棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

つれづれ草-坊主はしあわせだったか

2009-04-03 08:39:20 | 山郷の暮し
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「まさか牛車を乗らずして、かの屋敷を訪ねるわけにも行かない。かといって、歩いて道中で衣を汚してもいけないし・・・。困ったことだ」
「しかたがあるまい。道中は普段着で行き、お供に袈裟衣をもたせ、屋敷にて着替えさせていただこう」
そこで祈祷坊主はお供とともに、かの屋敷にでかけた。

立派な門構えにいつもは近寄りがたかったが、今日はどうどうと門番に来訪を告げた。
門番は普段着の僧に「ここをどこだとこころえている!コジキ坊主の来るところではない!」とすごんだ。
坊主は牛車を借りることが出来ず、失礼をわび、着替えに部屋を借りたいと申し出た。
「奥方様の控えの間が良かろうと、奥方様のおことずけだ」
写真は庭のさんしゅうの木--冷たい風にふるえています


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