棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

太宰治が通った銭湯  

2012-07-04 07:44:19 | 山郷の暮し
亡くなっても今なおモテモテの作家といえば太宰治(1909--1948)。
唯一入籍をした妻と暮らした甲府市、貸家近くの銭湯「菊の湯」は今なお健在。
入り口部分は直したようですが、一歩入れば戦後の昭和時代の銭湯。
どーーんと広い脱着場は、デエーーンとでっかい体重計があり、四方の壁には懐かしいデザインの看板が並ぶ。

浴室は高い天井に、仕切り越しにおバーちゃん連のゲンキのいいハナシ声がこだます。
以前は夫婦がこの仕切り壁で声をかけたり、石鹸などを投げ渡していたのであろう。
深い湯船は昔のままだが「富士山の壁画」はサウナ室を作ったので無くなってしまったとか。
入浴をしていた現地のお年寄りに太宰の事を聞くと、「俺はよく知らないが、通りの先を行けば住んだ家がある」
番台に居た品のいいオバーチャンは、「銭湯は戦後作ったもので時におおじて拡張してきた、それ以前はプールだった。たいそうな土地持ちだったようですよ」
太宰については「奥さんは当時珍しい大学出で、普通の男ではかなわなかったのでしょう・・・」
当たり前かもしれないが、太宰は記憶にないといった。


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