山上俊夫・日本と世界あちこち

大阪・日本・世界をきままに横断、食べもの・教育・文化・政治・歴史をふらふら渡りあるく・・・

初のスタンダップコメディを見る

2019年12月31日 22時54分47秒 | Weblog
  十三のシアターセブンで初めてスタンダップコメディを見た。沖縄芸人で「お笑い米軍基地」主宰しているまーちゃんとぜんじろうさんが出演。まーちゃんは、映画「米軍が最も恐れた男カメジロー」の瀬長亀次郎をテーマにしたスタンダップコメディを演じた。スタンダップコメディというのはわたしは初体験だったが、主張する一人コメディとでもいうものだ。テレビや演芸館にはない、日本では排除されるタイプの「新しい笑い」だ。でもこれから期待が持てる分野だ。
 もうひとりのぜんじろうはその昔、テレビでも活躍したが、姿を見なくなって久しい。今は、アメリカ、スリランカ、ドイツなど世界に足を延ばしてスタンダップコメディをしている。金は儲かっていないようだ。でも道を切り開いているようだ。もう51歳と言っていた。風貌は昔のまま。般若心経をあつかった作品は、アメリカのいくつもの宗派の仏教寺院から招かれて演じたという。般若心経の内容に相当通じている。坊さんの方があっけにとられるらしい。
 二人それぞれ二本ずつ演じた。計3時間という長時間。ぜんじろうの師匠は上岡龍太郎だ。思えば、上岡の芸風をそのまま受け継いだのが、ぜんじろうであり、スタンダップコメディという芸風だと思った。上岡は自己主張の笑いだった。政治や社会への批判満載だった。それが受け入れられていた。ところがぜんじろうも言っていたが、吉本では排除され、ぜんじろうは吉本に居場所はない。吉本はいまや安倍f極右政権のお抱えの演芸集団となり、多くの国民をやわらかく改憲に誘導する日本の21世紀的政治装置となっているから。
 

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安倍内閣支持率、不支持と逆転

2019年12月24日 11時06分41秒 | Weblog

 今日の『朝日新聞』によると、安倍内閣支持が11月の44%から6ポイント減の38%、不支持が36%から6ポイント増の42%と、支持不支持が逆転した。支持が4割を切ったのは18年8月以来だ。「桜を見る会」について、安倍首相の説明は「十分ではない」が74%、「十分だ」13%、招待者名簿復元できないというのは「納得できない」76%、「納得できる」13%だ。

 安倍氏らは、正月を越せば世論も沈静化する、忘れると期待しているようだが、そうは問屋が卸さない。開会日をできるだけ後らそうとするだろうが1月中には開かなければならない。開けば予算委員会から逃げるわけにはいかない。予算審議が仕事の通常国会だから。国会から呼ばれれば説明責任を果たすなどと逃げの言葉として言っていたことが自身につきささる。

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伊藤詩織さん、苦難の末の勝利判決

2019年12月22日 22時27分27秒 | Weblog

 12月18日、ジャーナリストの伊藤詩織さんが、山口敬之・元TBSワシントン支局長から2015年4月にレイプ被害を受けたとして起こした民事裁判で勝利した。 山口氏は 安倍首相に直接電話できる特別な関係にある。安倍もち上げの本を書いている。わたしが山口氏を知ったのは、関西テレビ(フジ系)で2015年の生討論番組で宮本たけし衆院議員を罵倒したことからだ。宮本氏は負けずに激しく反撃した。山口氏はよくテレビに出るようになり、安倍擁護のコメントをふりまいた。

 山口氏は伊藤さんの就職の斡旋をした優越的地位を利用意してレイプに及んだ。2軒目の寿司店で意識不明になったうえで、山口滞在のホテルに連れ込まれた。問題は、日本に入国する山口氏を逮捕するべく空港で待ち構えた警官達に警視庁上部から逮捕状執行停止の命令が来たことだ。山口氏は逮捕状が出ていたことは知らないし、人に頼んだこともないと言っていたが、信用できない。逮捕状執行停止、忖度検察の安倍政権下では、政権専属ライターのレイプ(酒で酔わせてのレイプを当時は準強姦、しらふの人へは強姦といった)は当然不起訴。どう考えても理解できないのは、検察審査会までが「不起訴相当」にしたことだ。検察が偏った証拠しか出さなかったからなのか。レイプ事件・裁判には女性への不当なあつかいが立ちはだかっていたが、伊藤さんの場合、安倍専属というべきライターの事件ということで二重の困難があった。

 その困難を突破して、4年半の苦難の末に勝利を勝ち取ったことの意義は大きい。性被害者全体の人権救済にも道を開いた。

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国家公務員と中村哲さん、ふたつの投書

2019年12月16日 16時18分00秒 | Weblog

 今日(2019・12・16)の『朝日新聞』の「声」の欄のふたつの投書に目が留まった。ひとつは「国家公務員はだれのための仕事?」。「桜を見る会」で名簿を廃棄した官僚は、家族、親戚に胸を張って国家公務員だといえるかと問う。投稿者は、同窓会などの世話役をしているが、懇親会の会計報告や名簿は保管し、領収書はのり付けし、絶対廃棄しない。まして国民の税金で飲食する行事で開示請求があったら提示するのは当然の義務だ、速やかに廃棄するなど理解できない、恥ずかしくないかと憤る。全く同感だ。

 もうひとつは、「中村哲さんの誠実さを見た」だ。田舎町での「ペシャワール会」の活動報告会に参加した時、小柄で目立たない中村さんがビデ上映から説明すべてを一人でやっていたそうだ。アフガンの人道活動でノーベル賞をもらってもおかしくない人が、偉ぶらず、田舎町まで来て報告する。彼の誠実、精神を受け継ぎたいというものだった。

 2001年、米軍のアフガン空爆を支援するために自衛隊を派兵する法案審議の時、中村さんが国会に参考人として呼ばれた。中村さんは長年のアフガンでの活動経験から、「自衛隊の派遣は百害あって一利なし」と答えた。そのとき自民党席から「売国奴」というヤジが飛んだ。空爆支援が愛国的行動だったか。アフガン戦争でどれだけ破壊が進み、分裂、武装対立が激しくなったか。中村さんが売国奴だったら、彼に対するアフガンからの追悼、感謝の声がこれほど届くだろうか。中村さんこそ、憲法9条の平和主義を身をもって実践した人だった。日本への敬意をもかち得た人だった。いま、日本の政治で問われるのは「恥」だ。「恥」は日本人の行動規範の中心をなしてきた。ところが今や、恥知らずが国家をろう断し、片方で道徳教育を推進する。

 

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もはや民主政治とは言えない!法治主義の土台を崩した安倍政権

2019年12月13日 10時04分14秒 | Weblog

 菅官房長官が10日、反社会勢力について閣議決定したと発表した。反社会勢力について「あらかじめ限定的かつ統一的に定義することは困難」だというものだ。優秀な法務官僚をたくさん抱えているのに、定義不能だというのだ。しかし、政府はこれまで企業に対して反社会勢力と関係を持たないように指導してきた。2007年、政府指針を出して、反社会勢力を「暴力、威力と詐欺的手法を駆使して経済的利益を追求する集団または個人」と定義した。きわめてわかりやすい。誰が考えてもその通りだと納得する。

 ところがこの度、07年の定義を否定するかのような閣議決定をした。なぜか。安倍首相の「桜」疑惑追及をそらすため、ただそれだけだ。反社会勢力を招待した事実は消せない(菅「写真があるのなら結果として会場にいたのだろう」)。そこで、反社会勢力の定義は困難だから、その人物が反社勢力かどうかを判定することは困難だともっていくためだ。

 そうなると反社会勢力と関係を断絶するために神経を使ってきた会社や個人は、どういう立場に置かれるのか。努力が無に帰すではないか。反社会勢力と関係を持っても、政府がいうように定義困難だから、われわれが付き合っているのは反社会勢力だとどうして断定できるのですかと居直ることができる。芸人の宮迫博之さんや田村亮さんの立場はどうなるのだ。反社会勢力のパーティに営業で参加して金をもらった、飲食店で一緒に写真を撮ったことで、連日のテレビで激しい糾弾を受け、いつ復帰できるかわからない完全追放状態だ。安倍・菅両氏も、宮迫・田村亮と同じような扱いを受けて当然ではないか。ところが安倍氏らは、自分たちの悪事を問題がないとごまかすために、国の政治の基本をうやむやにしようというのだ。近代民主政治の土台、法治主義が崩壊寸前だ。

 

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「i 新聞記者ドキュメント」を見る

2019年12月08日 21時46分09秒 | Weblog

 無料塾に行く前に「よかにせ」でつけ麺をたべたのにつづいて、十三に行った。第7芸術劇場で「i 新聞記者ドキュメント」を見た。新聞記者といえば望月衣塑子というくらいになった。この映画は、望月衣塑子の記者活動そのものを追ったドキュメンタリーだ。彼女をヒントにしたドラマの前作につづく。今回のドキュメンタリーは、一瞬も立ち止まらない望月衣塑子の多面的な記者活動を追っているので、のんびりした場面がなく付いていくだけで頭が疲れる。

 安倍腰ぎんちゃくの山口記者?の伊藤詩織さんへの強姦・不逮捕事件、森友・加計学園事件、前川喜平氏を犯罪者のごとく報じた読売新聞フェイク事件、沖縄辺野古赤土による埋め立てなど、わたしの記憶には限りがあるが、彼女は全国をまたにかけて権力に正面から食らいつく。そこには恥じらいもなく民主主義破壊に走る安倍政権、政権に忖度して矜持を捨てる官僚、自主規制からさらに権力の犬になった産経・読売などの醜い姿が暴かれる。映画終盤では、望月記者と菅官房長官の記者会見での激しいやり取りが展開される。本来、記者クラブ主催の記者会見がいまや官房長官主催のごとくに、官邸が取り仕切り、指図する。とくに望月記者には、発言中に4回は官僚が妨害発言をする。そのあげく、菅官房長官は「あなたにはこたえる必要がありません」などと人を馬鹿にした言葉をくりかえす。しかし望月さんはへこたれない。記者クラブは記者会見の自主性を取り戻すべきだが、その気概はない。官邸が望月記者に対して事実無根の発言を記者会見でするなという声明をだしても、へっぴりごし。事実無根とは辺野古埋め立てで、防衛局は埋め立て材料は岩ズリで赤土は10%までといいながら、現地で見るとほとんど赤土であることを突き付けて質問したことがよほど痛かったのか、かみついたのだ。

 とにかく安倍政権の下で、度重なるマスメディア幹部と安倍との度重なる会食で飼いならされたテレビ・新聞のなかで孤軍奮闘のように見える東京新聞・望月記者。彼女を励ますことがマスメディア全体をよみがえらせることにつながる。多くの人に見てもらいたい。

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「桜を見る会」で腹立つのは、野党の対応?というテレビの意図的誘導

2019年12月06日 15時42分10秒 | Weblog

 以前から、「桜を見る会」について、もういいではないか、国会には日米貿易交渉とかもっと大事な問題があるのにといって、追及の足を引っ張る議論があった。この論は悪質だ。問題は安倍氏と自民党が予算委員会を開かずに追及の手が及ばないように逃げていることなのに、テレビ視聴者の頭を混乱させるためにコメンテーターが意図的に流す。事実、貿易交渉は予算委員会でない当該委員会では議論が進んでさっさと採決まで行っているではないか。与党は多数を持っているのだから。

 今日(12月6日)新手の足引っ張りが出てきた。4chMBSテレビの朝のワイドショー・志らくの「グッとラック」で「桜」問題で「クイズ100人に聞きました」をやった。「桜」で何に腹が立つ?といって、1位)税金の私物化45人くらいだったか?、2位)は野党の対応に腹が立つときた。20人くらい。このアンケートはテレビ局が選択肢を用意して100人に聞いたのだ。安倍首相の説明に納得20人と対応している。問題は野党の対応という選択肢だ。この選択肢を出すなら、与党の対応という選択肢を設けないとおかしい。野党が追及しているのは、税金の私物化、データの隠蔽・破棄、反社会勢力やマルチ商法会社の招待など法と民主主義の根幹にかかわることばかりだ。ところが与党は何ひとつ問題追及をしない。それどころか隠蔽にこれ務めている。腹が立つといえば、この与党の隠蔽体質こそ取り上げるべきだ。

民主政治とは正反対の「桜を見る会」疑惑と安倍政権の対応。その内容のあまりのひどさに、テレビも取り上げざるを得ないのだが、安倍首相がテレビ界の幹部と長年にわたってねんごろな関係を築いてきた効果がこんなところで効果をあらわしている。

                                                                                                                

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久しぶりの「よかにせ」のつけ麺

2019年12月05日 23時39分03秒 | Weblog

 久しぶりに十三のつけ麺「よかにせ」に夕方行った。『北野定時制72年史』を書いていた2008、9年には昼によく通った。当時は昼も営業、いまは夕方と夜のみ。「よかにせ」のつけ麺は、中太麺の魚介系。初めて食べたときは頭にがーんときた。今日食べたら、口いっぱいほおばって噛み応えのある麺をわしわしと食べる感じだ。じゅうぶん腹に応えて満足感が持続する。10年前は、大盛を食べることもたびたびだったが、今はそんな元気はない。ラーメン自体、年に2度も食べに行くかどうかだから。満足。

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ペシャワール会の中村哲医師、銃撃殺害される。あまりに無念。

2019年12月04日 23時42分46秒 | Weblog

 12月4日、ペシャワール会現地代表の中村哲医師(73)が、アフガニスタン・ジャララバードで車で移動中に武装勢力に銃撃、殺害された。中村さんは1984年から35年にわたってパキスタン、アフガニスタンで医療活動、さらに病の根源にある貧困克服のためにアフガンでの井戸掘り、水路つくりに総力を挙げた。これで広大な土地に緑がよみがえった。アフガン国民との固いきずなもできていた。

 だがこんどの銃撃については、反政府武装組織のタリバンはかかわっていないと声明を出している。タリバンであっても、中村さんの功績とアフガン国民とのきずなは理解している。だから中村さんへの理解をもたない反タリバン武装組織の可能性があるのではないか。

 中村さんが2001年、アフガン沖への自衛隊派兵について国会での参考人招致の際、明確に自衛隊の派兵は有害だと証言したのが強く印象に残っている。中村さんの死ほど衝撃的なことはない。病気とテロリズムの温床になる貧困を除去するという社会の医師として活躍した中村医師。武器や軍隊にたよらず対話と信頼によって事業を推進するという人間の本来的な活動スタイル。21世紀の世界のすすむ方向を指し示したのが中村さんだ。残念でならない。

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臨時国会は逃げてひと安心にはさせない!

2019年12月03日 15時56分07秒 | Weblog

 参議院本会議での安倍首相の逃げの答弁。彼はみごとに逃げおおせたと悦に入っていたことだろう。本会議は予算委員会のように一問一答のやりとりがなく、言いっぱなしなので、逃げは可能だ。だが、これで12月から正月は枕を高くして寝られると思ったらおおまちがいだ。一安心するのもつかの間だ。通常国会が始まると予算委員会は開かないとはいかない。

 ジャパンライフの山口隆祥元会長は安倍お友達だったに違いない。山口自身が安倍から招待を受けたと自慢して、それを2000円億円のだましの商売の道具として使っていた。どれだけの人がだまされて老後資金を失ったことか。被害者は7000人。山口の宣伝物には、しっかりと安倍首相ご招待の動かぬ証拠「60」が印刷されている。さらにこれにとどまらず、共産党大門参院議員に消費者庁の内部資料がとどけられた。ジャパンライフを立ち入り検査するかどうかを検討する会議で180度の方針転換、立ち入り検査否定の決定をした。その文書には、「本件の特異性」「政治的背景による余波懸念」と書かれ、明らかに安倍案件であることをうかがわせる。そして文書は「要回収」とされていた。だが要回収文書が提供されたのだ。安倍首相が安心して寝られそうもない。

 共産党宮本衆院議員の資料要求があった5月9日、要求が届いた1時間後にシュレッダーで書類を裁断した。電子データも破棄した。安倍首相はシンクライアント方式ゆえにサーバーのデータを破棄したあと一定期間過ぎると復元は不可能だと答弁の結論部分で言った。ところが今日、バックアップデータは8週間残っていたことを菅官房長官は認めた。すなわち7月まで残っていたのだから宮本議員の要求に応えることができたのだ。たまたま破棄したから提供できないのではなくて、提供したくないただそれだけのために破棄し、屁理屈をこねたのだ。

 安倍政権の国会侮辱、民主主義破壊は極に達した。辞めさせるしかない。

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権力と一体化すすめる吉本、第4の権力の周縁部を形成する

2019年12月01日 21時21分49秒 | Weblog

 厚生労働省の「人生会議」なるものの宣伝機関として吉本興業が莫大な対価と引き換えに醜悪なポスターをつくり、世間のひんしゅくを買った。吉本新喜劇の小藪千豊が鼻からいっぱい管を付けた病人の姿をする写真ポスターだ。これが4070万円の契約料だ。理解できない金額だ。小藪の異様な姿で人をひきつけ、笑いも取ろうとしたのかもしれないが、病人とその家族を苦しめること必至の代物だ。批判が集中したのは当然だ。

 吉本は権力から法外な利権を頂戴するまでになっている。2019年4月、安倍首相は吉本新喜劇の舞台に突然登場した。総理大臣がお笑いの舞台に何の役もなくちん入することがどれだけ異常なことか。6月には、何人かの吉本芸人が首相官邸を訪問しギャグを披露した。その様子が何度も放映された。吉本と安倍首相がどれだけ親密かを示している。800億円余の資金を持つ政府の外郭団体「クールジャパン機構」の事業に吉本が深く食い込んでいる。大阪城公園の木を大量に切り倒して劇場を三つ作る、映像事業、教育事業にも手を出すなど、いかがわしさが増している。そこには安倍晋三なる人物の戦後レジームの転覆という戦後民主革命に対する反革命のねらいがあると私は見ている。戦後レジームの出発であるポツダム宣言は読んでいないが、それにもとづく憲法に嫌悪感を抱く彼はその破壊を現にすすめ、明文改憲をねらっている。その戦略に吉本との関係があるのだ。関西のテレビでは、朝から晩まで吉本芸人の出ない時間はない。吉本芸人に関西人とくに大阪人の脳は占領されている。洗脳することも不可能ではない。維新の会への吉本の集団的な肩入れとその影響威力の広がりを考えると、来るべき憲法改悪の国民投票で吉本芸人を使って少なくとも関西では安倍改憲に洗脳することはできないことではない。洗脳とまではいかないとしても、改憲世論を広げるために利用できることは見やすい。もともとお笑いとは、権力風刺が基本だ。だが吉本のお笑いではもうこれがない。弱い者いじめの芸が吉本芸だ。テレビには毎時間、何人もの吉本芸人が出ているが、おしなべて権力追随だ。ひどいのは、都構想住民投票で反対派攻撃をくりかえしたたむけん、韓国の悪口ばかりをくりかえす千原せいじ、ほんこんなどが先頭をきる。非吉本系の芸人は「桜を見る会」問題でも良識的、民主主義的発言が目立つが、吉本系は権力融和的だ。安倍首相の芸人戦略が効いている。立法、行政、司法権力に加え、マスメディアが第4の権力といわれる。情報提供を一手に仕切るマスメディアが国民の意識を左右する力を持っていることを指す政治学概念だ。私が思うに、この第4の権力の周縁部にまとわりついて、その粘着力によって国民の意識をからめとり、ゆがめる役割を果たしているとみている。大阪の政治意識の変遷を見るとこのことを強く思う。

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