岡山ジュニアラグビースクール(岡山ラグビースクール中学部)の記録

中学生や保護者が、チャレンジを楽しみ、充実した時間を共有した活動の記録です。

2年生の試合(7日)

2010年11月12日 | ビデオ連続画像
2年生中心の試合です。

プロップT田、フッカー(3年生)、プロップ(3年生)、ロック山K、G番
ハーフ森M、スタンド實M、インサイドセンターI井、アウトサイドセンターN谷
ウイングU谷、高B、フルバックY田


バックスラインのディフェンスは、なかなかいい出足です。


ハーフ森Mの出足も良いです。
外側のウイングは、スタンドオフのキックケアはする必要があります。


森Mの内側からのプレッシャーが効果的です。
第2センターがもう少し、前にプレッシャ-をかけてほしいところです。


フルバックY田が的確にあがってきています。
相手のフルバックが最初からラインに入っており、それに気づいていれば十分です。


フルバックの上がりにあわせて、ブラインド(手前の)ウイングがカバーに走っています。基本に忠実ないい動きです。




フォワードの集散はまずまずです。




遅れていったフォワードがポストを意識できたり、反対側の相手のバックスラインがあまっている状況に気づいたり、ディフェンスに立ったバックスが呼ぶことができれば、現時点では言うことなしです。




マーク(フェアキャッチ)

2010年11月04日 | ビデオ連続画像
 先日のブログ「自陣ゴール前」ですが、プレーの選択肢の一つとして、「ペナルティーキックが入らなかった場合に、マーク(フェアキャッチ)してもよいか?」問い合わせていたところ、鬼Tコーチ(レフリー)より回答がありました。

結論・・・マークOK
      キックオフやリスタートキックでないペナルティーキックをマークするのはOK。

第18条マーク(IRB競技規則2010より抜粋)

 マークとは、自陣22mライン上、またはその後方で、相手側のキックしたボールを直接明確にキャッチすると同時に「マーク」と叫んで行われるものである。

 マークは、キックオフからはできない。ドロップアウトを除くリスタートキック(試合再開のキック)においても認められない。



したがって、相手がペナルティキックをけったが、全くゴールラインに届かないような場合には、相手の選手も近くに走ってきているでしょうから、「マーク」も一つの有効な手段だと思います。

先日の竹原合宿で、尾道高校の田中コーチからのルール説明でもあったように、マーク(フェアキャッチ)は、キックで攻め込まれた時に、ピンチをしのぎ、安全にゲームを再開できる、ディフェンスの上で結構重要なルールです。
いくつかポイントを書いておきます。

 ・マークは、地面に両足が着いた状態でも、ジャンプしながらでも、走りながらでもできる。
 ・キャッチと同時にレフリーに聞こえるような大きな声で「マーク」と叫ぶ。
 ・マーク後は、マークしたプレーヤーにフリーキックが与えられる。
   ※他の人にキックしてもらおうと思えば、’ちょんげり’してパスが必要。
 ・マークはインゴール内でもできる。
 ・キックのかわりに、マーク地点でスクラムを選択することもできる。


なお、インゴールでのプレーや、ボールがデッドになった場合のルールについては、次回の練習でもう一度しっかり確認したいと思います。鬼Tコーチよろしく

自陣ゴール前

2010年11月03日 | ビデオ連続画像
相手のペナルティキックからです。

一つのポイントは、岡山のチームに、相手のキックがゴールラインに届かなかった時の対応、さらに、この試合でのゴール前の対応(タッチキック、展開等)についての意識が無かったということです。(もちろん、こういうケースを想定していなかったコーチ陣にも責任があります)

まず良いのは、キック後の相手側の追い方です。
当然のことではありますが、キックオフと同じように、全員が面でシッカリと前に出ています。


相手のウイングは、タッチキックも想定しています。


ゴール前でのキャッチであり、そこからタッチキックは届きにくいため、相手のディフェンスの薄そうな側の次の選手にパスしています。




ここで、パスをうけた選手のピンチの意識が強ければ、タッチに逃げたり、さらに外側の選手にパスして確実にタッチキックで逃げるというプレーの選択もあったと思いますが、今回は相手にあたっていっています。
ただ、あたった選手もしっかりとモールが組めています。








ここで、さらにモールサイドを前に攻めています。
この場面は、停滞したセットプレーからであり、余裕を持ってタッチキックがねらえたと思います。
ここでモールサイドを前にいくというのは、かなり無理なプレー選択だと思いますが、この原因はおそらく、ボール持って前にいった選手のせいではなく、余裕があるはずのバックス陣から声が無かったのが大きな原因と予想されます。




トーナメントのような勝敗が重視される試合では、「逃げるべきところは逃げる」といったことも大切なことです。

そして、試合中は、モール・ラックで相手と直接身体を当てているフォワードや、それを指揮しているハーフではなく、余裕のあるスタンド、センターといったバックス陣がキッチリと指示を伝えなければいけません。
そうでなければ、フォワードは当然前にいきます。

色々な試合の前には、「その試合の意味」「その試合の戦い方」などを、みんなで話しあい考え方を共有することも大切です。

(追伸)
逆に岡山がアタックする場合も含め、どんな場面でも常に集中力を切らさずに、組織の形で相手にプレッシャ-をかける。
今回のような相手のプレーは見習うべきことです。





ディフェンス

2010年10月28日 | ビデオ連続画像
一度使った画像ですが、ディフェンスのポイントを復習します。

バックスラインは一斉に前に出る。
スタンドは、立つ位置(相手の外側、内側)を明確に意識。
ハーフまたはロックは、内側から強烈なプレッシャ-。
ブラインドロックも一度は前に出る。


相手は、ブラインドウイングとフルバックの2人もほぼラインに入るか、すぐ入れる状況。
今回、岡山の方は、フルバックが最初から上がっているが、キックされることを考えると、いつも上がっていくわけにはいかない。
結果的に、最初から相手側が2人ほど余っている状況になる。

ディフェンスは、ボールがパスされて空中にある間は、トップスピードで相手との間隔をつめてプレッシャーをかける。
相手がパスしたら「プッシュ」などの声をかけて、マークをずらしながら外に追い込んでいく。

何人、外側に余っていても、パスがきれいにつながるのはパス3本程度。とにかく厳しいプレッシャーをかけることが中学生の基本。


第2センター等、もう少し前に出て、相手が外側にパスできないようにする。
第1センターとギャップができてもいいくらいの気持で、前のスペースをうめる。
フルバックが上がっているので、ブラインドウイングは、相手のキック対応などフルバックの役割に走る。(ブラインドウイングは、反対側のライン際までカバーリングに走る)
フォワードも、ピンチであることを意識して、ボールを見ながらカバーリング。




コンタクトが発生したら、ポイント方向だけでなく、広い視野で相手全体を見る。
相手のバックスが残っている場合等、気づいた選手が味方にすぐに声をかける。





ゴール前ペナルティ

2010年10月26日 | ビデオ連続画像
相手ゴール前のペナルティです。

絶体にトライをとる気持が必要です。
また、ただ相手にあたっていくのではなく、相手の弱いところ、ディフェンスの薄い(人数が少ない)ところを狙っていく厳しさも必要です。

松Yの突進です。
この試合での積極性やパワーは見事でした。
この積極性を練習の時からいつも出せるように心がければ、素晴らしいフォワードになれます。




2人目のサポートが遅れています。
1人目がコンタクトすると同時に2人目がサポートに入るほどの激しさ、積極性が無ければいけません。




2人目のサポートが遅れ、また、ボールや味方をまたいでいく選手がいないため、ボールが出るのに時間がかかりました。
ただ、相手も人数が集まっているものの、足をかいて押せていないため、ボールを奪うところまではできていません。


結果的にさらに縦を攻めてトライをとりました。








(補足)
連続画像をのせたり、このブログの目的は、最も多くても土曜、日曜の週2回の練習しかできないスクールの中学生に、少しでもラグビーに触れてもらう場を提供するためです。時間があれば、できるだけ何回も見て、自分でいろいろ考えてみてください。

キック処理

2010年10月19日 | ビデオ連続画像
相手のキックの場面です。

なお、この場面、両チームともバックスが一人ずつポイントに巻き込まれた状況です。

相手のスタンドオフの位置にいる選手が、かなりポイントから遠い位置にいます。


その選手の対面は犬Kですが、この画像は斜めからでわかりにくいですが、少し、内側に寄りすぎかなという気がします。
スタンドオフの位置の選手は、どちらかというと対面の外側に立ち相手にプレッシャーをかける必要があります。


相手のスタンドオフの位置の選手が、さらに外に開きながらパスをもらっていますが、やはり犬Kが内側から追い気味のように見えます。
※相手のハーフも上手に長いパスをなげています。


ここで、犬Kの外側にはY吹がいます。
相手は、Y吹の対面と、その外にウイング、フルバックがいます。
味方のウイングは、相手のスタンドオフの選手が球をもっており、中間付近にいる状況です。

こういう場面での、Y吹の判断は非常に難しいと思います。
通常なら、対面に向けてプレッシャーをかけていくと思いますが、犬Kが少し遅れ気味(抜かれるかも)に見えたと思います。
最後は、相手のスタンドに向かい外側からディフェンスするという判断をしています。

ここで、相手のスタンドが外側にパスしていたらどうなっていたかという仮定の話が出てきます。
まず、基本は犬K、Y吹それぞれが対面をきっちり抑え、相手がパスしたらプッシュしていくということだと思います。


相手のスタンドがキックしました。
岡山のディフェンスは、フルバック2年生Y田が結構いい位置にいました。
ポジショニング等、随分よくなってきたと思います。


この画像からブラインドウイングが写ってきます。
ブラインドウイングは、フルバックの動きと連動しなければいけませんが、相手のスタンドのオープンに向う動きに対して、岡山のフルバックがウイング方向に動いています。また、相手のスタンドの動きから、自分(ブラインドウイング)の方向へのキックはまず無いともう少し早めに判断できると思います。
今回の画像では、ブラインドウイングの動きが遅れていると思います。


以下キック処理ですが、この場面では岡山の選手の戻りもよく、結果的にボールを獲得し、次のアタックにつなげています。
キックはある意味では、相手がわざわざボールを手離して、自分たちにくれているようなものです。
キッチリ確保し、落ち着いて自分たちの攻撃につなげていけば、「ありがとう」と相手にお礼を言うことができます。







さらに進化を

2010年10月16日 | ビデオ連続画像
犬Kが最近得意にしているプレーです。

ハーフの早いパス、センターの動き等に助けられながら、結構ゲインできています。

ただ、プレッシャーがどんどんきつくなる中、これからも効果的なプレーであるためには、周りの選手も含めていくつかの課題があります。

まず、ウイングの早い上がりです。さらにウイングのカットアウト、カットイン等の動きがあれば、さらに2人で効果的なアタックができます。

また、犬Kがタックルされた場合は、ウイングや他の選手の早いサポートが無いと孤立する危険性があります。
タックルされることも想定し、つなぎのプレーができるだけの他の選手の上がりや寄り、これをもっと意識する必要があります。

ある試合で効いたプレーも、いずれ効かなくなります。
自分自身のことを考えればわかると思いますが、中学生は1回の練習で多くのことを修得し、見違えるほど成長します。
ということは、相手の選手もどんどん成長し、ディフェンスも厳しくなっていくということです。

個人のプレーで突破できる場合は当然突破していけばよいですが、必ずユニットとして複数の選手が意識して動けるように、一つ一つのプレーをさらに進化させていこう。













ラインアウトディフェンス

2010年10月15日 | ビデオ連続画像
ラインアウトからです。

ラインアウトの場合は、バックスは10mはなれています。
したがって、アタック側のバックスは、プレッシャーという面ではかなり余裕があります。
この画像を使っていくつか復習します。


ハーフがパスする態勢です。ということは、ラインアウトが解消となっています。
ラインアウトの場合、一番早く相手にプレッシャ-をかけられるのは、ラインアウトの最後尾の位置にいるフォワードあるいはハーフです。
この画像でいうと、ラインアウトの最後尾の選手は、ポストプレーヤーの役目と同じで、ハーフからスタンドへと前に出てプレッシャーをかけなければいけませんが、止まって見てしまっています。






内側からのプレッシャーが厳しくないため、スタンドオフをはじめ、アタック側は、自分たちの考えた通りに余裕をもって動くことができます。



岡山のバックスのディフェンスがあがってきました。



相手は一番体の大きな選手がラインに入ってきて、そこにパスしています。
ここで気になるのが、バックスの後ろに見えているフォワードの選手の走る方向です。
全体的に横に向かって走っており、前へのプレッシャーが見えません。



バックスがタックルしています。こういった場面では、逆の場合を考えればわかりますが、一発で相手を倒せることなどまずありません。
ここでいつも言っているのは「倒せ」「ボールにからめ」ということです。
一発で倒せなくても、一人目、2人目で相手を倒すこと、あるいはボールにからむことが大切です。
倒すことで、相手や相手チームが前に出ることは無くなりますし、モールを組まれる危険性はなくなります。
ボールにからむことで、マイボールのスクラムになる可能性があるし、相手のアタックに時間がかかり次のディフェンスがやりやすくなります。



以下、相手チームが意図的にモールを組みにきていると思います。
モールになるとディフェンス側は故意に崩すことはできないため、モールを得意とするチームにゴール前でモールを組まれるのは致命的になりかねません。

岡山のようなそれほど大きくないチームでは、タックルで一発で倒すことができなくても、1人目や2人目で、しつこく相手を倒す。これが大事です。








ディフェンス基本形

2010年10月15日 | ビデオ連続画像
スクラムからのディフェンスです。

場面・場面での応用は当然OKですが、基本形をもう一度イメージしよう。

スクラムの場合、バックスラインがスクラムから5m下がっていますので、最も早く前に出れるのは、スクラムハーフの位置の選手です。
バックスライン、ハーフとも、結構いい出足です。



ここで、スタンドオフの選手は、右前方を相手に向って走るスクラムハーフの選手がよく見えると思います。



この場面、スタンドオフがスピードを落としました。スクラムハーフが相手に届くと判断して、展開された際のカバーを考えたかもしれません。



結果的に相手のスタンドに前に走られ、スクラムハーフの背中を抜かれ、さらにスクラムのブラインド側を走られました。
この場面での課題も含めて、まず基本を書きます。
スタンドオフは、対面(スタンドオフ)がボールを持っている間は、まず、スクラムハーフと2人ではさみ込むイメージで、相手スタンドを動かさない、またミスを誘うような厳しいプレッシャーで前に出ることが基本です。
また、スクラムハーフの位置の選手も、内側からトップでプレッシャーをかけることが必要です。

なお、もしスタンドからセンターに早くパスしたら、その時は、ハーフとスタンドが2人重なって内側から追うと人数が足りなくなる危険があるため、よく見える位置にいるスタンドが、声かけも含めて、前に出たバックスラインの後ろを「なめる」動きは有りだと思います。



ここで相手のスタンドは、ハーフとスタンドのギャップ(スタンドが遅れて縦に長くできたギャップ)をよく見て、スタンドの前にできたスペースに走った後で、ハーフの背中を斜めに走っています。ディフェンスがよく見えた素晴らしい動きです。



さて、ここでディフェンスのポイントですが、ブレークをした内側のロックがどこにいるかということです。
この試合のロック自体は急造ロックで無理は言えませんが、ボールを常に見える位置で、内側から抑えていけば、内側に入ってきた相手バックスは、フォワードにとって、まさに「カモ」だと思います。

スクラムハーフが、いわゆるポストの役割(相手のハーフを抑えながら縦に前に出て、そこからスタンドへ)をしますので、ロックは少し余裕があると思います。常にボールを自分の前に見ながら、抜けてきた選手は必ず止める位置を走らなければいけません。
※この写真は、おそらくロックが横に走って、前に出ていない(また、前方にボールをを見ないで、行き過ぎて、自分の背中に相手を見ている)のだと思います。



さらに、もう一つの課題はブラインド側のロックです。
モール、ラックのポストプレーヤーと同じで、やはり、ブラインド側もまず前に出る動きが必要です。
前に出ていれば、相手にブラインド側を走られることにはなりません。
スタンドオフがオープン側に完全に向いたり、スタンドオフがセンターにパスすれば、ディフェンスラインが相手をタックルするポイントや、その後のカバーを想定して、そこに走っていけばいいですが、それまでは、縦に出た位置からスタンドにプレッシャーをかけていくことが必要です。


基本的な注意点

2010年10月12日 | ビデオ連続画像
ディフェンスにおける基本的な注意点です。
岡山の悪いところが結構重なった、勉強になる画像です。
これに対して、相手の良いところもわかります。


岡山のゴール前スクラムです。



一次攻撃では、ディフェンスの人数もそろっているので、相手は無理なパス展開せず、クロス(フルバック?)して内を攻めてきています。
ごく普通のアタックです。



岡山は、ロックとスタンド、さらにフルバックがディフェンスに行きますが、スタンド、フルバックがディフェンスする相手を迷っている(勢いが見られない)ように見えます。



この場面は、相手に見事に抜かれました。
ゴール前では少し走られただけでトライです。
激しいディフェンスや、前に出るタックルが必要です。
また、タックルした後、パックを外されるなど、ゴール前のタックルであってはならないことです。




上の写真も含めて、今回はもう一つ大きな問題点が見えています。
抜けた相手やポイントに近い岡山の選手が、背中を見せても大急ぎでディフェンスに戻るのは仕方ありませんが、外の2人の選手が、背中を見せた上でゆっくりかえっています。
しかも、ポイントができた方向は気にしていますが、相手のバックスの選手を全然見ていません。
これだと、相手のバックスの選手は自由に動け、この画像でも、相手の選手が外側にずれて余っているのがよくわかります。
逆に、相手の選手の常にディフェンスをよく見て、人数を余らそうとする意識は見事なものがあります。



この段階でも、岡山の外の選手は、相手のバックスに背中を向けて、ポイントばかり気にしています。
相手を見て、指さししながら(声でプレッシャーをかけながら)ディフェンスの位置まで戻る。
基本が大切です。



この写真では、向かって左側の方に注目して下さい。
岡山の選手がとにかくポイントに戻ろうとするのに対し、相手のバックスの一人は、外側(ライン側)に残り、次の展開に備えています。



また、この写真でもわかるように岡山の選手は、ややポイントに寄りすぎる傾向があります。
このような場合に、外側の味方から声がかかるといいのですが、外側の選手は、相手に背中を向けたり、どうしてもポイントが気になり、まだまだ落ち着いたポジショニングや内側の選手のコントロールまではできていません。



相手は、左右どちらに球を出してもトライといった感じです。



さて、今回の大事な点の一つは、両ウイングやフルバック等の動きです。
常に、ボールを追いながらも、広い視野で相手を見て、それにあわせた味方への指示や動きが必要です。
また、相手の動きを見て、ポイントに近づきたいのを我慢して、思い切って外側に残るといった決断が必要な時もあります。
もちろん、今回の画像のような相手に背中を見せるようなことではダメです。


今後、選抜のウイングやフルバックを選ぶ際、今回書いたことは大きな着目点の一つだろうと思います。

攻守

2010年10月09日 | ビデオ連続画像
ラグビーは、アタックやディフェンス、攻守の人数、場所が、次々と変化していきます。

相手スクラムからのアタックです。
1次攻撃は、サインプレーをはじめ、攻撃する側の「意志」によるプレーです。
それに対するディフェンスは、クロスやライン参加などに対する各チームのディフェンスの約束事はあるものの、まず、相手との距離を早く詰めること(プレッシャーをかけること)、相手がパスしたらキッチリ内側から外に追い出す(プレッシャーをかけること)ことが大切です。
一方で、1次ディフェンスでは、ディフェンス側の陣形もでけており、厳しいプレッシャーをかければ、第1センターくらいまではボールがまわっても、それ以上簡単にパスがまわるようなものではありません。

この写真では、相手のフルバック、ブラインドウイングが、一体的に走り、ハーフを除くと6人のバックス全員でアタックしています。(相手より人数的に優位。コンタクトしても味方の選手が近い。)
岡山もよくやる方法ですが、近場の選手の細かな動きによる縦(ずらし)、ワイド等、様々なバリエーションが可能で、人数も近くに多いことから、1次の球出しはやりやすくなります。






岡山のディフェンスはまずまずです。



相手側のパスは、スタンドから次の選手(またはフルバック)までは回りましたが、ここでキッチリと止めれています。
相手が、自分で外に流れようとしない限り、通常は、このあたりで止めれるはずです。



ここがアタック、ディフェンスとも勝負の場面です。
アタックは、コンタクト後、1歩でも前に出る、少しでも早くサポートする。
ディフェンスは、1歩でも押し返す。ボールにからんで球の出を遅らせる。
アタック、ディフェンスとも、残る選手は、近場、展開と、次の攻防につなぎますが、ディフェンス側は特に、ポストの位置の選手、バックスの選手等、全員の相手を圧倒する気迫や姿勢が必要です。






相手がミスして、ボールにプレッシャーをかけています。



この画像に、岡山の選手の課題が出ています。
一人目の選手は相手にからんでいますが、次の選手がいっていません。
相手のFWの選手も後ろ向きに帰っている状態で、誰もがチャンスと思う場面ですが、前に出れていません。(フォワードでもバックスでも)
バカになって、思いっきり走り、ボールにからみ、体を張る。
ここぞという場面でこのようなプレーができるかどうか、中学時代だけでなく高校でラグビーを続ける場合も同じことです。




ここで相手は、岡山がプレッシャーをかけ、アタックからディフェンスへ切り替わる可能性があることから、バックスラインは浅めにどちらでも対応できる態勢です。このあたりは大変うまいです。(岡山の場合、無意識に、内に寄りすぎて、結果として次に外に展開されることがあります

岡山のバックスがボールに仕掛けているため、岡山のバックスは人数が足りない状況です。
ここで、岡山のフォワードが、縦長で、ダラダラした感じになっています。
これだと、後ろの方の選手は、色々な状況に急な反応はできません。
バックスラインに入れとはいいませんが、縦長ではなく、横一線でおいかけるくらいの積極的な気持ちと走力が求められます。
フォワードが横一線で走るくらい相手にプレッシャーをかけていれば、相手にボールが出ても、再びプレッシャーをかけられます。



相手にボールが出ました。
アタック・ディフェンスどちらでも対応できる状態の相手と、ラインに人数が足りなかった上に、フォワードにも、人数や相手にボールが出るという当然の意識に欠けていた岡山との差が、この後のプレーに出ます。





ディフェンス3

2010年10月07日 | ビデオ連続画像
今回は、相手チームのディフェンスです。


相手チームのラインアウトでしたが、岡山がボールを確保しました。
岡山のラインはまだディフェンスライン、相手はアタックラインの状況です。



ハーフからスタンドオフへのパスです。この画像では、相手のプレシャーは感じられません。



スタンドからセンターへパスしようとしています。
ここで注目は、岡山と相手の、ファワード、ハーフ、ブラインドウイングの状況です。
相手のフォワード2人、ハーフ、ブラインドウイング4人が、明らかに岡山の選手より早く、内側から網で囲むように走っています。特に、ブラインドウイングの反応の早さは見事です。
一方、岡山の選手は明らかにスタートが遅れています。
相手チームは決して、コンタクトが激しいといったチームではありませんが、このあたりのピンチやチャンスへの反応の早さが、強さのポイントとも言えます。
反応が早ければ、相手に思いっきり当たられることもありませんし、人数が多くなり、ターンオーバーもしやすくなります。


岡山は第2センターが内側にデコイで走り、第1センターが外にアタックしています。
このあたり、ダミーを使いながら、広いスペースを攻めるということで、悪いねらいではありません。



相手チームは内からキッチリおってきて、第1センターにタックルしています。
一方、岡山は、ウイングの上がりが遅れています。
声だけでなく、顔を出せ。(顔が見える位置まで上がれ)



第1センターがつかまりながらも、前に進みましたが、ここで注目してほしいのは、相手の戻り方です。
意識的か無意識かわかりませんが、バックス、フォワード関係なく自然にディフェンスラインをポイント(モール、ラック)の左右につくるような走り方です。


相手は、岡山の方を向くだけで、自然にバックスラインができます。



ポイントができたら、その外側にも走るという意識が徹底しているようです。



相手のディフェンスラインがキッチリできています。
このような場合に、相手を崩すためには、アタック側は、まずは縦突破です。
この状態でバックスに回しても、相手のディフェンスが当然一気に出てきます。


アタック側のポイント近くにいる選手は、ハーフの真横でトップスピードでボールをもらうくらいの勢いがないと、この状態でゲインはきれません。



パスミス気味ではありましたが、ボールが後ろに転がりました。


やはり相手の出足はよく、相当に後ろで捕まっています。


ディフェンス2

2010年10月06日 | ビデオ連続画像
ラインアウトからです。
マイボールが相手に出たため、岡山のディフェンスが、上がりきれていない状況です。
まず、基本として、ラインアウトで相手にボールが出た場合、バックスはトップスピードでディフェンスラインまであがること、ただし、アタックラインから上がるので、どうしても外側が遅れ気味になることを理解しておこう。

相手は、ブラインドウイングがライン(スタンド位置またはスタンドの横)に入り、フルバックが第2センの外に入り、ハーフを除いて6人でラインを組んでいます。
一方、岡山は、フルバックは後ろにおり、左ウイングはラインアウト側からのスタートですので、ハーフを除くバックスは最初は4人であり、1人が1人を抑えても、パスをつながれれば必ず外に余ります。

この場合、当然、フルバックは外側にあがる必要(キックは注意しながら)がありますが、まず、ディフェンス側のバックスは、相手がパスしたら、確実にプッシュしながら(ずれながら)外に追い込んでいかなければいけません。

なお、この画像ではよくわかりませんが、ラインアウト最後尾のフォワードの選手が自由な状態であれば、ハーフを抑えながら、パスとともにスタンドに向っていくことが大切です。これにより、味方のバックスが最初から一人ずれることもできます。


この画像は、スタンド(またはラインに入ったブラインドウイング)へのパスです。
岡山のスタンドがスタンドへ、その外の選手へは第1センがディフェンスに行っています。(内から2人目)



相手スタンドが次の選手(ブラインドウイング?)にパスしますが、岡山の第1センがディフェンスに行っています。
この状態で、自然に相手は一人あまりますが、相手が第1センにパスすれば、そのまま岡山の第1センが外にプッシュできる態勢です。
なお、アタックラインからの上がりであるため、岡山の第2セン、ウイングがやや遅れています。



相手は、第1センをとばして、第2センターににパスします。
岡山の第1センがずれてプッシュしていますが、距離があるためプレッシャーをかけれていません。岡山の第2セン、ウイングも、上がりきれていないため、相手ラインの前に大きなスペースが生まれました。
このあたり、相手バックスの上手さを感じさせます。



相手は、ラインに入ったフルバックがさらに外に開きながらスペースをつくり、第2センからフルバックにパスしますが、岡山の第2セン、ウイングが、大きなゲインをさせることなく、相手を抑えています。



最後に、相手がフルバックからウイングにパスしますが、相手がミスします。
この画像では、第2セン、ウイングが、さらにトップスピードでずれる(プッシュする)ことが必要です。
フルバックがあがりきれていないため、ウイングがミスせず走っていたら、危ない場面もあったかもしれません。






バックスは、まず対面との勝負ですが、対面がパスしたら、必ず、ずれて(プッシュして)相手を内側から抑えていかなければいけません。
相手が余っていれば、次の選手も順番にずれていきます。
なお、ずれる(プッシュする)場合は、必ず声をかけあって(特に内側の「プッシュ」「ずれろ」の声)、その上でトップスピードでなければいけません。
そうしないと、中途半端に味方がずれてしまって大きな穴ができます。

逆に、こういうアタックをされた場合に、外にまわされないようにプッシュをかけながら、対面もきっちり抑えるには、声の連携、相手が簡単にパスできないようなプレッシャーが必要です。そうでないと、どうしても穴ができやすくなります。フォワードも、意識をもって抜けてくる相手を注意しなければいけません





ディフェンス1

2010年10月05日 | ビデオ連続画像
岡山のディフェンスミスの場面です。

フォワードがかなり押込まれた場面から相手のパスアウトです。






スタンドがディフェンスに行けなかったため、内側によって立った第1センがスタンドにディフェンスに行っています。



この画像は、相手のスタンドから第1センがパスをもらうところです。
岡山の第1センは、相手のスタンドのパスにあわせて、第1センにずれてプレッシャ-をかけています
ここで、一番の問題は、岡山のセンターがずれて(内側からプッシュして)十分タックルに行ける状態にもかかわらず、岡山の第2セン、ウイングが外側の相手にずれる(外にプッシュする)のが遅れて、3人が重なり気味なことです。



相手の第1センがパスした瞬間に、岡山の第1センがコンタクトしており、相手も決して楽な状況ではありませんでしたが、その外側への岡山のディフェンスが遅れたため、第2センターは余裕があります。
ここでは、岡山の第2センのプッシュを避けて、相手の第1センは、さらに第2センをとばして第2センとウイングの間に入ってきたフルバックにパスしています。



走っているのは、とばしパスをもらったフルバックです。
決して、フルバックの参加がすごいスピードで入ってきたわけでもなく、とばしパスの距離が長いわけでもなく、内側か確実にプッシュしていれば、相手に十分プレッシャーをかけられたと思いますが、ピンチに最後までプレッシャーをかけるということが、ここではできていません。



フルバックがあがってきましたが、内側からのプッシュ(プレッシャー)が弱いため、フルバックとウイングを両方見ることになり、結局フルバックに内を抜かれています。この時にも、内側から忠実に走っていれば、この場面でタックルできたと思います。






この場面、フォワードのバッキングも遅いです。






さて、相手の人数が余った時のバックスのディフェンスは、まず自分の対面を抑えることは当然ですが、相手がパスした瞬間に、次の選手に向って、鋭くずれていく必要があります。
岡山では「プッシュ」という形で練習していますが、一番大事なのは、内側の人の声です。
内側の人が「プッシュ」「ずれろ」といった大きな声で意思表示し、対面の外側の相手を抑えることをはっきり言わないと、自分の味方の外側の人は、対面を捨てて、その次の人にはずれにくいモノです。
今回の画像では、それができておらず、おそらく原因は声だと思います。

特に、今回のような相手が短い間隔でパスをつないだり、フルバックが2センの外に参加して相手が人数を増やしているような場合は、最後までパスと一緒にずれていかないと(ずれていけると思います)、どこかで前に走られます。


相手のフルバック等がトップでライン参加する場合とあわせて、土曜日の練習であらためて確認したいと思います。
               
とにかく、ディフェンスで大事なのは、「声」と「ボールが空中にある間にトップスピードで相手との間隔をつめてプレッシャーをかけること」「一人一人が責任をもって相手と向かい合い闘うこと(その上で、隣の味方がタックルすれば、素早くサポート)」だと思います。
おしまい。

停滞状態からの攻防

2010年09月24日 | ビデオ連続画像
停滞状態からの攻防です。
停滞状態とは、アタック側の球出しが遅れ、ディフェンス側はキッチリとディフェンスの態勢ができている状態ですが、スクラムのように5m下がっていないので、アタック側にとっては厳しい状態です。

攻防のポイントは、アタック側(黒)は、どう相手を崩していくか、ディフェンス側(赤)は、どうやってターンオーバーしてボールを奪うかということです。

いずれにしても、単純なプレーでは抜くことは難しく、体を張った、あるいは頭を使ったプレーが必要です。

以下、画像です。

ラック状態です。
赤は、ポスト(K岡)、ディフェンスライン(出I、題Fほか)がキッチリできています。
黒のスタンド(犬K)がポイントの近くの本来FWの位置にいます。




犬Kが、少しセンターを待ち気味に縦にアタックしています。
センターの上がりもよく、犬Kが突破しにいっても、あついはセンターにショートパスしても、2人で押込めるいいポジショニングだと思います。


これに対して、赤も、題F、K岡を中心に、キッチリとディフェンスしています。
また、人数が黒有利になりかけたと判断したと思いますが、赤のフルバック(Y田)があがってきています。
Y田の判断力、思い切りは随分よくなってきました。

さて、この場面ですが、黒が早い球出しができていれば、第2センター(Y吹)からフルバックの背後にキックという選択肢もあったと思いますが、黒のサポートが遅く、ボールを出せません。


結果的に黒のフォワードは縦に攻めていますが、力強いものではありません。
ここは、リップ、ガット、リップターン等、体を張ったプレーで前にプレッシャーをかけるべき場面です。






ラックになりましたが、黒の球出しに時間がかかり、赤はキッチリディフェンスラインができています。
黒の方から見れば、また一からアタックのスタートです。
ここで大切なのは、このような状態(ディフェンスがキッチリ組織された停滞状態)であることを、黒の選手皆が認識しているかです。
コーチがよく言う「停滞」というような声をかけあうことも大切です。


今度はスタンドが深めに立ち、両センタ-、フルバックも縦に深く、サポートしやすい陣形です。なかなか、頭を使って工夫しています。




この場面は、スタンドから第2センターにパスしています。
このパスは選択肢の一つですが、赤のセンター(題F)が早い上がりでタックルして止めています。ナイスプレーです。
このプレーで、赤のディフェンスの足が全員前方向に向くことができました。

Y吹は、無理をせずに倒れないように、味方のサポートを待っています。
さて、ここでのプレーは、いくつか選択肢があると思います。
今回は、Y吹から球を浮かしてもらった黒の選手がさらに外に展開しますが、題Fのプレーで前に進んだ赤のディフェンスが、さらに黒の選手を押込んで止めています。
赤にとっては、ターンオーバーの絶好のチャンスです。


さて、この場面の別の選択肢としては、Y吹のところ、あるいは次の選手がポイントになってモールとつくり、もう一度「停滞」状態(互角の状態)にするという考え方があります。
このあたりは結果論ですが、ボールが下がっており、しかも相手ディフェンスに勢いがある場面では、モールをつくることも大事な戦法であることを覚えておきましょう。
いずれにしても、モールを作ろうと思えば、誰かが「モール」という声を出すことが第1歩です。