海側生活

「今さら」ではなく「今から」

嘘など許せたら

2017年03月02日 | 感じるまま

            (海蔵寺/鎌倉)
「あっ、これって嘘だな」。ハッタリか見栄か、前に言っていた事と辻褄が合ってない話や小さな誤魔化しなど、いくら巧妙に隠していても、嘘のシッポがチョロリと見え隠れすることは、案外よくある話だ。そんな時自分はアッサリ騙されることにしている。

友人でも団体関係者でも多少の嘘はあっても当然だと思っているので、嘘と承知で受け入れてしまう。「嘘じゃないの?」と問いただすことはしないし、嘘をついた人に失望したり、嫌いになったりすることも無い。
自分は人格者ではないけど、嘘をつく人には嘘をつかなくてはいけない理由があるのだろうと推測するようにしている。止むを得ずに誤魔化し、取り繕いたい状況だってあるのだろう。
その人と付き合うとは、その人を100%受け入れる事に他ならない。だったらその人の嘘も、嘘をつかなくてはいけない理由も丸ごと引き受けようと思う。

現役の頃は、話を嘘と感じたら「絶対に違うだろう!」と、問い詰め、結果として二度とその人と会わないようにしたものだったが。

家族や恋人でも最初から疑ってかかり、嘘を暴いて相手を責めても関係は深まらず前には進めない。特にプライベートなら相手の存在が大切なので嘘は受け入れたほうが自分も楽だ。許すと言うよりサラッと受け流し、忘れてしまう感情に似ている。騙されてあげるとまではいかない、相手の事情を思いやり気にしないでやり過ごす愛情もある。

嘘など許せたら愛は続いたのに---

以上は、妙齢だが見た目にも艶が無く、伏し目がちの女性に「私の話を聞いてください」と乞われ、コーヒーを飲みながら聞いて、自分が感じ話した事だ。

最近、どうしてだかこの種類の相談相手と言うか、聞き役にされることが多い。
俺だって男だ。しかし女性はすでに自分を男として見ていないのか。

人畜無害ではないぞ!と胸の奥に叫び声が上がる。