棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

漢詩の世界

2016-11-22 16:23:38 | 山郷の暮し
立ち込める霧の谷は正に水墨画の風情だと感じますが、できれば漢詩のひとつでも作ってみたい。
が、しかしである。とても簡単にできることではなく、だいいち詩心がいまひとつ。
先に投稿した中国名詩鑑賞辞典すら、まだ半分ほどしか読み終えてわいない。
漢詩となればやはり唐詩選で日本の文学にも大影響があった・・らしい。

この本でも李白と杜甫は圧倒的に多く、なじみの詩句もおおい。
なんといっても大酒のみで陽気な酒仙と称した李白(701--762)。
本当の意味は分からないまでも、飄逸で脱俗的な作風は読んでいて気持ちがいい。
真意のほどは分からないが、中秋の名月に舟遊び。
湖面に映るおっ月様をつかもうとして、自分のほうからオッ月様の世界に行っちゃった。
左遷されたりしたのにあまり愚痴っぽくなく、最後まで詩仙の死に方だ。

李白と朋友であった杜甫(712-772)も大詩人。
かなりの酒飲みであったようだが、李白のような「馬鹿しちゃった」という詩は見当たらない。
性格は正反対で詩も暗く、人生の悲哀を歌ったものが多い。
読んでいて暗くなってしまった。
そうそう、曲江 という詩は珍しく酒を飲んだ詩だ。
さらに古希という有名な語もここからきている。

人生七十古来稀

さて写真の絵は30年ほど前のもので、この家に住み着く前に、この部屋をお借りして描いたものだった。
すっかり忘れていたのだが、霧が立ち込める一日で今見ている光景を描いたことを思い出したのだ。
まさか其の農家に暮らすようになるとは・・。
お茶飲み話のなかで、移り住むならばゆずってほしい、などとなっていたかもしれない。
漢詩世界とはまったく異なるが、縁は異なもの味なもの 。



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