棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

山姥--yamanba

2016-04-20 09:27:13 | 山郷の暮し
先日17日は山頂からうなり声を上げながら吹き下ろす風に、ヤマアラシか風の又三郎 はたまた山姥(やまんば)を連想しました。
「それって何???」という方が大多数になりつつ在るこれからの日本。
地方、地方の民話が消え、伝統行事が消えてゆくのは寂しいことです。
といっても、私が直接この種の民話を聞いたわけではなく、ナントナク思い浮かぶのです。
コレがま~、フルイ日本人としての潜在的な意識なのでしょうか・・。

荒れ狂う風から得体のしれないモノに尊崇と畏敬を感じたところから、多くのモノノ怪が生まれました。
投稿してより山姥はどん定義(?)があるのか、蔵書の「姫神の本・・聖なる姫と巫女の霊力」を開く。


縄文時代以前より女性は生命を司る不思議な存在で、有史時代にいたり、
神の認識が芽生えると、女性の不思議な力は女神を誕生させ、巫女・シャーマンになっていきました。
日本書紀には女神がたくさん登場し、中でもイザナミは代表格。
人類は女神の恵みによって農耕文化を獲得した、といえます。

女神の変遷について、とても要約できる知識はありませんが、時代を重ねるに従い女神の立場は低くなっていきます。
女性の持つ不思議な霊力は、やがて邪悪なモノの力とすえ変えられ、忌み嫌うものになってしまいました。
どことなく男たちの反乱とも言えますが、オトコが力を持つと戦争などと碌な事がありませんね。

里人にとって最も大切な山の神は、水の恵みをもたらし、多くの幸を恵んでくれる農事には欠かせない神です。
本来は女神であり、人々にとって福の神の一面と、病や不幸をもたらす禍ツ神(まがつかみ)でもあった。
その筆頭が山姥(山姫・山女郎)なのです。
地母神的な要素を持つ山姥は多産性があり、豊穣を暗示しているありがたい神様であるが、真逆の恐ろしさが先に立ち、
全国に様々な伝説が伝わってきた。

記したら限がないのでやめますが、山頂よりナニカ塊のように吹き下ろす風に、ただの気象現象と済ましてしまうのは
もったいないので、夢想をしてみました。

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