山上俊夫・日本と世界あちこち

大阪・日本・世界をきままに横断、食べもの・教育・文化・政治・歴史をふらふら渡りあるく・・・

チェルノブイリ森林火災で放射性物質舞い上がる

2022年03月29日 12時17分14秒 | Weblog
朝日新聞2022.3.28夕刊によると、チェルノブイリ原発周辺の立入り禁止区域で、ロシア軍の砲撃か放火により3月21日時点では7か所、その後増えて31件の森林火災が起きている。消失面積は1万ヘクタール以上にのぼる。立入り禁止区域をロシア軍が占拠しているため消火活動もできない。
除染活動がなされていないようなので、火災による上昇気流で地表の放射性物質が舞い上がり、放射能被害がふたたびウクライナ、ベラルーシ、さらに広い地域に及びかねない。
ロシアの行動は理解不能だ。だが、恐怖を与えて屈服させようしてしていることだけはわかる。何のためらいもなく民間人を無差別攻撃するだけでなく、地表に落ち着いている放射性物質を舞い上がらせることをあえておこなう行動は人間の言葉では説明できない。

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NHK、難民を避難民といい換え(ウクライナ難民の日本への受け入れ)

2022年03月26日 11時35分22秒 | Weblog
 3月25日、NHKのニュースは、日本がウクライナ難民を受け入れるとのニュースで、正確に「難民」というべきところを「ウクライナ避難民」といった。
 難民と避難民は似ているが違う。難民は政治的迫害や、武力紛争、人権侵害などで国境を越えて外国へ逃げた人々をさす。ウクライナからポーランドなどへ日々逃げている人は難民だ。ポーランドを経て日本に来る人も難民だ。
 住む家を破壊され、水も電気もなく生活できなくなって、少しでも安全なところへ避難する人々を国内避難民という。難民は350万、国内避難民は650万に達する。4400万の人口の4分の1。1か月であっという間に1000万。そのほとんどが子どもと女性だ。
 日本政府は、知人や親族が日本にいる人にとどまらず、人道的観点から対応するという。当然だが、これには関係NGOなどから非難が寄せられている。これまでの日本の難民政策があまりにひどく、これを忘れさせる、ごまかすための操作だということだ。そのとおりだ。なにしろ日本の難民受け入れは難民申請10375に対し44人、0・4%だった(2019年)。
 政府が、ウクライナ難民受け入れに際して、あえて国内避難民を指す「避難民」という用語を使い、日本の難民政策に目が向かないように操作しているといえよう。マスメディアがその策を見抜かず、垂れ流し的に「ウクライナ避難民を日本へ」などと報道することは正しくない。政治的片棒担ぎだ。


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産科病院爆撃の非人道。この侵略戦争の本質を暴露

2022年03月11日 16時03分02秒 | Weblog
 3月9日、民間人避難のためにロシア提案の「人道回廊」が6か所設けられたが、そのうちの一つ南東部のマリウポリで産科病院が激しく爆撃された。被災写真を見ると3階建病院の窓はすべて吹き飛び、建物もゆがんでいる。病院の外はがれきだらけ。
 国連憲章違反の主権国家への侵略に加え、ジュネーブ条約にも反する民間人・民間施設への無差別攻撃のオンパレードだ。なんのためらいもない。「人道回廊」による停戦をいいながら産科病院まで爆撃する。自分がロシアがどう見られているのかを考えようともしない、自分を対象化できない子どもの仕業だ。子どもか、根っからの独裁者だ。
 ことの発端の2月21日の安全保障会議でのプーチンと他の出席者の席の配置は、ひな壇の上のプーチンと下から仰ぎ見る配下の面々という形で、閣僚級の人物たちが問い詰められていた。ロシア対外情報庁(SVR)長官で元KGBでプーチンの同僚だったナルイシキンは、ウクライナ東部2州の「独立」承認をめぐって自分の意見を言えぬままプーチンに問い詰められうろたえる哀れな姿があったと伝えられている。
 トルコの仲介でウクライナ、ロシアの外相会談が開かれたが、ロシア・ラブロフ外相は何の検討材料も持たず、「戦争を望んだことは一度もない」、病院爆撃も「フェイクニュースだ」「われわれはウクライナを攻撃していない」とプーチンの口真似を繰り返すのみだ。
 そのラブロフにしても、プーチンと話をしたときは粗末な扱いを受けていた。プーチンがフランス・マクロン大統領との会談では大きいテーブルをはさんで4、5メートル離れていたが、ラブロフ外相はもっと長いテーブル向うに座らされ、6、7メートルは離れていたのではないだろうか。ちらっと見た画面だったので不確かかもしれないが。上下のひな壇ではないが、近寄れない距離でしか話もできない、そんな閣僚があるだろうか。



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プーチン帝国主義を国連141か国が断罪。侵略者の手を抑えよ。

2022年03月07日 18時22分06秒 | Weblog
 プーチン・ロシア帝国主義が大ロシア主義を振りかざして2月24日ウクライナに侵略を開始してから12日経つ。プーチンはこの侵略を戦争とは言わず、「特別軍事作戦」と称している。国際法的に認められない「独立」国との「条約」によって集団的自衛権行使としての「作戦」だという。法的に成り立たない屁理屈だ。ドネツクやルガンスクのための軍事作戦という建前なら、なぜ首都包囲攻撃するのか、なぜチェルノブイリやザポロジエ原発を攻撃占領するのか、軍事作戦は軍事施設のみだといいながら住宅、学校、病院を攻撃するのか、作戦に正当性があるのならロシア内外の記者に15年の禁固刑を科す情報統制法をつくるのか。
 ウクライナの捕虜になったロシア兵から入手した資料では2週間で作戦は完了する計画になっていた。明らかに計画通りには進んでいないことがわかる。ウクライナの抵抗の意志が強く、ロシア兵には戦争の大義がないゆえにさまざまなほころびがある。しかし、ロシアは世界第2の軍事国家だ。ウクライナがロシア軍を打ち倒すことは考え難い。統制のきいた専制国家のロシアで国民の反戦運動がどこまで広がるかが、最終的に問われる。報道統制の下でプーチン支持率は高いともいわれる。しかしSNSの時代だ。反戦世論を止めることはできない。ここに信頼を寄せることだ。
 日本の極右派勢力は国連は無力だといいつのり、プーチンと同列の軍事力、さらに核武装を推進する動きがでている。世界の人道危機、平和の破壊に際して、これを政治利用して軍事力拡大、国連憲章・憲法9条攻撃のチャンスにしようとしている。プーチンの手をおさえるとともに、国連憲章・憲法9条も救わなければならない。


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ロシア軍がウクライナの原子力発電所を連続砲撃

2022年03月04日 10時59分22秒 | Weblog
 プーチンのロシア軍がウクライナ南東部ににあるサポリージャ原子力発電所を3月4日未明から数時間にわたって、全方向から砲撃を続けている。原発攻撃という軍事意図を持った砲撃だ。原子炉が破壊されたとの報道はないが、施設に甚大な被害が生じているだろう。電源が破壊されれば福島原発のように冷却装置が働かなくなり悲惨な事態になる。
 プーチンは2月27日、「抑止力」について特別態勢に移行するよう命じた。核兵器をつかった作戦をいつでも実行できる態勢に入ったということだ。これを前提に考えると、核抑止の一部として原発を砲撃して圧力を加えることでウクライナを屈服させようとしているのだろう。
 原発が攻撃破壊されれば、原爆投下あるいはそれ以上の破滅的被害をもたらす。戦争にはずっとこの危惧があったが、今、現実のものとなっている。プーチンの狂気も度を越している。

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