2023・5・29の「朝日」に「増える公立大 設置100校」という見出しの記事があった。そういえばここ10年くらい全国的に、私の田舎でも公立大がつくられてきた。運営が困難になっている地方私学を公立化したのが多いようだ。公立化で授業料が安くなり、志願者も増えている。
地方の私学が衰退し、学生が東京を中心に大都市に集中するのはこれからの日本の行く末を考えると大問題だ。学生が東京などに集中するのは、経済的に見てもアンバランスをひどくする。地方から東京に出て大学に通うのは、地方から月数万円から10万余りの仕送りをすることで成り立つ。ということは地方の経済が削られて、東京に移転しているということだ。東京での経済支出=消費がこともなげに増えていくのだ。地方が疲弊衰退し、東京が肥満成長する。
東京の一極集中が長年問題になっているが、それがどんどんひどくなっている。個人、一家庭単位でみると、必要な支出ではあるが、それが国民レベルでみると都市と地方、東京と地方の格差拡大を毎年、どんどん進めていることになる。
無理して東京に行かなくても、地方に魅力的な大学が育つことは大切なことだ。