棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

1-おふくろを思う--やかん

2008-06-29 17:14:19 | エッセイ・随筆
銅製の小さなやかんはクルッとして、なんともいい姿をしている。
1996年・92歳で他界した「おふくろ」が、自宅で最後まで愛用していたものです。
ときおり訪ねるた私に、炭火で湯を沸かし、、煎茶の旨さを教えてくれました。
やかんは、たぶん大正期のものと思うが、医師・学者の妻で「奥様」と言われた、結構な頃からのものだと思う。
「おふくろさん、形見にそのやかんはオレにくれよ・・・」
「お前は失くしやすいからねー」といっていたが、やかんの中に「龍王丸に渡す・・・」の手紙があった。

お袋はこのやかんで煎茶を楽しみ、私は焼酎のお燗に愛用している。
ガスなどの直火は傷めてしまうので、電気コンロと気を使っています。
独酌の至高の時ばかりでなく、宴会にも絶対欠かせない、目を楽しませてくれる逸品として、皆からナゼナゼされているものです。

お酒となったとたんに、方向を失った筋になってしまいますが、おふくろの話をしていきたいと思います。
当然、理想化した母親像として、装飾された虚像的な記述になってしまいますが、おつきあいください。


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