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棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

風のまた三郎

2017-01-27 09:53:43 | 山郷の暮し
8時30分ころハナのオシッコ散歩に出る。
連日マイナス10度近いそこびえであったが、予報の通り今朝は2-3度と暖かくなりそう。
谷をふさぐ東の山頂から、ジェット機の爆音のような音の塊が木々を激しくゆすりながら降りてくる。
目の前の杉林の大木が海の大波のごとく揺れる。
バラバラと枯れ枝が吹き飛ぶ。
「風のまた三郎だ・・いや・ヤマアラシかも・・」
と宮沢賢治の物語が思い浮かぶ。

とりわけ「風のまた三郎」ははっきりと目に浮かぶのだ。
それは、小学何年生か忘れたが映画を観たからだ。
確か授業のひとつとして皆で映画館に出かけたか、学校での上映であったか・・。
最初に思い浮かぶシーンは、ある青年紳士が川で火照った体を冷やすため足をバタバタしていると、
それを見た悪がき達がいっせいに歌うように叫ぶ。
「あんまり川を濁すなよ。いつでも先生言うではないか・・」

大風が吹くと、流れる子供たちのコーラスがあった。
どどど゛どど゛ど--。あアまいりんごも吹き飛ばせ。すっぱいりんごも吹き飛ばせ。

お玉じゃくしに表すことはできないが、ちゃんと歌えます。

ゴーーと吹き付ける風に息がとまるほどであったが、その風も帰り時間にはピタリとやんでしまった。
薄日がだんだん強くなってきた。

私の小学生時代の記憶には、どこかの遊園地にいったり、おいしいものを食べたり、旅行をしたりとそおいう記憶はありませんが
上記のような記憶がはっきりとあります。私ばかりではなく、同年の世代は皆さん同じように心の奥底に持っています。
なにかものすごくうれしくなってきました。

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