きのうの会話を思い出している。コビット流行の中での、カフェの会話は、どうなるのか。彼の様子を見ながら、模索した。
彼は飲み物にココアを注文した。驚いた。彼も健康には人一倍気を遣っている。ただココアは熱い。
まず彼が、マスクを外した。猫舌ではないらしい。オレは表面のクリームの下からココアを飲んだが、熱くて無理だった。
一旦は、またマスクをして話を始めたが、どうもしっくり来ない。優しい語り口とBGMのせいで、何度も聞き返した。その時は、どうしても首が前に行く。
恋人同士のように、並んで座ってもいいが、表情が読み取れない、という事もある。
帰る段になって、おもむろにマスクを掛ける。ほとんど意味ない。会計のエチケットぐらいの意味しか無い。外へ出たら、マスクは要らんだろう。
なんか。無駄なことを、やっている、気がする。