山上俊夫・日本と世界あちこち

大阪・日本・世界をきままに横断、食べもの・教育・文化・政治・歴史をふらふら渡りあるく・・・

4・28政府式典を批判する宣伝に売国奴とののしる右翼

2013年04月28日 10時37分53秒 | Weblog
 昨日(2013・4・27)、安保破棄大阪実行委員会が大阪難波で、4・28を祝う政府式典を批判する宣伝行動をした。わたしもビラ配りに参加した。参議院議員の山下よしきさんもマイクをにぎった。通りがかった人の中で「売国奴!」とののしった人がいた。えっ、どっちが売国奴なのか、勘違いもいい加減にしろと思った。
 15年にわたる侵略戦争のけじめとしてポツダム宣言受諾があり、連合国=アメリカ単独占領があった。占領の初期、GHQはポツダム宣言を守り、日本の民主化をすすめた。安倍首相はこれを占領憲法などといって嫌悪するが、受諾したポツダム宣言の実行だった。占領の途中からは、GHQはポツダム宣言を裏切り、日本をアメリカの前線基地につくりかえた。
 ポツダム宣言は、日本が民主的な国になったら占領軍は引き上げることになっていた。アメリカ占領軍は引き上げ、日本は真の独立をかちとるはずだった。ところがアメリカは、アメリカグループに属する国々と日本との片面講和=サンフランシスコ条約を結んだ。その発行の日が1952年4月28日。サンフランシスコ条約は領土不拡大の原則をふみにじって、2条C項では千島列島をソ連に引き渡し、3条では沖縄・奄美・小笠原をアメリカの施政権下に置いた。主権回復とは程遠いものだった。同じ日に安保条約が結ばされ、日本全土に米軍基地を置くことにした。
 沖縄がアメリカの植民地にされたことに何の痛みも感じない安倍政権は、憲法改悪のための一里塚として、4・28をお祝いするのだ。だが沖縄にとって、そして日本国民全体にとって、4・28は屈辱の日以外の何物でもない。
 沖縄ではサ条約発効後、米軍は銃剣でおどし、家に火をつけ、ブルドーザーで地ならししながら、土地とりあげ、基地につくりかえていった。これは明白な国際法違反だ。1907年ハーグでの「陸戦の法規慣例に関する規則」46条「家ノ名誉及権利、個人ノ生命、私有財産並宗教ノ信仰及其ノ遵行ハ之ヲ尊重スヘシ 私有財産ハ之ヲ没収スルコトヲ得ス」に反する。占領軍といえども、私有財産を没収してはいけない。没収した土地は、今からでは充分遅いが、直ちに返すべきだ。
 このような経緯のある4・28を祝うことの異常は明らかではないか。おまけに、式典に天皇・皇后をむりやりひっぱりだした。天皇の政治利用そのものだ。
 サンフランシスコ条約によって千島、沖縄・奄美・小笠原を売り渡したことこそが、売国行為であって、これを批判するのを売国奴とののしることがいかに錯誤的かは明らかだ。対米従属政治から一歩も脱け出せない安倍自民党政権を批判し、屈辱の日式典に抗議する大集会が沖縄で開かれている。事実と道理に立っているのはどちらかは明白だ。
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新聞はインチキでない橋下支持率調査をやれ!

2013年04月26日 10時19分40秒 | Weblog
 橋下大阪府知事・大阪市長とマスメディアとの関係でじつに不可思議、いかがわしいことがある。それは、知事・市長の支持率調査だ。政府・政党の支持率調査は毎月やっている。知事・市長レベルの支持率調査はかつては、めったにやられたことがなかった。ところが、橋下氏が知事なってからは、大阪だけ、毎月のように調査し発表した。
 全国的に見れば、去年の衆院選に至るまでのマスメディアの日本維新の会持ち上げぶりは異常だった。ところが、大阪では、5年間にわたって、去年の全国状況の5倍か10倍ほどの持ち上げぶりだった。なにしろ毎日、橋下氏がお立ち台に立ち、それをニュース、ワイドショーがとりあげ、橋下氏生出演も数限りなくおこなわれた。テレビは連日、橋下独演会。マスメディアの入れ込みぶりは異常だった。テレビによく出るタレントは人気が高まる。それと同じで、連日テレビにとりあげられる橋下知事・市長は人気が出る。橋下知事と対立していた平松大阪市長の扱いは、5対1、いや10対1くらいの差別的扱いだった。橋下氏の一番の手法は、公務員を敵に仕立てて、これを徹底的に攻撃することで自らを際立たせるというものだ。職員の不祥事があっても、責任者として謝罪はせず、外部からの攻撃者としてふるまう。だから自分へのダメージはゼロで、一般市民を引き連れて攻撃する側に回るから、不祥事があればあるほど人気を高めることができる。組織の責任者としてはもっともずるいタイプだ。これがすべてテレビカメラの前で演じられる。世論誘導などたやすいということになる。テレビは、橋下氏の振る舞いそのものを政治現象として分析報道するという姿勢はゼロだ。思考ゼロ。操られるまま。それどころか、他の局に先を越されないようにと、お追従の競い合いをする。これが大阪の5年間の異常をつくりだした。
 このようなマスメディアあげての橋下持ち上げと同時並行で支持率調査がやられてきた。これは、2011年11月の市長選挙後しばらくまでつづいた。ところがその後1年以上ぷっつりと途絶えた。なぜか。橋下氏の幻想がはげ、支持率に陰りが見えてきたからだ。最後の支持率は、確か60%を切った。支持率が下がるようになったから、調査をやめるというのは、卑怯だ。マスメディアが橋下氏の茶坊主でしかなかったことの証明だ。
 前々から、橋下大阪市長支持率調査をやれ、やらないならずっとやるなということを書こうと思いながら、ずるずると来た。今回書き始めたら、なんと朝日新聞・テレビが、先週末調査をしたというのだ。えっ、書くのが遅れた、と思ったが、なんと、朝日新聞の調査はインチキ調査だった。大阪府民に聞きました、橋下大阪市長支持61%、松井大阪府知事支持55%というのだ。61%とは持ちこたえているではないか。
 ところが、なんと大阪市長の支持率を調査するのに、関係のない市外の人の意見を主に聞いているのだ。依然高い支持率だ、松井知事より6%も高い、というのだろう。こんなインチキ調査をするのなら、もっと範囲を広げて、兵庫・京都、滋賀・奈良・和歌山もふくめてやったらどうだ。
 当然、大阪市民だけのサンプルを集計できるはずだ。集計したはずだ。しかしそれを発表せずに、あえて府全体のサンプルを発表したところに意図的なものを感じる。橋下持ち上げのための、世論操作だ。ことほど左様に、大阪の5年間は異常だ。
 
 
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核兵器の非人道性に関する共同声明に背を向ける日本政府

2013年04月26日 08時50分17秒 | Weblog
 ジュネーブの国連欧州本部で開かれている核不拡散条約(NTP)再検討会議第2回準備委員会に74か国の賛同で提出された「核兵器の非人道性に関する声明」に日本は賛同しないことが24日(2013・4・24)わかった。これはスイス、南アフリカが主導し、バチカンも推進しているものだ。去年もスイスから、日本も加わるように説得されたが断っていた。
 共同声明は、広島、長崎への原爆投下や核実験によって甚大な被害がもたらされたことを強調し、「いかなる状況下でも核兵器が二度と使用されないことが人類生存の利益になる」といっている。
 スイスなどは、核の傘の下にある国を想定して「核兵器の非合法化」の文言を抜くという譲歩までして日本に働きかけてきたのに、日本政府は「いかなる状況下でも核兵器が使われない」ことを問題にし、日本の安全保障政策と一致しないとして賛同しなかった。これは、日本の安全保障政策が、アメリカの核兵器使用を想定して成り立っていることを内外に示したことになる。被爆国政府として恥ずべき態度だ。これでは北朝鮮の核開発を非難する倫理的根拠を持たないではないか。
 国連では、生物兵器禁止条約や化学兵器禁止条約につづいて、核兵器禁止条約に向けた努力がつづけられている。そこに向けた運動のひとつとして「非人道性声明」が準備されたのに、これさえも拒否する被爆国政府は世界の笑いものだ。
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火事の被害で樹形が変化

2013年04月25日 10時26分05秒 | Weblog
 3月15日の隣家の火事で、我が家は大きい被害をうけた。今日、家の裏を歩いていたら、狭い裏庭にある銀杏の樹の形がゆがんでいた。全体として一斉に芽吹いているのだが、炎の影響を受けた側はさっぱりだ。本来、左右対称になるはずが、片方だけになった。パラボラアンテナは溶け落ち、ベランダのパネルは溶けて垂れ下がり、給湯器は焼け焦げ、不燃材の壁も高熱で脱落したほどだから、芽吹く準備をしていた銀杏の木もすっかりやられてしまった。
 じつはこれ以外にも、火事の消火活動で大事な木が2本根元からへし折られた。ひとつはこの家とともにあったユスラウメの老木だ。ユスラウメはあまり太くならない。消防隊が激しく動き回る中で、老いたユスラウメは根元から折られただけでなく、その根っ子まで引き抜かれて打ち捨てられていた。
 もうひとつ。植えて10年くらいになる柿の木だ。富有柿だ。大阪城公園の植木市で買って、銀杏の木のそばに植えたものだ。2年ほど前にやっと実をつけた。桃栗3年柿8年というがほんとにその通りだ。まだ弱々しい木だったが、これからを楽しみにしていた。しかしこれも跡形もない。根元から折らなくてもいいだろうに。
 もうすこし配慮してほしかった。
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救助活動・死亡の職員の政治利用警戒

2013年04月25日 10時17分48秒 | Weblog
 淀川に落ちた女性を助けようとして死亡した大阪市職員・橋本健治さん(51)について、橋下市長は「市長表彰」を検討しているらしい。
 だが、これまで、職員を攻撃して支持率を操作してきた橋下氏のことだから、これを政治利用する危険性は十分ある。監視警戒しなければならない。尊い行動が橋下の政治に利用されたのでは浮かばれない。
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大阪市職員、女性を救助しようとして死亡

2013年04月24日 08時33分28秒 | Weblog
 23日(2012・4・23)午後5時25分ごろ、淀川の伝法大橋で60代の女性が転落した。通りかかった大阪市環境局職員の橋本健治さん(51)が、靴をぬいで助けに入った。だが女性とともに、橋本さんも溺れて水死した。
 勇気ある行動だが、まことに残念な結果だ。4月の水はまだまだ冷たい。いたましい結果だ。
 いつもは何かといえば、テレビカメラの前に立って職員の不祥事をあげつらう橋下氏は、こんどは知らんぷりのようだ。
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安倍首相、「村山談話」継承否定

2013年04月23日 15時08分32秒 | Weblog
 安倍首相は、22日(2013・4・22)の参院予算委員会で、過去の植民地支配と侵略について謝罪した1995年の村山談話について、「そのまま継承しているわけではない」と述べた。内閣発足後、村山談話を踏襲する姿勢をとってきたが、ここではっきりと方針転換した。
 ことは重大だ。植民地支配も侵略戦争も動かない歴史の事実だ。それを安倍氏個人は全否定してきた。狂信的ともいえる態度で。個人の狂信を政府方針にしたことは、昨日の靖国参拝、今日の靖国集団参拝とも重なって、大きい政治問題になる。
 しかしこれでは、アジアで、国際社会で、日本が良識ある国家とは認められない。植民地支配と侵略戦争を清算することから戦後の国際社会は出発し、成り立っているのだから。国際社会に通用しない論理をふりかざす。ふりかざすとはいっても、国内だけで、まったくの内弁慶だ。だだをこねる子どもならば、まだかわいいが、国家をあずかる人物が過去を認めたくないとわめくとなれば、日本がせこい国だと世界から馬鹿にされる。
 
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安倍内閣、侵略戦争正当化

2013年04月22日 13時46分17秒 | Weblog
 安倍首相は昨日(2013・4・21)、靖国神社の春季例大祭に真榊を奉納した。内閣の麻生太郎副総理・財務相、古屋圭司国家公安委員長、加藤勝信官房副長官が靖国神社に参拝した。20には新藤義孝総務相が参拝している。
 さっそく国際的波紋をよびおこした。韓国の外務大臣が月末に北朝鮮問題などの協議で日本を訪れる予定があったが、このような状況では建設的な議論ができないとして、訪問を取り消した。 
 22日、菅官房長官は記者会見で、韓国政府の対応を前に、私人として参拝したもので問題はないと述べた。だが、古屋氏は、記者団に「国務大臣古屋圭司として参拝した」といっており、菅長官のいうのは間違っている。また安倍首相も内閣総理大臣として奉納している。
 靖国神社は侵略戦争を讃え、戦争を計画・推進した人物を神としあがめている神社だ。そこに閣僚の名で参拝・奉納をすることは、公の行為として、アジア諸国への侵略・植民地化を肯定することになる。韓国政府が敏感に反応するのも当然だ。
 内閣支持率が好調なのをいいことに、いよいよ本性をむき出しにしてきた安倍内閣。96条改憲を維新と呼応して叫びだした安倍内閣。国民は警戒心を高めるべきだ。
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橋下大阪市長、職員のたばこ携帯禁止

2013年04月19日 08時23分33秒 | Weblog
 橋下大阪市長は、職員の不祥事が減らないとして厳罰に打って出た。たばこ携帯禁止だ。
 2012年4月、地下鉄の駅助役が喫煙で電車の運行に支障を与えたということで停職3か月という事例があった。それをきっかけに橋下市長は連罰化をすすめた。5月、勤務時間中の喫煙禁止、時間外でも庁舎や公用車での喫煙禁止を通達した。違反者は停職1か月。6月から今年の5月までの1年間で、教職員をのぞく懲戒処分者を71件に抑えるという目標をかかげた。この3月で63件となった。うち喫煙が12件で最悪だとして、さらなる締め付けにのりだした。それがたばこ携帯禁止だ。出勤したら、たばこをロッカーにいれるか、上司にあずけるというのだ。
 次の手は持ち物検査だ、橋下さん。ポケットにたばこが見つかったら懲戒処分だ。管理職が毎朝、ポケット検査だ~。
 そもそも、たばこ1本で停職1か月という罰則そのものが常軌を逸している。他人に害を与えないようにきちんと分煙をすればいいことだ。本人の体の問題はそれこそ自己責任。たばこ常習者にとっての1本は、イライラ、ストレスを解消し仕事の能率を上げる機能をもっている。その点、子どもの喫煙行動とはちがう。もちろん、たばこをくわえながら面談するとかは論外だが、一段落したところで喫煙して何が悪いのか。停職になった人には、出張中の喫煙処分が何件もある。いいではないか、灰皿のあるところで吸うのは。
 たばこは勤務離脱だというのが懲戒の根拠なのだろうが、ならば給湯室にお茶やコーヒーを入れに行く、立ち話をする、頻繁にトイレに行くなどすべて同罪となるはずだ。だがこんな反論があふれると、橋下氏は金切声をあげて、茶・コーヒー・無駄話・過度のトイレは懲戒処分と言い出しかねない。そんな人物だ。およそ、組織の上に立つ人物ではない。
 
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96条改憲論のずるい発想、小林節の批判

2013年04月17日 08時35分35秒 | Weblog
 『毎日』の2013・4・16夕刊に小林節の96条改憲批判論が載っていた。小林節は慶応大学教授で憲法学者。憲法学者ではめずらしい改憲派の学者だ。10年前、居酒屋のワタミの社長がフジテレビとタッグを組んで、東京の郁文館学園を買収して経営にのり出したとき、校長としてリストラを断行したのが小林氏だった。教頭に図書倉庫勤務を命じ、屈辱のあまりの辞職に追いやる、無断で教室ののりこみ、生徒の面前で教師を面罵するなどをくりかえし、いじめによって教職員をどんどん辞めさせていった。わたしはテレビを見て何とひどい居酒屋社長・校長だとおもった。2年ほどで小林氏はワタミとケンカをし辞めた。人を人とも思わないやり方はいろんな問題を噴出させる。教員を居酒屋で働かせる(研修?)、英検にかかわる不正、パワハラなど。
 だから小林氏は大嫌いだったが、イラク戦争では、国際法違反の侵略戦争だといったので、右派の学者にしてはましかと少しだけ見直した。イラク戦争論は、研究者の政治的立場はどうあれ、学問的矜持をもっているかどうかのリトマス紙だ。そんな小林氏が安倍自民党の96条改憲論に反対を唱えているときいて、さもありなんと思った。
 安倍自民党、橋下維新の会は夏の参院選で96条改憲を争点にしようとしている。
 96条は改憲に①衆参3分の2以上の賛成で発議、②国民投票で過半数の賛成が必要だとしている。この①を3分の2から過半数にしようというのだ。するい。権力者が自分に都合のいいようにあらかじめルールを変える。ハードルを下げる。そうして改憲に慣れさせたうえで、9条改憲に持っていこうという算段だ。
 小林氏「権力者も人間、神様じゃない。堕落し、時のムードに乗っかって勝手なことをやり始める恐れは常にある。その歯止めになるのが憲法。つまり国民が権力者を縛るための道具なんだよ。それが立憲主義、近代国家の原則。だからこそモノのはずみのような多数決で変えられないよう、96条であえてがっちり固めているんだ。それなのに…」
 「縛られた当事者が『やりたいことができないから』と改正ルールの緩和を言い出すなんて本末転倒、憲法の本質を無視した暴挙だよ。近代国家の否定だ。9条でも何でも自民党が思い通りに改憲したいなら、国民が納得する改正案を示して選挙に勝ちゃいいんだ。それが正道というものでしょう」
 小林氏は、「日本の改憲要件は他国に比べ厳しすぎる」という改正派の認識は間違っていると、戦後6回の憲法改正(修正)をしてきたアメリカの方が日本より厳しいと指摘する。
 まったくその通りだ。今年の夏の参院選は、憲法改悪を許すのかどうかを真正面から議論する選挙にしなければならない。
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橋下維新の野望ストップ、宝塚・伊丹市長選

2013年04月15日 11時04分18秒 | Weblog
 2013年4月14日投票の兵庫県宝塚市長選と伊丹市長選でいずれも橋下維新の候補が惨敗した。宝塚は当選した中川智子43,347票に対し、維新候補23,561票、伊丹では当選した藤原保幸41,267票に対し、維新13,041票。ごり押しすればなんでもその通りになると、おごり高ぶっている橋下徹の鼻がへし折られた。
 橋下徹ひきいる日本維新の会が、大阪府以外の首長選挙にはじめて候補を擁立したのが宝塚と伊丹だ。維新の浅田均政調会長が告示前に「大阪だけでなく周辺10市くらいを合併し、尼崎や西宮を超えて神戸まで特別区にしたい」と大阪都への併合を示唆した。これに対し、井戸知事は「大阪の勢力範囲を拡張して領土拡大を図っていくような印象を与える」と反発した。宝塚市長選に当選した中川智子さんは「宝塚を大阪に吸収しようとする候補に絶対負けられない。宝塚をもっと元気に、住んでよかったといえる街にする」と市民に訴えた。
 もともと橋下氏が大阪都の論拠として持ち出したのが、大阪府と大阪市の二重行政が大阪の地盤沈下をもたらしたというものだった。二重行政をいうなら横浜も名古屋も京都も神戸も同列だ。橋下氏は最低限大阪市と堺市を廃止して特別区にする、できれば東大阪や吹田、豊中など大阪市に隣接する10市を併合することを公言していた。だが、堺市は、大阪府との二重行政は存在せず、堺市の廃止を拒否すると表明している。
 もともと橋下氏は、大阪市を廃止して、そこから「権限と財源をむしり取る」と露骨な表現でねらいを語っていた。大阪都に併合される市は権限と財源をむしり取られ、財界のための基盤整備に投入されるのだ。住民福祉は当然低下する。大企業の経営者には笑いが止まらないが、一般庶民はないがしろにされる。
 大阪府内では、いかがわしい人物でも維新を名乗れば市長に当選するという異常な雰囲気がまだ蔓延している。でも大阪市内では、敬老パス有料化、赤バス廃止、市バス削減、老人憩いの家への補助半減など血も涙もない「むしり取り」に反発が広がっている。
 調子にのっている橋下氏は兵庫県も制覇しようと乗り出したのが宝塚と伊丹だ。つづいて兵庫県知事もねらっている。
 宝塚や伊丹は大阪府との二重行政はもとより存在しない。大阪都の論拠とした二重行政論自体言いがかり的なもので検証に耐えられないものだ。宝塚・伊丹・西宮から神戸まで大阪都の特別区にといわれると、維新帝国主義に併合されてたまるかと猛反発が起きる。当たり前だ。
 反発をなだめるため、維新幹部は、われわれの敵である東京に負けないために大阪、京都、兵庫を合わせ、その中に宝塚も入れて関西州をつくると言い訳をした。だが、これはもっと大々的に「むしり取る」体制にもっていこうということにほかならない。宝塚を愛し、下から支えて歴史をつくってきた住民の願いとは正反対の帝国主義的な政治論だ。
 宝塚、伊丹の市民がまっとうな判断を下したのは当然だ。
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火事の被害者に出火原因を教えてくれない

2013年04月13日 23時38分12秒 | Weblog
 3月15日の深夜3時の隣家からの出火により、わが家は甚大な被害をこうむった。家の前から見ると何もないように見えるが、裏の道路から見ると見るも無残だ。セキスイの鉄骨耐火構造で、隣家と接する壁はもちろん耐火壁だが、全面真っ黒。プロパンの爆発が3度ほどあり、高温の炎でさすがの壁も割れ、そりかえり、その3分の1ほどが焼け落ち、骨が見える。火元の真上の3階の部屋は、わたしが勉強に使っていた。本来の書斎は本で身動きできなくなり、場所を移していた。その部屋には史資料のコピーが大量に積み上げてあった。10冊あまりの5年間のノートも置いていた。窓際にテーブルをおいてすわっていたので、大切なものほど窓に近かった。結局、大切な史資料は焼けてしまった。焼け残った本は水浸しだ。家全体が水浸しだ。わたしは4月4日のブログに3・15のてんまつを載せ、そこでは被害は500万円くらいだろうと書いた。入院中に推測で書いたが、結果はとんでもないものだ。セキスイから届いた見積もりは腰をぬかす金額だった。水が壁の内側、天井、床下などにはいっているため、壁・天井・床をはがして調べるところからやらないと元に修復できないという。築30年なので去年リフォームしたばかりだった。もう一度狭い部屋にとじこめられて数か月を耐え忍ぶのはつらい。
 おまけに、なんといってもいまいましいのは、心筋梗塞になったことだ。動脈硬化になっていたとは予想していたが、血液検査ではほぼ正常値に戻っていたから、放っておいて発症することはありえなかった。あきらかに火事が引き金になっていた。命は助けてもらった(掖済会病院には感謝)が、死ぬまで朝晩大量に薬を飲まなければならないし、出血リスクのある行動はとれなくなった。
 となりの家は二度目の火事で、今回、ちゃんとした謝罪は受けていない。
 きづがわ法律事務所の法律相談も受けた。火事の責任について。近所では、火事は責任を問えないという。しかし重過失の場合は責任が生じると教えてもらった。寝たばこや天ぷらの火から離れていた場合など。明治32年の「失火責任法」では、重大な過失がない場合は賠償責任はないということになっている。
 そこで、消防署にきいたら、出火原因は教えられないという。個人情報を本人以外に流すことはできないというのだ。個人情報保護ということだ。隣家の出火で心身・財産に甚大な被害をこうむったのになぜだといっても、個人情報を他人に教えれば消防署員が処罰されるという。
 裁判所のホームページに、隣家の火事で自宅が延焼した人が、消防長に火災報告書の開示を請求したが、自宅の情報以外は不開示のため、不開示取り消しをもとめた裁判のH16・7・15名古屋地裁判決があった。判決の主文は、火災原因判定理由書のうち、風向き・風速を記載した箇所を不開示としたのを取り消すというものだ。火災原因は不開示でいい、ただし風向きや風速などは気象庁が発表しているものだから、それまで不開示にしたのはまずいという人をバカにしたような判決だ。それ以上を開示すれば、個人識別情報になるからダメだと。しかし、原告は、隣家から出火したのだから、原告にとって以前から火元の住所・氏名についてはわかっているのだから、保護すべき個人識別ではないと主張した。だが判決は、個人識別を防止する情報開示の趣旨から認められないとにべもない。
 判決は、不開示とすることにより保護される利益と、開示することで保護される利益とを比較衡量して、後者が上回る場合は開示対象とするという。そこで、本件は個人住宅に関するもので、大規模火災により社会の関心を特に集めるものであるとはいえないことから、社会的性格が強いとはいえない。開示によって保護される利益が、もっぱら、火災で被害をうけた個人による損害賠償請求権の行使を容易にすることにあるが、上記権利を行使するために、本件開示請求以外に手段がないとはいえない。したがって、開示による利益は、不開示による利益を上回るものではないという判決だ。
 ひどい判決だ。これが最高裁お墨付きの判決なのだ。へたくそな形式論理だけ。大規模火災は社会的関心を呼ぶが、個人住宅火災は個人の権利のための請求になるからダメだと。大衆的興味関心が開示理由になるのか。大規模でも小規模でも火災による心身・財産の権利侵害は質的には同じだ。大規模ならという神経は人権感覚を疑う。損害賠償請求の権利行使のためには出火原因が決定的だ。単なる不注意による失火では、日本の法律は失火の責任を問わない。重過失かどうかが問題だから、出火原因の開示を求めるのだ。それを、本件開示以外に手段がないとはいえないとぬけぬけという。ならば被害者が火災現場に乗り込んで調査をしてもいいのか。許されるはずがないし素人には無理だ。
 住所や氏名など住民みんなが知っているのに、個人識別につながる情報は本人以外には漏らしてはいけないという法的屁理屈で、重大な権利侵害に手を差し伸べようとしない行政や裁判所の役割を疑う。
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橋下教育介入はやはり政治パフォーマンス

2013年04月10日 15時08分56秒 | Weblog

 数日前、大阪市立桜宮高校の人事異動のニュースがあった。40数人中13人が異動となり、部活動顧問も10人が代わったと記憶している。
 その中で例のごとく橋下市長がでしゃばり、「画期的だ。全員異動で総入れ替えするということをいわなかったら、ここまでこなかった」という発言をした。
 橋下氏は桜宮の体罰問題で、入試の中止と全教員の入れ替えをくりかえし主張した。いずれも市長の権限を越えて、教育に強権的に介入したものだ。生徒を第一に考えるところからは出てこない発想だ。
 3分の1の異動というのは普通考えられない。3年間持ち上がるべき担任の相当数がいなくなる異動だから。
 全員異動させるとぶち上げ、脅しをかけて、3分の1に達したのは成功だ、画期的だと勝ち誇った。だがこれは教育の場で、生徒を中心にものを考える世界では、やってはいけない悪質なやり方だ。桜宮の生徒は、入試中止にしろ全員異動にしろ、まじめに考えて、それでは4月からの学校がダメになる、自分たちが先生と力を合わせて学校を再生させようと思っているのをつぶしてしまうことになると訴えた。橋下氏は、生徒に批判されてカッとなり、それが間違いだと訴えを切り捨てた。
 ところが、生徒のまじめさとはうらはらに、橋下氏は政治的テクニックとして全員異動をぶち上げていたのだ。桜宮高校をめぐる橋下氏の動きは、教育への提言という形をとりながら、その裏面は、自分の人気を上げるためのまったくの政治的パフォーマンスだったということが、あらためて浮き彫りになった。
                                                          (4月1日)
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マスメディアのTPP論は異常だ

2013年04月10日 15時05分53秒 | Weblog

            マスメディアのTPP推進論は異常

 『毎日新聞』2013・3・27にのったコラム「水説」(水曜日だから水説)の潮田道夫・専門編集委員の「TPP不参加論」におどろいた。
 論旨はこうだ。
 安倍政権の経済政策の中で評価できる筆頭がTPP交渉参加だ。
 だが日本が交渉参加すると例外を言いだし、交渉がさらに遅れ、ややこしくなる。
 TPPは例外を認めないという原則だから値打ちがあるのに、例外だらけの志の低い協定になるおそれが出てきた。
 いっそ日本は不参加の方が世のため人のためになる。例外のない自由化の高い貿易圏ができる。
 TPP不参加が経済的、政治的に計り知れない損失をもたらしていることに日本人全部が気付いてから参加すればよい。
 例外は受け付けられないので、いや応なく農業はじめ本格的な構造改革に着手することになるだろう。摩擦は大きいが、その方が日本再生に役立つ。
 実際は不参加シナリオは消えた。途中で抜けるなどもできない。
何年か後、コメ例外などが入ったほどほどのTPPができるだろうが、国内改革も不徹底である。日本再生は道半ばである。
  
 中途半端な一部例外があるようなTPPになるなら参加しない方がよいというのだ。「不参加論」といいながらねらいは逆だ。TPP参加によって、農業はじめ、医療、健康保険、労働、食の安全などあらゆる分野に構造改革をするチャンスが訪れたと考えているのだろう。それが日本再生になるという。現時点での交渉参加はほどほどのTPPになるがゆえに、構造改革は不徹底に終わると悔しがっている。
 この潮田という編集委員さんの構造改革への偏執ぶりはすごい。竹中平蔵並みだ。小泉竹中構造改革での非正規雇用により貧困格差がどれだけ広がったか、地方がどれだけ疲弊したか、貯金ゼロ所帯がどれだけ広がったか、潮田さん、知らないとは言わせない。小泉竹中構造改革も労働者国民の反撃がつよまり途中で挫折した。でも格差社会に陥ったままだ。潮田さんは、この構造改革の徹底のカギをTPPに求めている。例外を認めない、アメリカによってガチガチにしばられたTPPという外圧=縛りでいっきに構造改革を完成させることが日本を「再生」することになるという。農業の構造改革とは何か。全ての保護を取り去って、完全自由競争に投げ入れることだ。弱い農業が淘汰されるのは正しいこと、ごく一部であっても強い農業が生き残ればいいと考える。だがアメリカは日本の200倍、オーストラリアは1500倍の平均耕地面積を持つ。関税が撤廃されれば、価格面でいちころだ。最近、野菜工場がテレビでもちあげられる。企業が蛍光灯と水栽培で野菜を安定供給するとのふれこみだ。だが、ごく一部の品目が蛍光灯で栽培されたとして、国民全体の1年間の食糧をまかなうという話とは全くずれている。食糧自給が完全に破壊されることがいいのかどうかの話の時に、企業も農業に進出することで未来が開けるというのはレベルが違う。潮田さんは、これまでの農業が根絶やしにされた後に、いい条件の土地に農業法人や企業がどんどん進出する、そんな農業構造改革を夢にえがいているのだろう。しかしその裏には、日本の多くの農家が廃業に追い込まれるのに痛みを感じないのだろうか。
 1997年以降、労働者の平均賃金が傾向的に下がり、大企業の内部留保は巨額につみあがった。財界はそれでも不満だと、今もTPP参加はもとより厳しい構造改革を求めている。構造改革とはすべての弱者保護をはぎとり、弱肉強食の社会を徹底することだ。
 社会正義をかかげる新聞社の編集委員がこれほど強烈な構造改革論者だとは。世論が右傾化し、弱者の足をひっぱることに快感を覚えるような風潮が広まったのも納得がいく。
                                                       (3月31日) 
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寺島実郎の1票の価値をめぐる誘導的議論にがっかり

2013年04月09日 23時15分10秒 | Weblog
                  
 3月31日(日)のMBS「サンデーモーニング」で総選挙違憲無効判決を受けて議論があった。そこで激しく論を展開したのが日本総研の寺島実郎氏だ。
 氏の言うのは、1票の平等は大切だが、これを徹底すると都市住民による都市のための政治になる危険があるという点。もう一つは、アメリカは1票の格差はないが、アメリカとの人口比でいうと日本は議員定数を半分にすべきだ。1票の格差是正も議員定数削減とリンクさせて議論しないとだめだ。日本では議席が職業と化し、チルドレンなどが続出する、政党助成金を入れると議員一人当たり2億円かかっているから定数削減と一体の議論が必要だというものだ。
 はっきりいって、がっかりした。テレビに出してもらえる人は、そのほとんどが右翼か、極右の人ばかりだ。「サンデーモーニング」は右翼でない人もでてくるめずらしい番組なのでよく見ていた。寺島さんは、アメリカがイラク侵略戦争を起こしたときに、これを批判して論陣を張ったので、以来注目してきた。
 今日の寺島氏の議論では、地方の意見や利益を確保する政治制度をどう内包するかという点は大事だと思った。だがそれ以外は、まったくの謬論で、マスメディアあげて世論誘導してきた定数削減で身を切れという路線から一歩も出ていない。
 1票の価値の平等を実現することと、定数削減は別の問題だ。むしろ定数削減するとより1票の格差が生じやすくなる。定数削減論では、橋下徹氏が大阪府議会と鳥取県議会を比べて人口比では鳥取は議員6人でいいと、内政干渉の暴論をはいた。定数削減論はこの橋下氏の議論に集約される。少なければ少ない方がいいということになる。これは寡頭政治につながる。だが、民主主義は逆だ。できれば全員参加の直接民主主義がいい。しかしそれは無理だから、間接民主主義の代議制をとっている。その代議制も代議員が本来多い方がいい。なんで減らすのがいいのか。金がかかって無駄だという。ならば議員一人当たりの経費をへらせばすむことだ。市民の代表として選出される人は多い方がより民主的だ。かける経費はかえずに議員を増やすのが民主的だし、1票の格差も少なくなる。それでも金がかかるというなら、政党助成金を全廃すればいい。共産党はすすんで実践しているではないか。一人あたりの経費を減らして議員をふやす、助成金廃止は廃止する。これが日本の民主主義の回復の道だ。かけるお金を減らして民主主義を充実する。
 格差のない選挙制度は、全国1区の完全比例代表制しかない。その際、人口の少ない地方の意見をどう制度的に反映させるかを検討しなければならない。わたしが考えるのは、各党の当選順位名簿に地方ごとの枠を義務付ける制度だ。地方の意見を議席に反映させる比例代表制をつくることはできる。
                                                        (3月31日)
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