高市総務相極右代表と写真 稲田氏、西田氏も「知らなかった」(14.9.10 中日新聞)
第二次安倍改造内閣で総務相に就任した高市早苗衆院議員や自民党の稲田朋美政調会長ら国会議員三人が、極右団体代表の男性と議員会館で会い、ツーショットで撮った写真が団体のホームページに一時公開されていたことが分かった。議員側は「男性の人物像は知らなかった」と説明した。
団体は「国家社会主義日本労働党」で、ホームページにはナチス・ドイツの象徴「かぎ十字」やこれに似たマークを数多く掲載。英紙ガーディアン(電子版)など海外メディアも報道しており、国際的に波紋が広がる可能性がある。当該のページは既に削除されている。
高市氏の事務所によると、男性と会ったのは三年以上前で、極右団体の代表とは知らなかった。雑誌のインタビュアーの補佐として議員会館を訪れ、インタビュー後に「一緒に写真を撮りたい」と云われたとしている。
稲田衆院議員の事務所は「雑誌取材の同行者として会い、その際、撮影に応じたとみられる。素性や思想は把握しておらず、それ以後関係もない」と釈明した。
ガーディアンは「ネオナチとの写真、安倍晋三首相の頭痛の種に」と題する記事で、内閣改造の目玉人事である女性閣僚の高市氏や、稲田氏が団体代表と一緒に写真に納まったことを批判的に伝えた。
自民党の西田昌司参院議員との写真も掲載。事務所は「2011年8月31日に取材を受けた。『ライター山田』と名乗っていた。ネオナチの話は一言もしていなかった」と説明し、「彼の思想に賛同して会ったわけではない」と弁解した。
共同通信は団体に取材を申し込んだが、九日夜時点で回答はなかった。
団体のホームページには「東亜新秩序建設」「わが人種の優秀性を主張する」「攘夷すなわち民族浄化を推進しなければならない」との表現もあった。
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高市氏も稲田氏も雑誌の取材の同行者(高市氏によるとインタビユアーの補佐)に頼まれて一緒に写真を撮ったという説明です。その雑誌の名前は明らかにされていませんが、極右組織の代表が同行したということは、その雑誌が右翼系の雑誌だったと思われます。お二人とも日本会議議員懇談会の会員ですが、日本会議は、男系による皇室の継承、学校教科書における「自虐的」「反国家的」記述の是正、靖国神社に代わる無宗教の国立追悼施設の建設反対、選択性夫婦別姓法反対、ジェンダーフリー運動反対などを唱えています。お二人は右翼系の雑誌と波長が合って、同行者の求めに応じて一緒に写真をとることに疑問を抱かなかったのではないでしょうか。
一緒に写真を撮った男性が代表を務める団体は「東亜新秩序建設」「わが人種の優秀性を主張する」「攘夷すなわち民族浄化を推進」などナチスばりの主張を掲げています。ドイツでは国民がナチスに全権を委ねてしまった反省から、憲法(ドイツ連邦共和国基本法)に「民主的な憲法秩序を否定する主義主張や政党は禁止」されており、「国民は自由主義・民主主義を擁護する義務がある」と規定しています。日本ではA級戦犯が靖国神社に祀られていたり、その神社を首相が参拝するなど、戦前の反省がドイツほど徹底されていませんが、安倍内閣の歴史認識のあやふやさがこの問題にも現れています。
大西 五郎
第二次安倍改造内閣で総務相に就任した高市早苗衆院議員や自民党の稲田朋美政調会長ら国会議員三人が、極右団体代表の男性と議員会館で会い、ツーショットで撮った写真が団体のホームページに一時公開されていたことが分かった。議員側は「男性の人物像は知らなかった」と説明した。
団体は「国家社会主義日本労働党」で、ホームページにはナチス・ドイツの象徴「かぎ十字」やこれに似たマークを数多く掲載。英紙ガーディアン(電子版)など海外メディアも報道しており、国際的に波紋が広がる可能性がある。当該のページは既に削除されている。
高市氏の事務所によると、男性と会ったのは三年以上前で、極右団体の代表とは知らなかった。雑誌のインタビュアーの補佐として議員会館を訪れ、インタビュー後に「一緒に写真を撮りたい」と云われたとしている。
稲田衆院議員の事務所は「雑誌取材の同行者として会い、その際、撮影に応じたとみられる。素性や思想は把握しておらず、それ以後関係もない」と釈明した。
ガーディアンは「ネオナチとの写真、安倍晋三首相の頭痛の種に」と題する記事で、内閣改造の目玉人事である女性閣僚の高市氏や、稲田氏が団体代表と一緒に写真に納まったことを批判的に伝えた。
自民党の西田昌司参院議員との写真も掲載。事務所は「2011年8月31日に取材を受けた。『ライター山田』と名乗っていた。ネオナチの話は一言もしていなかった」と説明し、「彼の思想に賛同して会ったわけではない」と弁解した。
共同通信は団体に取材を申し込んだが、九日夜時点で回答はなかった。
団体のホームページには「東亜新秩序建設」「わが人種の優秀性を主張する」「攘夷すなわち民族浄化を推進しなければならない」との表現もあった。
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高市氏も稲田氏も雑誌の取材の同行者(高市氏によるとインタビユアーの補佐)に頼まれて一緒に写真を撮ったという説明です。その雑誌の名前は明らかにされていませんが、極右組織の代表が同行したということは、その雑誌が右翼系の雑誌だったと思われます。お二人とも日本会議議員懇談会の会員ですが、日本会議は、男系による皇室の継承、学校教科書における「自虐的」「反国家的」記述の是正、靖国神社に代わる無宗教の国立追悼施設の建設反対、選択性夫婦別姓法反対、ジェンダーフリー運動反対などを唱えています。お二人は右翼系の雑誌と波長が合って、同行者の求めに応じて一緒に写真をとることに疑問を抱かなかったのではないでしょうか。
一緒に写真を撮った男性が代表を務める団体は「東亜新秩序建設」「わが人種の優秀性を主張する」「攘夷すなわち民族浄化を推進」などナチスばりの主張を掲げています。ドイツでは国民がナチスに全権を委ねてしまった反省から、憲法(ドイツ連邦共和国基本法)に「民主的な憲法秩序を否定する主義主張や政党は禁止」されており、「国民は自由主義・民主主義を擁護する義務がある」と規定しています。日本ではA級戦犯が靖国神社に祀られていたり、その神社を首相が参拝するなど、戦前の反省がドイツほど徹底されていませんが、安倍内閣の歴史認識のあやふやさがこの問題にも現れています。
大西 五郎