棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

尾形光琳以降の作品

2015-03-03 11:51:10 | 山郷の暮し
尾形光琳の 燕子花かきつばた と 紅白梅 二大国宝の屏風絵が展示されているMOA美術館。
その他に光琳の作品ばかりでなく、通称琳派と呼ばれる幕末から現代までの作品がある。

正直私は琳派が日本美術界に及ぼしてきた影響が、コレほど大きなものとは認識をしていなかった。
特に日本画界で顕著であるわけですが、洋画界においても無縁ではない。
ご存知と思いますが、ヨーロッパから芽生えた印象派への影響は大きく、日本に逆輸入された有り様であった。

天才とも言える光琳の作品について改めて言葉を持たないが、展示の中に光琳の「八つ橋」を模写した川端龍子
の屛風がある。
人人の頭の先にソレまで観てきた光琳の作品とは、チョット異なった雰囲気の作品がかいま見える。
この時ばかりは人をかき分けキャプションを読む。
「川端龍子」とあった。

かなり早描きとおもえ、運筆が活き活きとして、大きな屏風絵が揺らぎそう。
日本画のベタ塗り的な感じは薄く、書き出しの筆さばきも透けて見えるほどだ。
正直この作品の前に立ち、本家より動的な画面にゾクッ!!とした。

そのほか、明治から現代にかけて影響を受けた作品展示があり、企画の重厚さに感服した。
私も日本人全体がいつの間にか血肉になっていたのです。
そんなことを改めて認識させてくれた。

それにしても、観覧者の多さにびっくりさせられ、久しぶりに素晴らしい展示会を観ることができた。

写真は熱海の海をバックにした「王子と王妃」へんりー・ムーア
雨が降っていたので心ゆくので鑑賞できなかった。
写真を見直すとなんとも優しく、暖かく静かな佇まいですね。

以前は マイヨール も展示されていた

 

企画展示室前 ロビーにあるガンダーラ仏と中国周代の釈迦三尊石仏 いずれもすごーーいものです。

 

ryusun

つぶやき

絵本と無縁になった大人に

子供たちに向けたというより、内なるものを呼び覚ます大人への絵本