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アギーレジャパン(5) サッカー観点論   文科系

2014年09月13日 11時12分06秒 | 文芸作品
「良い守備からこそ、良い攻撃が」。これを最も明確に語りチーム作りの焦点にして、僕の記憶に強く残ったのが、グランパス就任時のピクシー。この場合の守備とは言うまでもなく、敵ボールを組織的に奪取すること。ピクシーはこれでもって、久しぶりのJ制覇を果たした。

①中盤でこれが下手だと敵にいつもゴール近くまで来られて、CBのちょっとしたミスで失点。味方攻撃はいつも下から延々と持ち上げるか、放り込み。点取り術はまー、カウンターかクロスかだけに。

②対して前中盤で奪取できれば、それだけでも敵をゴールから遠ざけ、キープ率が高まって攻め場面が多くなるし、ドルトムントのように攻撃でも良い所だらけ。

③日本は攻撃的繋ぎに比べて、この奪取が弱すぎるのが対豪、韓国などアジアレベルでさえ、最大の欠点。柏、仙台が台頭したときJ2を中心にこれが急に強くなった時期があった。これが今の日本の強さの源とさえ思っている。細貝だけでなく、山口、角田、富田(いずれも仙台)に目を付けたのは以上すべての理由による。手倉森が代表監督になったのも、そういうことだと理解している。

④こういう観点とちょっと違う強豪チームが日本にもいくつかあることは知っている。例えば川崎だ。あのチームは、ちょっと違う観点から見た方がよいかも知れない。

 さて、日本にとって以上のような歴史的意味を有する観点から観戦・評論をしてきた。自分の観戦観点を定めるのも好きな所からやれば良いという物ではなく、歴史的動きから長短を見ながら諸観点を整理する必要があるわけであって、そんな意味でこの間いくつかのエントリーを書いてみた積もりだった。

 例えば、こういう観点が分からないと期待選手も見誤ることにもなる。宇佐見はこういう守備と正反対のサッカー観に行っていたからドイツ中堅チームでさえ使い物にならなかった。宮市も同じであるどころか、彼には香川の良さがない。つまり動きながらボールを受け、自由自在にする技術がない。二人の久保が騒がれているが、僕は眉唾だ。バルサ・カンテラだって、時代遅れになるときはある。ぽっと出のアレッティにやられたではないか。
 これらの誰をとっても、チャンコの味がしみた岡崎のどこまで近くに行けるかと、まーそんな所だと思う。そもそも失礼だが、頭の良さが違うのではないか。世界水準同類選手のいろんな能力をよく見つめることができて、その上で自分をどういう選手に育てるか、そのために今何が最も必要かを考える力ということのはずだ。誤っていたら喜んでシャッポを脱ぐが。
 身体の小さい日本選手でも、得意の技術とスピードの他に、ボール奪取が可能な身体ができないと現代サッカーの強豪チームでは使い物にならないのである。初めてドイツに行った長谷部が、マガトの軍隊式トレーニングにどれだけ耐えたことか! 「日課が終わると、家に帰ってバタンキュー」、長谷部が当時1年を振り返った言葉である。長友はあんなに小さくても大男に一歩も譲らない体幹の強さがあるから出ていられる。学生時代から身体作りをしてきたのは有名な話である。重心の低い強い体幹で当たれば、大男などはすぐにふらつかせられる「舞の海」流理屈だ。大相撲の小男は、潜ることに活路を見いだす。ただ、強い体幹がなければ潜れないのだ。
コメント (9)
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