棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

鳥の目気分

2016-03-09 10:39:46 | 山郷の暮し
昨日は20度にもなるバカ陽気で、とても冬用の下着を着ていられなかったが、今日は一変。
寒の戻りでストーブを点け、気合を入れて制作に当たる。
と言うのは、暖かくなり体の芯から制作意欲が萌えだしていたが、それに合わせたように面白い制作依頼があった。

松本の歴史と深く関わりのある古刹の寺から、現在の寺の全体像を鳥瞰図的に絵がかけないか、ということであった。
寺は山の斜面にあり、急な参道だけでも100メートル近くある。
巨木が山頂まで茂り、全体像は見えにくい。
ドローンでの撮影ができないものかと思ったらしいが、樹木が邪魔をして思うほどの結果を得ることができなかったらしい。
自由に思い巡らせることができる画家に依頼してはとなったようだ。

電話をいただきパッ!!とひらめいたのが、蔵書の一つである明治33年に発刊された「信濃宝鑑」という旧所名籍・寺社
を紹介した古い本のことだ。
それを参考にすれば描けないことはないと思い、軽い気持ちで承諾する。

そして現地をスケッチ・撮影をしながら構想をねった。
さて下図制作の段になって始めて「こりゃ~大変な仕事だ」と。
一番の問題は、視点を何処に定めて全体を表したらいいのか・・。
ともかく、100メートル近い斜面の情景を表すにはどうしたらいいのか、解らなくなってしまった。
製図的な下図を何枚も、何枚も描くことになってしまったが、それでも思うように行かない。

現場に通い、鳥の目になって俯瞰する。
春のような陽気にさしずめ雲雀さんの気分だ。


ryusun

つぶやき

絵本と無縁になった大人に

子供たちに向けたというより、内なるものを呼び覚ます大人への絵本