九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

福島・子ども甲状腺癌・論争は止まない(2) 文科系

2018年02月25日 12時40分10秒 | 国内政治・経済・社会問題
 22日拙エントリー『忘れまい、「福島発子どもの癌」に対して、neoさんは以下のような反論コメントを寄せられました。

『平成29年9月1日に発表された「子どもの放射線被ばくの影響と今後の課題」(中略)は福島の放射線被ばくに対する最終報告です。
これは国内の科学者の代表機関「日本学術会議」の報告であり、単独の学者ではありません。
文科系さんは全くの素人にもかかわらずこれに異を唱えるということですか?
いい加減にご自分のイデオロギーだけに従いこういった科学的分析を無視することはやめてもらえませんか?
あなた方の責任で今でも福島に対する偏見が除かれていません。僕も科学者の一人として見過ごすわけにはいかないのです』

 さて、僕は昨日この文書を読み、こんな抜粋を作っています。
『国連科学委員会は、福島原発事故を受けて、一方、甲状腺がんについては、最も高い被爆を受けたと推定される子どもの集団については理論上そのリスクが増加する可能性があるが、チェルノブイリ事故後のような放射線誘発甲状腺癌発生の可能性を考慮しなくとも良い、と指摘している。・・・・
しかし(福島原発事故による)小児甲状腺がんについては、福島県「県民健康調査」の集計結果の解釈の違いとともに、検査の在り方などが問題になっている。・・・・
福島県の県民健康調査の結果では、放射性物質放出から4年以内で、小児甲状腺がんが超音波検査によって多数検出されている。県民健康調査の検討委員会は、これはスクリーニング効果であり、放射線被ばくの影響とは考えられないとして、その根拠をいくつか挙げている。一方『スクリーニング効果だけではこの数値は説明つかず、放射線被ばくの影響である』とする報告もある。・・・・この論争が決着するには、甲状腺検査を継続して、経時的変化から判断するか、福島県以外の県で同規模の同様の甲状腺検査を実施して比較する方法が考えられる。現状では前者が現実的との考えが有力である』

 さて、以上の報告抜粋は、neoさんが紹介された文章内容とは大変異なっているとしか僕には読めません。

まず、言われたような「福島の放射線被ばくに対する最終報告」とは、どこを指して述べておられるのか? 『「県民健康調査」の集計結果の解釈の違い』があるから、『この影響の有無に関して(暫定的であれ)結論を得るには10年程度が必要』、『この論争が決着するには、甲状腺検査を継続して、経時的変化から判断する』 
次いでneoさんのこの表現「文科系さんは全くの素人にもかかわらずこれに異を唱えるということですか?」。僕がどうして異を唱えたということになるのでしょう。本文は、僕のような異論があることを明記した上で、こう書いてあります。
『この論争が決着するには、甲状腺検査を継続して、経時的変化から判断するか』

 なお、僕等への反論論拠としてのスクリーニング理論とか、チェルノブイリとの関係(切り離し)とかも、今までの国際的理解では・・という程度のことであって、福島の論争決着がどうなるかによって、流動的なものとされているはずです。

 ということも含めて、この報告を出した分科会自身に僕は疑義を持っています。その次第については、当ブログエントリーの以下を参照されたい。

『保安院の大罪(93) 福島県健康調査座長の不思議な謝罪 2012年11月20日』
『規制の虜復活(15)書評「福島原発事故 県民健康管理調査の闇」2013年11月16日』
『フクシマ健康調査、一事が万事 2014年05月28日』

http://blog.goo.ne.jp/9vs9qvsq/e/3f028b56076acf8f7409f5fab19e8680
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする