岡山ジュニアラグビースクール(岡山ラグビースクール中学部)の記録

中学生や保護者が、チャレンジを楽しみ、充実した時間を共有した活動の記録です。

イメージトレーニング(選抜選手へ)

2010年11月09日 | ラグビーの基本
14日の四国との試合まであとわずかとなりました。

中国選抜に入った選手たちは、健康管理に十分気をつけながら、毎日、短い時間でもいいので身体を動かそう。
※中学校のラグビー部の選手も多いと思われる四国と、そうではない中国とは、試合前の一週間を自分でどう過ごすかが結構大切です。

さて、全体練習はありますが、日曜日までの過ごし方の一つとして、毎日のイメージトレーニングを是非大切にしてください。イメージトレーニングには、ある意味、通常の練習以上の効果があります。


イメージトレーニングの目的や効果は次のとおりです。

イメージトレーニングは、自分が動いている場面を頭の中で思い描き、実際の良いプレーにつなげようとするものです。
一般的なイメージトレーニングは、自分やチームの理想とするプレーをイメージします。
もうひとつのイメージトレーニングは、自分が実際に動いていることを思い描く点では同じですが、思い描く中身は、これまで練習してきた様子を振り返る方法です。
たとえば、基本動作の反復練習もあれば、実践的な練習もあります。それら一つひとつを思い起こすことで、これだけ練習を積んだという自信のようなものが沸いてくるはずです。
また、練習を振り返ることで、自分の長所や短所をあらためて確認でき、試合での効果的な戦術の組み立てが見えてきます。

イメージには自分自身が作り出すイメージ(試合展開をイメージするのに役立つ)と、VTRなどの映像を用いて作り出すイメージ(個人の技術を向上させるのに役立つ)がありますが、あせらずに、いいイメージを毎日反復するなど、継続することが大切です。

顔は覚えているが名前が出てこないことがよくあるように、脳が記憶する情報量は、画像などのイメージが圧倒的に大きいです。そのイメージを実験と同じように記憶し無意識に実行する力もあります。このイメージの力を強めて能力アップし、試合で実行することを目指すのがイメージトレーニングです。イメージの鮮明度の高さ=リアリティと言えます。

つまり、イメージする時には鮮明度が大切です。鮮明度が高まってくると、ある動作をイメージするとき、それに付随する環境の感覚(周りの選手等)もリアルに感じられるようになります。

初めて体験する出来事に会うと、人間の脳はそれにどのように対処してよいかわからず混乱します。特に試合中には、そういったことがよく起こるのが当たり前です。
しかし試合や練習での経験数には限界があるので、ここでもイメージの力を利用します。
つまり、試合中に起こり得る場面をたくさんイメージすることで、試合中の混乱を少なくするのです。イメージの鮮明度が高まれば、かなりのリアリティを味わえますし、本番前にイメージでリハーサルしておけば、脳はその場面での解決法をしっかりと学習してくれています。
とっさの判断の際には、必ず有効です。


特に中学生は、そのスポーツでの経験数が絶対的に少ないので、イメージによって体験数を増やす必要性があります。
ただ、何でもそうだと思いますが、イメージトレーニングでも1回やって終わりにするのではなく、心に焼きつけるくらい何度も繰り返し行う必要があります。

イメージトレーニングは、自分自身を見つめ直すトレーニングとも言えます。
理想を追うのではなく、現実的に自分やチームに何ができるか、何をすれば自分やチームの能力をより生かせるのか、といったことを確認する。
ぜひ試してもらいたいイメージトレーニングです。

誰でも気持ちは揺れ動きます。苦しい場面や追いつめられた場面で気持ちが乱れたときに、自分で気持ちをコントロールし、立て直せる選手が、ここ一番に強い選手です。

試合の前にも、冷静に自分の気持ちを見つめる時間を作りましょう。

緊張やあせり、不安、試合にかける思い、そんなさまざまな気持ちの中で100%の力を発揮できるかどうかを自分に聞いて下さい。自信を持って「イエス」と言える。そんな強い心を持って試合にのぞみましょう。
心を制するものは、技・体も制する
のです。