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九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

日韓の対立とアメリカ  らくせき

2019年10月02日 09時17分49秒 | Weblog

日韓の対立がこれだけ泥沼化していく政治的背景には

アメリカのパワーの弱体化があるに違いないでしょう。

アメリカにはもう日韓の対立を力で黙らせることができない。

新しい時代に入ったことは確か。

 

 

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随筆紹介 「どうなるのか」    文科系

2019年08月29日 11時09分13秒 | Weblog
 随筆 どうなるのか   S・Yさんの作品です


 今更ながら世の中の変化には驚かされることばかりの昨今。
 病院へ行けば問診は窓口でタブレットを渡される。検査センターなどの待合室は、皆一様に俯いてタブレットを指でなぞっている。すべてコンピューターの指示で動いている患者。近代的といえばそうなのかもしれないが、私には異様な光景にみえる。

 昔はよかった、などというつもりはない。昔、半世紀以上も前は不便な暮らし、不衛生な生活、質素な食生活、決して快適ではなかった。そんな不便な暮らしを、時に懐かしく思うのは多分、私が歳をとったからだろう。
 しかし、病院によってはすごい量の質問事項がある。体調が悪くて行っているのだから、タブレットの画面を長時間見ていると目眩がして病状が悪化しそうになる。おまけに腹立たしいのは、常識的なことはパスして終了すると、コンピューターがやり直せと文句を言ってくることだ。例えば、現在妊娠中ですか? などと繰り返し訊いてくる。七十歳近い年齢は登録しているのに、ほんとにコンピューターは融通が利かない。バカだ。おまけに私が行っている病院は、玄関の傘立てまでがダイヤル式の四桁の違う番号を二回合わせないと鍵が掛からない仕組みになった。無事鍵がかかったとしても番号を忘れたらアウト、傘は取れなくなる。大半の患者が戸惑っている。

 もっとも驚いたのは行きつけの美容室で、シャンプーが全自動になった。まるで食器洗い機か洗車機の中に入った気分で爽快ではない。どこもかしこも人手不足なのか、この先いったいどこまでコンピューターのお世話になっていくのだろう。
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8月15日  らくせき

2019年08月16日 08時48分32秒 | Weblog
きのう東京で開かれた全国戦没者追悼式に天皇陛下が即位後初めて出席し、「おことば」を。
そして「過去を顧み、深い反省の上に立って、再び戦争の惨禍が繰り返されぬことを切に願い」と、
平成の時代の表現をほぼ受け継いで不戦を誓った。

安倍首相の式辞には今年も「反省」の文字はなく「子や孫、そしてその先の世代の子どもたちに、
謝罪を続ける宿命を負わせてはなりません」との思いが。

この二つの方向がお互いを尊重しあうことを願ってやみません。

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大村さんにやめろという大阪の知事はキライです。らくせき

2019年08月08日 09時00分48秒 | Weblog
憲法に則って知事の仕事をしている大村さんに
「韓国の従軍慰安婦の象を展示したから辞めるべき」という
大阪府知事の考えはオカシイのでは?
行政は法に則って行うもの。
憲法より上位の法はないでしょう?
私が憲法だ、という考えは危険では?


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ヘンな話・・・?  らくせき

2019年08月04日 08時39分36秒 | Weblog
国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」での「平和の少女像」などの展示中止を受け、
中止を求めていた実行委員会会長代行の名古屋市の河村たかし市長は3日、
「やめれば済む問題ではない」と述べ、展示を決めた関係者に謝罪を求めた。

市長さんが問題視した企画展は『表現の不自由展・その後』
その趣旨は次の通りです。

「表現の不自由展」は、日本における「言論と表現の自由」が
脅かされているのではないかという強い危機意識から、
組織的検閲や忖度によって表現の機会を奪われてしまった作品を集め、
2015年に開催された展覧会。
「慰安婦」問題、天皇と戦争、植民地支配、憲法9条、政権批判など、
近年公共の文化施設で「タブー」とされがちなテーマの作品が、
当時いかにして「排除」されたのか、実際に展示不許可になった理由とともに展示した。
今回は、「表現の不自由展」で扱った作品の「その後」に加え、
2015年以降、新たに公立美術館などで展示不許可になった作品を、
同様に不許可になった理由とともに展示する。

これは一向に問題とは思われない。
むしろ企画展をガソリン缶で焼くという脅迫をしたものがいることの方が問題。
市長はその立場はどうであれ、こうした脅迫をどう考えていらっしゃるのだろうか?
どうも一言も触れていないみたい。
市長というパブリックな役割をどうお考えなのでしょう? 



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トマトの思い出   らくせき

2019年08月01日 09時21分23秒 | Weblog

家庭菜園にトマトを作っている方は多いと思います。
我が家もミニトマトを栽培。朝のサラダには欠かせません。

トマトというと、壊れたレコードのように
頭のなかに繰返し、再生されるメロディーがありました。

 ♪むぎわら帽子に トマトを入れて
  かかえてあるけば 暑いよおでこ

パソコンを買った頃、インターネットで検索して分かりました。
北原白秋・作詞。弘田竜太郎・作曲「トマト」
私の記憶に残る最初の童謡でした。
インターネットの力を感じました。

トマト。南アメリカのアンデス原産。
日本語では赤茄子(あかなす)蕃茄(ばんか)とも。
江戸時代に長崎へ伝わったとされていますが
青臭く、真っ赤な色が敬遠され、観賞用でした。
食用として利用されるようになったのは明治以降。
庶民の口にあったトマトが登場したのは昭和に入ってから。
この頃、童謡にも歌われるようになったわけです。

戦争が激しくなると食糧不足から空地を利用した野菜作りが盛んに。
サツマイモなどの他、トマトも栽培されました。

  焼跡のトマト豊作敗戦日  静荷

敗戦の日の赤いトマト。
明るい明日を象徴するように輝いていました。

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日本はもう終わりらしい   らくせき

2019年06月16日 07時59分26秒 | Weblog
ホルムズ海峡の日本のタンカーが攻撃を受けた。
でも・・・
どこかノンビリして平和ボケの報道。
安倍さんの外交の失敗を見抜けない。
アメリカの子分という立場の危うさに気づいていない。

タコつぼに入ったままの日本。危ういかも。
もう少し複眼で。
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なにこれ?  らくせき

2019年04月25日 09時19分27秒 | Weblog
河野太郎外相は23日の閣議で2019年版外交青書を報告した。18年版にはあった「北方四島は日本に帰属する」との表現が消えた。「北朝鮮に対する圧力を最大限まで高めていく」との文言も削除された。4島を実効支配するロシアと、拉致問題解決に応じない北朝鮮への態度を一定程度軟化させることで、それぞれとの交渉を前進させる狙いがある。

 北方領土の記述で19年版は日本の法的立場に関する説明を回避。「問題を解決して平和条約を締結」するとの言い回しにとどめた。18年版にあった「未来志向の発想により、平和条約の締結を実現する」も踏襲しなかった。

共同通信の記事。
これってホントなの????
ほんとなら内閣総辞職もの。でもどこからも責任を問う声なし。
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日経新聞より  らくせき

2019年04月20日 09時04分25秒 | Weblog
株式市場で日銀の存在感が一段と大きくなっている。
日本経済新聞の推計では、日銀は2020年末にも公的年金を上回り、日本最大の株主となる見通しだ。
機関投資家・外国人が主導して発展してきた日本の資本市場は、中央銀行が主導するこれまでにない段階に入る。

なんか大丈夫かな・・・。戦費を国債でまかなっていた頃と似て来た。
天皇の拝礼する人はテレビが積極的に映すし・・・100年程、昔へ戻っている感じ。
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日韓は仲良しらしい?   らくせき

2019年04月19日 08時57分54秒 | Weblog
日韓関係は急速に悪化していると言われる。
しかし、ソウル・明洞(ミョンドン)をはじめとする観光地では、日本人客を以前より多く目にする。
知人の韓国人には、近々日本に旅行に行くからと、日本での観光スポットやお土産について聞かれる。
日本を昨年訪れた韓国人は750万人を突破し、韓国を訪れた日本人も前年比27.6%増えて300万人に迫った。
両国間の往来はむしろ活発化しているのだ。

日韓関係を巡る政治と街の人々の肌感覚とは違うという毎日新聞の記事です。
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ベネズエラとアメリカ(4) 文科系

2019年01月29日 10時42分11秒 | Weblog
 今またベネズエラ現政府転覆計画が激しく再燃しています。そこで、旧稿の再掲ということです。アメリカはこのように、ずっとベネズエラを潰す策謀を続けてきました。今回は「俺が大統領だ」と名乗り出た国会議長を「大統領として承認する」との案を国連安保理開催を要求して提案。これに同調する国々も多いのですが、今回の特徴は中ロ、イランなどの他にトルコ、メキシコがマドゥロ現大統領を認めたということ。これらの国はアメリカの提案を「内政干渉である」と一蹴しています。


【 ベネズエラ「政権転覆策動」(2)   文科系 2017年05月16日 | 国際政治・時事問題(国連・紛争など)

 先ずアメリカ財務省がベネズエラにこの2月行ったことに対する、このニュース。

米財務省外国資産管理局(OFAC)は2017年2月13日、ベネズエラのタレク・エルアイサミ副大統領が「国際的な麻薬密輸で重要な役割」を果たしたとして、同副大統領に厳重な制裁を科したと発表した。
 財務省によると、エルアイサミ副大統領はベネズエラからの麻薬密輸に関連して、ベネズエラ空軍基地を出発する輸送機の運航や、複数回にわたりベネズエラからメキシコや米国へ輸送された1000キロ以上の麻薬密輸にかかわったとされる。
さらに、メキシコの麻薬密輸組織「ロスセタス」への密売にも関与したほか、コロンビアの麻薬王を保護したとしている。
同副大統領に対する制裁では、米国内の人物がエルアイサミ副大統領と取引することを禁止し、米国内にある同副大統領の資産を凍結した。』

 ベネズエラ政府はこれに対して、即座に反論声明を出すと共に、この声明を世界非同盟運動会議に持ち込んで、以下2番目の文書を引き出している。以下に日本外務省訳出のその2文書をご紹介するが、世界非同盟運動というのは、ウィキペディアによれば、こういうものである。
『第二次世界大戦後の東西冷戦期以降に、東側西側のいずれの陣営にも公式には加盟していない諸国による国際組織。1961年に設立され、2009年の時点で参加国は118、オブザーバー参加国は16。』

ベネズエラ・ボリバル共和国 人民権力外務省
 声明

ベネズエラ・ボリバル共和国は、アメリカ合衆国財務省外国資産管理局(OFAC)がベネズエラのタレク・エル・アイサミ第一副大統領に対して犯した領土外に及ぶ独断的行為を断固として拒否し、非難し、抗議する。
俗悪で容認できない帝国の権利の存在を認めようとするこれら行為は、米国政府の機関に特別な警察権を与えるものであり、最低限の国際的な合法性をも欠き、国際公法、国際的組織体制、並びに主権平等の尊重及び国家の主権免除の原則などといった諸国家の共同体の規律となる基本的原則に明白に背き、私たちの祖国に対して重大な害と攻撃を加えるものである。
さらに、
国家の至上の権力を傷つけるものであり、疑いなく、品位と価値ある一人のベネズエラ人に対し明らかな偽証を行うものである。彼に対する告発には現実に何らの裏づけもなく、北米の帝国が攻撃のために常々用いる奇怪な嘘であり、幹部を攻撃しその役割遂行を弱める国際的な仕組みの一部となっている。
その領土的範囲を超越して支配を及ぼそうとしている米国の当該機関は、罰されることなく米国麻薬取締局(DEA)と手を携えて行動している。DEAはコロンビア及び世界の最も有名な麻薬取引の闇組織とともに麻薬の製造・取引に厚顔にも関与していることが広く知られている。
DEAとの連携が2005年に終了して以来、ベネズエラは毎年平均55.7トンの麻薬の押収を達成してきており、その能率は60%上昇した。そのため国際連合はベネズエラを世界で最も麻薬の押収が多い6カ国の1つと認めるとともに、領土内で麻薬栽培がない国だとしている。ベネズエラは、麻薬の国際取引に使用される航空機の遮断、不使用、停留、抑止を定めた法令を公布した大陸でも数少ない国家の一つであり、これにより100機以上の航空機に影響を行使してきた。
ベネズエラ・ボリバル共和国の第一副大統領は、優れた犯罪学の専門家であり、ウゴ・チャベス司令官政権での治安問題に対する際立った対処、並びに麻薬密取引やコロンビアのパラミリタリーとの断固たる闘いで知られており、麻薬組織の長102名以上を摘発し、米国から引き渡し要請のあった麻薬密売人21名を引き渡した。
米国の執行機関が犯した国際的違法行為は、私たちの二国間関係において前例なき出来事である。私たちの国の法及び憲法上の秩序をかく乱することに従事してきた在ベネズエラ米国大使館の臨時代理大使は、ベネズエラの民主的体制に対し政治的打撃を加えるため、弱く絶滅したベネズエラの野党過激派に息吹を与えようとしている。
この非常に重大な攻撃により、ベネズエラの主権が及ぶ範囲が傷つけようとされ、タレク・エル・アイサミ副大統領の名誉、世評、尊厳及び人権が侵害されている。
米国の官僚組織が、ベネズエラ野党の暴力的・過激分子と犯罪的に結びつき、バラク・オバマ前大統領が犯したベネズエラに対する歴史的過ちを新しい政権との関係に踏襲させようとしていることは遺憾であり大変危険である。
私たちは平和の国民であり、民族自決の原則、主権尊重を愛する者であり、さらに国際秩序と国際法に愛着を抱く者である。その同じ決意で言う。私たちの国土、私たちの自由である権利、シモン・ボリバルとウゴ・チャベスの栄光を継承する価値ある男女のこの土地に生まれたいかなる兄弟に対するどのような攻撃をも、私たちは許容したことはないし、することもないだろう。

カラカス、2017年2月14日』

『 非同盟運動調整局局長
一方的な強圧的手段を拡大するアメリカ合衆国政府の決定に際し、非同盟運動(NAM)調整局のベネズエラ・ボリバル共和国への連帯の声明


1.非同盟運動調整局は、非同盟運動加盟国に対して国際連合憲章及び国際法に反する一方的な強圧的手段を公布し適用することを非難する原則的立場に即し、ベネズエラ・ボリバル共和国の国民及び機関に対する一方的な強圧的手段を拡大する2017年2月13日のアメリカ合衆国政府の最近の決定を拒否する。

2.非同盟運動調整局はこれら手段を遺憾に思うとともに、これら手段を拒否してベネズエラ・ボリバル共和国の国民及び政府への固い支持と連帯を繰り返す。同時にその原則的立場に則して、アメリカ合衆国政府に対し、国際法、国際連合憲章、国家間の平和的な関係を定めた規則及び原則に反し、さらに国家間の対話や政治的理解の精神に影響を及ぼす、このような強圧的手段を放棄し廃止することを強く求める。

3.非同盟運動調整局は、憲法に反した方法による政権交代の拒否を含めた、現在の国際情勢における非同盟運動の目的及び原則並びに役割に関するハバナ宣言(2006年)を再確認する。

4.非同盟運動調整局は、紛争の平和的解決を促すための対話の重要性を改めて強調し、そのため、アメリカ合衆国政府及びベネズエラ・ボリバル共和国政府に対し建設的対話を開始することを強く求める。

2017年2月16日、ニューヨーク 』】
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平和こそ子供にのこす最大の遺産 らくせき

2018年12月23日 09時53分46秒 | Weblog
平成天皇30年の感想。
同感。
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日本は情報鎖国か?  らくせき

2018年11月03日 10時03分49秒 | Weblog
最近、明治維新に関する本を読みました。
開国・富国・強兵路線。
それで日本を一応の成功を収めることが可能に。
しかしあの敗戦。
あれは3つのうちの一番大切な開国を忘れたためでは?

いまの日本も、どこか生きにくい。
とくに安倍さんが力を得てから、精神的な鎖国症候群では?
この症候群の特徴は、本人にまったく自覚が無いこと。
指摘されると怒りだすことかな?
別の病名を似非愛国症候群とも。
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ある書評 斜陽米の本質(2)経済の金融化現象 文科系

2018年10月30日 03時53分18秒 | Weblog
 経済の「金融化」現象


 中公新書、ロナルド・ドーア著「金融が乗っ取る世界経済 21世紀の憂鬱」(2011年10月初版)の要約を3回ほどに分けて行いたい。同書が以下の3部に別れているのに合わせて。「金融化現象とは何か」、「これにより、社会、政治、教育などがどう変わるか」、「各国、国際機関による、これの弊害是正、金融改革の試み」である。今回はその第一部の要約とする。

 第一部の目次はこうなっている。①金融化ということ、②資本市場の規模拡大、③実体経済の付加価値の配分、④証券文化の勃興、と。

 金融化について、ある人の要約が紹介される。『国際国内経済で、金融業者、企業の役割や、一般人の金融志向が増していく過程』。この「増していく」の中身は、こういうもの。社会の総所得における金融業者の取り分が増えたこと。貯蓄と企業との関係で金融業者の仲介活動が急増したこと。株主資本主義。政府がこの動向を国際競争力強化の観点から促進してきたこと。

 米企業利益のうち金融利益の割合が、1950年代までは9・5%であったものが急増して、02年には41%と示される。その後非金融業の巻き返しがあってやや減少期があったものの、2010年度第一四半期はまた36%まで来たとあった。サブプライムバブルの膨張・破裂なんのそのということだろう。

 次は、こうなった仕組みとして、金融派生商品の膨張のこと。
 著者は先ず、シカゴ豚肉赤味の先物市場投資額を、急増例として示す。初めの投資総額はその豚肉生産総費用にもみたぬものであったが、これが、生産費用とは無関係に爆発的急増を示すことになる。1966年の先物契約数が8000だったものが、2005年に200万を超えるようになったと。そして、これも含んだ金融派生商品全体のその後の急増ぶりがこう説明される。2004年に197兆ドルだった国際決済銀行残高調査による派生商品店頭売り総額が、2007年には516兆ドルになっていると。この期間こそ、08年に弾けることになったサブプライム・バブルの急膨張期なのである。同じ時期の現物経済世界取引総額とのこんな比較もあった。同じ2007年4月の1日平均金融派生商品契約総額が3・2兆ドルだが、これは世界のこの月の1日実体経済貿易総額(320億ドル)の実に100倍であると。

 これほど多額の金融派生商品の売買は、証券化という技術が生み出したものだ。
 証券化の走りは売買可能な社債だが、『住宅ローンや、消費者金融の証券化、様々な方法で負債を束ね「パッケージ」にして、低リスク・高リスクのトラッシュ(薄片)に多様に切り分けて売る証券や・・』というように進化していった。リスクが大きいほど儲かるときの見返りが大きいという形容が付いた例えばサブプライム債券組込み証券(の暴落)こそ、リーマン破綻の原因になった当の「パッケージ」の一つである。
 そんな金融派生商品の典型、別の一つに、これに掛ける保険、クレディット・デフォルト・スワップ(CDS)という代物がある。この性格について、有名な投資家ジョージ・ソロスが「大量破壊兵器」と語っているとして、こう紹介される。
『ゼネラル・モータースなどの倒産を考えよ。その社債の持ち主の多くにとって、GMの再編より、倒産した場合の儲けの方が大きかった。人の生命がかかった保険の持ち主に、同時にその人を打ちのめす免許を持たせるようなものだ』
 まさに「(会社再建よりも)打ちのめした方が儲かる」というCDSの実際が、投資銀行リーマン・ブラザースの倒産でも、見事に示された。倒産時のリーマン社債発行残高は1,559億ドルだったにもかかわらず、その社債へのCDS発行銀行の債務総額は4,000億ドルだったのである。社債を実際に持っている者の保険と言うよりも、単なるギャンブルとしての約束事だけの保険のほうが2・5も大きかったということになる。約束事だけへの保険ならば、競輪競馬に賭けるようなもので、無限に広がっていく理屈になる。

 こうして、こういうギャンブル市場がどんどん膨張していった。政府も国際競争力強化と銘打って証券文化を大いに奨励した事も預かって。各国年金基金の自由参入、確定拠出年金・・・。これらにともなって、機関投資家の上場企業株式所有シェアがどんどん増えていく。1960年アメリカで12%であったこのシェアが、90年には45%、05年61%と。そして、彼らの発言力、利益こそ企業の全てとなっていった。
「経営者資本主義から投資家資本主義へ」
そういう、大転換英米圏で起こり、日本はこれを後追いしていると語られる。

 この大転換の目に見えた中身は語るまでもないだろう。企業から「金融市場への支払い」が、その「利益+減価償却」費用とされたキャッシュ・フロー全体に占める割合の急増。アメリカを例に取ると、1960年代前半がこの平均20%、70年代は30%、1984年以降は特に加速して1990年には75%に至ったとあった。
 彼らの忠実な番犬になりえた社長は彼らの「仲間」として莫大なボーナスをもらうが、「企業の社会的責任。特に従業員とその家族、地域への・・」などという考えの持ち主は、遺物になったのである。こうして、米(番犬)経営者の年収は、一般社員の何倍になったか。1980年には20~30倍であったものが、最近では彼の年金掛け金分を含んで475倍平均になっている。その内訳で最も多いのは、年当初の経営者契約の達成に関わるボーナス分である。全米の企業経営者がこうして、番犬ならぬ馬車馬と化したわけだ。

「証券文化」という表現には、以上全てが含意されてあるということだ。企業文化、社長論・労働者論、その「社会的責任」論、「地域貢献」論、「政治家とは」、「政府とは・・?」 「教育、大学とは、学者とは・・?」、そして、マスコミの風潮・・・。


(二部、三部に続く)
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「さよならテレビ」  らくせき

2018年09月08日 16時25分55秒 | Weblog
先日、「さよならテレビ」というドキュメンタリーを見ました。
名古屋のテレビ局の報道部の一年を追った番組です。

突然の取材に驚き、戸惑い、怒るデスクや部員たち。
そんなシーンから始まり、やがて3人を軸に番組は進んでいきました。

残業の多いことが社会問題となり、新しく入社した契約社員のWさん。
視聴率4位の汚名をそそぐために活躍が期待されるキャスター。
そして地元経済紙から転職してきたベテラン記者。

Wさんは経験も浅いことから取材もうまくいきません。
インタビューをした取材相手とのトラブルからOA直前の放送中止も。

キャスターのFさん。個性を押し出すことが求められていますが、
なかなか決められたセリフを出ることが出来ません。

ジャーナリストを志すベテラン記者は、共謀罪で起訴された人を取材。
権力の暴走をチェックする内容のレポートをOAします。
見出しには「テロ等準備罪」とあり「共謀罪」の文字はありませんでした。

そして一年後、視聴率は低迷したまま、キャスターは交代。
Wさんも契約を打ち切られて退社していきます。
ベテラン記者は番組のディレクターに問いかけます。
「テレビの描く現実って何ですか?」

これまでテレビカメラが紹介したことのない自分たちの職場。
飾ることなく淡々と描かれており、興味深く見ました。
番組のタイトルは「さよならテレビ」です。どういう意味でしょう?

「会社員なんだ」番組の中での報道部長の言葉。
番組を支配しているのはこの言葉でした。
「テレビ」という言葉には夢のあった時代があります。
今は誰も夢を託すこともありません。
そこで働く人たちのこころはテレビを離れてしまっている。
それが「さよならテレビ」というタイトルの意味でしょうか?

キャスターが交代を告げられたあと、ふっと肩の力が抜けて
個性を表現できるようになるシーンはとても印象的でした。
いったい何が彼を縛っていたのでしょう。

会社員であり、放送人であるという矛盾をまるごと抱えて生きる。
そんなキャスターに育って欲しいと思います。
                   

ちょっと演劇のPRを。
あの「十二人の怒れる男たち」が名古屋・栄のアートピアホールで。
日時は、9月20日午後7時・21日午後1時半・22日午後2時から。
問い合わせは名古屋演劇鑑賞会(名演)まで。
☎052-932-3739です。

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