国要人暗殺」という国際法上の戦争行為に違いないのである。

 アメリカは、自分がすぐに戦争をしてきた国だから他国もそうすると見えるらしい。
  
 ところで、こんなアメリカの言うまま以上に尾ひれを付けて、ウクライナ・ドンパス戦争と全く同じように中国・台湾戦争を叫んでいるのが安倍晋三ご一統。そしてまた、このご一統の議論をアメリカ以上に持ち上げる大マスコミも日本に存在しているから困ったものだ。

『中国が台湾を攻めるから、日本南方諸島が危ない。「防衛的な?」敵基地攻撃能力を日本は持つべきだ。だからこそ、その日本軍事ももうGDP2%にまで持ち上げるべきだ』

「6年以内に中国が台湾を攻める」というアメリカ一司令官の発言でしかないものを最大根拠にしてまで、日本最大の輸出入相手国に明日の戦争を構えようという政治家達って、一体国民をどうやって喰わせていく積もり、方針なのだろう。と言うように、世界の人々の命が少なくとも建前上は平等に大切になった現代社会では、戦争などそうそう起こせるものではないのである。もっともただし、アメリカを除いてはということだが。湾岸戦争、アフガン戦争、イラク戦争、シリア内乱介入・・・。

 日本のマスコミもそろそろ、「アメリカの(世界)政策・構想を観る枠組み」を少々変えなければならない時なのではないか。今のアメリカはもう、国連総会決議などでは全く孤立している嫌われ者なんだから。

 最後に、「ウクライナのNATO加盟なし」でロシアと調整しようとしている独仏の努力を心から見守りたい。また、アメリカがなにか「対ロ戦争挑発」(ベトナム戦争の時のトンキン湾事件のような)を起こさないかと大変危惧している。さらには、ロシアエネルギーが平和裏・無事にドイツなどに行き渡ることを心から願っている。プーチンは大嫌いだが、貿易は二つの国の国民がより豊かになれることには違いないのだから。

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