棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

サクラ--散歩のこと

2008-01-16 10:07:28 | Weblog
まだ薄くらい朝、お父さんの部屋に散歩の誘いに行く。
あいかわらず、酒のニオイが漂っているが、鼻声と足で起こす。
「まだ暗いじゃんか。
お前はフリーなんだから、一人で行って来い。
いけねー、とうぶんは放し飼いわ止めておかなきゃー。まだあとだ」

なんだかわからないが、保健所騒ぎ以来、私は一度も鹿を追いかけていない。
散歩はお父さんとするから楽しいのであって、一人では張り合いが無い。

8時にいつもの山ろくコースを行く。
昨朝ほどではないが、気温は-3度と、鼻にピリピリくる。
におう。ぷんぷんと鹿のニオイが。
ピタリと止まり、前足をあげる。
これが、お父さんに獣がいるという合図だ。
大声を出したら相手にさとられてしまうから、クンクンと鼻声でたのむ。
いつもだったら、開放してくれるのだが・・・。

お父さんは、番犬にならないというが、私たち猟犬は獣を追い込むときしか
ほえません。
やたらとほえる仲間は、どちらかというと牧童犬の特徴です。
ついでだからはなしますと、私のダーリンは、チベット犬の雑
でよくなきます。

この辺は禁猟区ではなく、よくハンターと行き会い、
すっかり知り合いになりました。
ときどき、鹿の肉などをいただきます。
「しかさし」も美味しいが、しっかりと煮込んだシチューが一番
お父さんにはあげないけれど、アナグマを畑のすみに隠してあるんだ。

いま私は所在ないので、お父さんを見ています。


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