山上俊夫・日本と世界あちこち

大阪・日本・世界をきままに横断、食べもの・教育・文化・政治・歴史をふらふら渡りあるく・・・

ペシャワール会の中村哲医師、銃撃殺害される。あまりに無念。

2019年12月04日 23時42分46秒 | Weblog

 12月4日、ペシャワール会現地代表の中村哲医師(73)が、アフガニスタン・ジャララバードで車で移動中に武装勢力に銃撃、殺害された。中村さんは1984年から35年にわたってパキスタン、アフガニスタンで医療活動、さらに病の根源にある貧困克服のためにアフガンでの井戸掘り、水路つくりに総力を挙げた。これで広大な土地に緑がよみがえった。アフガン国民との固いきずなもできていた。

 だがこんどの銃撃については、反政府武装組織のタリバンはかかわっていないと声明を出している。タリバンであっても、中村さんの功績とアフガン国民とのきずなは理解している。だから中村さんへの理解をもたない反タリバン武装組織の可能性があるのではないか。

 中村さんが2001年、アフガン沖への自衛隊派兵について国会での参考人招致の際、明確に自衛隊の派兵は有害だと証言したのが強く印象に残っている。中村さんの死ほど衝撃的なことはない。病気とテロリズムの温床になる貧困を除去するという社会の医師として活躍した中村医師。武器や軍隊にたよらず対話と信頼によって事業を推進するという人間の本来的な活動スタイル。21世紀の世界のすすむ方向を指し示したのが中村さんだ。残念でならない。

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