棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

山ノ神

2008-08-16 16:46:40 | 山郷の暮し
土木、特に治山工事関係の設計施工などやっている友との一杯話の中で、明日は「山の神の日だから、現場のお払いをする」という。
私には???だったが、一月と八月の17日は、山にかかわりのある職種--またぎ・きこり・その他の山仕事--昔から山の神のたたりを恐れ、仕事を休んできたという。
(地域によって日にちが違うようです。12日というのが多い)

治山工事は普通の土木作業仕事と違って危険も高く、働き手も山仕事関係の人が多く、この日ばかりは会社は平常勤務でも、職人さんは休んでしまう。
ところが、治山工事の発注元が、国や県などの公共工事などで、この民間伝承とのかみ合いが、難しいという。
最近は、単純に迷信だなどと言わずに、地域の伝承儀式を尊重するようになってきたラシイ。

では山ノ神とはなんなのであろう。
文字などなかった原日本人からの伝承とおもへ、魂は(生命の根源)は山から来て、死後は山に戻っていく、という生命観が根源だと思える。
山は天と地を結ぶ中間地点。人間が神々と接点を持つ処でも在る。
また山は農耕に欠かせない水源地であり、豊饒をもたらす神々が宿る処でもある。
日本人の深層には、この山や森への憧憬が、言葉や文字を超えた世界が展開してきたのである。

山に入りヤッホーーと木霊(こだま)を楽しむとき、不思議な力・現象だとして、神様だと感じる人はもはや居まいが、昔は大木に、岩などに精霊を感じ取り、神の姿を見い出し得たのであろう。
自然霊に畏敬を感じ、自然と人との調和がとれていた生活だった。

工事で神主さんに厄払いをしていもらうが、あれも土地の神にゆるしをこう儀式である。
工事事故など起きれば、神官に厄払いをしてもらうことを、迷信だと笑い飛ばす人はいないだろう。
最後は神に祈る。根拠はなくとも祈る。それていいのダーーー。
山ノ神の厄払い神事の報告がありました。ご紹介いたします
http://asuke.air-nifty.com/blog/2006/12/post_bf6d.html


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