棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

花のもとにて春しなん--父の命日です

2008-03-01 11:28:03 | 山郷の暮し
「寒いときは死にたくないなー」
とポソリとつぶやいた父は、明治半ばに生まれ、85歳の天寿だった。
病床は自宅にて母が最後まで介護していた。
その間、父から死という言葉をきいたことがなかっただけに、
だめなのかなーと、かんじてしまった。

34年前の冬は、今年と同じく寒さが厳しかったが、
弥生一日は、前日の酷寒がうそのように晴れ上がり、気温はぐんぐん上昇。
思わず西行の辞世の句を思い出した。
「願わくば 花のもとにて 春しなん 如月のもちずきのころ」

私は、85年の人生が凝縮された、光るようなお顔を 一人ひっそりと描いた。

写真は晩年の製作 「世紀姿勢曼荼羅」 幅 7m 高さ1.6m の一部
仏教曼荼羅を研究研鑽し、最後は自説を絵解きした集大成。
http://ja.wikipedia.org/wiki/岩淵大殿


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