山上俊夫・日本と世界あちこち

大阪・日本・世界をきままに横断、食べもの・教育・文化・政治・歴史をふらふら渡りあるく・・・

大阪でも鳥が来ない春

2024年04月07日 09時35分57秒 | Weblog
 4月5日の「朝日」の投書欄に鹿児島県の年配の方が「鳥や虫が来ない春 温暖化の影」という文章を寄せていた。この方は30年以上、生物日誌をつけているというからその記録は貴重だ。自然豊かな環境で、メジロ、ウグイス、ヒヨドリ、スズメなどの野鳥が集まっていたのに、ここ数年めっきり減ったそうだ。花が咲いてもチョウもミツバチもほとんど来ない、温暖化が要因としか思えないと。
 そういえば、住宅と零細工場ぎっしりのわが町でも、以前はうるさくてしょうがなかったヒヨドリがほとんど来なくなった。ハクモクレンがまだつぼみのうちに散々つつき倒して花を台無しにしていたのに、今年は静かな3月だった。去年の夏もクマゼミが少なく、ある暑い日を境に鳴き声が完全に止んだ。家の横に木蓮の落ち葉を長年積み上げて、そこがセミなどの幼虫の住処になっていたが掘り返しても幼虫の姿が見えなくなった。秋のコオロギの鳴き声もほとんど聞こえなくなった。自然の少ない大阪の下町でも、以前は、鳥や虫の声がうるさかったのに、いまは死に絶えたかのようだ。
 わたしたち人間も温暖化に耐えられなくなってきたが、鳥や虫たちはもっと敏感に悲鳴をあげていたに違いない。
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奈良教育大付属小学校への教育弾圧糾弾

2024年03月04日 10時57分21秒 | Weblog
 12月だったか、関西の夕方のテレビで、奈良教育大学付属小学校で文科省の学習指導要領から逸脱した教育がおこなわれていたとして、調査がおこなわれている旨の報道があった。1月17日の奈良教育大学長のおわびの文章では、不適切事項というのは、「学習指導要領に示されている内容の実施不足(授業時数・履修年次・評価の実施不足等)、教科書の未使用」だとされている。
 テレビでは筆で行う習字が筆ペンでやられていたということもいっていた。今の時代、筆ペンで行うこともありではないか、習字が時数不足だと指弾された。3月4日の「赤旗」にこの件の特集記事が載り、全体がわかるようになった。これによると、「履修年次」の違反とされるのが、ローマ字を学習指導要領で指定された3年に加え4年でも扱ったことだ。子音と母音という抽象的概念が理解できる学年で扱うことがふさわしいという理由で行っていた。抽象的概念は4年からというのが教育学の常識として理解されている。4年でも扱うことでローマ字学習の定着を図るというのは納得できる。教育大学の付属学校は本来、教育内容、教育方法について研究、実験的授業を行い、教育の可能性を開くことを任務としている。この事例は、この任務を正しく実践している。教育大学の付属学校が文科省の指導要領をなぞることに忠実だったら、こんなつまらないことはない。それでは教育の未来はない。単なる官僚統制の模範にすぎない。
 わたしは定時制に転勤した時に、大阪教育大学付属池田高校で非常勤講師をしたことがあったが、付属池田では1970年代末、社会科の実験的な科目として「現代社会」をやっていた。現代史・政治経済を総合的に扱い現代の課題に目をむけることをねらった。これはのちに学習指導要領にも取り込まれる「現代社会」の元になったものだ。このように、教育大学付属学校は、学習指導要領に縛られることなく、それをのりこえる教育の地平を開くことが求められている学校なのだ。文科省の指示に忠実であることを誇るようでは付属学校は死んだも同然だ。
 テレビでもいっていたが、教科書を使わないことも指弾された。実態は使わないというより、教科書を乗りこえるということだ。わたしも経験があるが、正規採用される前に初めて非常勤で授業をしたとき、学力不足のためそれこそ教科書をなめるようにして授業した。今ふり返っても冷や汗ものだ。「世界史」の非常勤を2年やって、「政治経済」で正規採用された。赴任した学校では「世界史」3単位(週3時間)6クラス受け持った。幸いにも世界史だけだったので比較的勉強の時間があった。教科書をなぞるところから飛び立つことを誓った。6月、教育実習生が来たとき、ローマ史でスパルタクスの蜂起を1時間使ってやった。奴隷制国家ローマの本質がわかる。土井正興さんの本を土台に授業をつくった。生徒が食いついてきた。実習生も見に来たが世界史の面白さを感じたと反応があった。しかし教科書から出て深く掘り下げる授業はいつもいつもできるわけではない。相当な準備時間がかかる。でも、なぞる授業から飛躍するところに教員の喜びがある。奈良教育大付属で教科書を使わないと非難されたが、なぞるだけでは深まりは望めない。教科書でなく独自のプリントで授業したと非難されたが、つぎの段階に飛躍するための研究をどうして
妨害するのか。
 「赤旗」によると、同校では秋に公開研究会を行い、全国から多くの教員、研究者が訪れるという。その教育実践は『みんなのねがいでつくる学校」という本にまとめられている。「不適切」だとされた事例は、いずれも教員集団が英知を集めてつくりあげた教育実践だった。
 ことは昨年5月、奈良県教育委員会から同校において「教育課程の実施等に関し法令違反を含む不適切な事案がある」と指摘があり、大学が調査委員会つくった。24年1月17日、学長名で「不適切事案のお詫び及び報告書について」が、2月29日、同校の正規教員全員を他校に「出向」させるという処分が発表された。全教員を「出向」処分にするという前代未聞の教育への弾圧事件だ。
 ここに至るまでに、学長・副学長らは、文科省に出頭し、最終的に処分ににいたる打ち合わせをすすめていた。教育研究を進めるのが仕事の教育大学学長が、自らの配下の教員がすすめてきた教育研究と実践に死をいいわたす恥ずべき行いをした。国立大学への国家統制がここまで来ていることに暗澹たる思いがする。奈良県教育委員会が同校を教育的には理由にならない理由でやり玉にあげた、その背景、おそらくあるにちがいない政治的(右派宗教を含む)背景も追及しなければならない。
 人権としての性教育を開拓していた都立の七生養護学校への大弾圧事件のことが連想される。同じ性質の教育弾圧だ。



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スキーツアー無事終了

2024年02月25日 10時38分44秒 | Weblog
 退職教職員の志賀高原でのスキーツアーに行ってきた。心不全にもなったので午前2時間だけであとはホテルで休養というスタイルをとった。2時間だけでも疲れは十分感じた。
 心臓に問題がなかったころは疲れ知らずでリフトが止まるまでやっていたが、もう無理はできない。駅の階段でさえ息切れするのだから。心臓は実に情けない状態だ。脚力の衰えもひどかった。心臓が許す範囲でもうすこし鍛えないといけないと思った。
 考えさせられることの多いスキーツアーだった。
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ついにコロナに苦しんだ。

2024年02月12日 11時03分44秒 | Weblog
 先週月曜日からコロナに苦しんだ。いままでインフルエンザにもコロナにもかかったことがなかったので安心していたが、二回りも三回りもおくれてかかってしまった。症状がひどかった。起きようとしても、ひっくり返ってのくりかえし。やっと起きても体のバランスが崩れて右の方向に体が流れていく。尿意をコントロールしようとしても体がいうことをきかない。無茶苦茶状態に陥った。
 一日で最悪は脱し、三日で布団から起き上がったが、眠たい日がつづいた。変な後遺症が出ないことを願うが、今年は災難、病気が連続する年だ。
 無理しないよいうに気を付けよう。
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緑内障を宣告された

2024年02月01日 13時54分56秒 | Weblog
 1年前に直腸のリンパ腫がみつかり、即除去で事なきを得た。1年経って再検査。リンパ腫はなかったが、細かい検査ではリンパ腫になりうる斑点のようなものがいくつもあった。まあ、ひきつづき検査をして様子見となった。大腸検査に命を助けてもらっている。
 先日、診療所に以前から進められていた眼科検診を受けに行った。だんだん字が見えにくくなっていたので、白内障がすすんでいるだろうなと思って受診した。結果は何と、緑内障と宣告された。失明につながる緑内障だ。
 院内で精密検査を受けたら、なんと、右目の上半分が視野が欠けていると。左目はまだら模様だ。中期症状だといわれた。ショックだった。考えもしなかった結論が突然降りかかってきた。治らないが、症状をすすめないため、眼圧を下げる目薬を処方してもらった。
 しかし、右目の上半分の視野が欠けているといわれたが、左をつぶっても上半分も見えている。しかしぼけているように思う。視野が欠けても脳は賢くて、補正して画像を認識するそうだ。
 緑内障にも付き合っていくしかない。後期高齢者だから、心筋梗塞でも生かしてもらったから、あまり不平を言わずわが身を大切にしていきたい。
 

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万博より能登半島地震の復興を

2024年01月10日 10時47分40秒 | Weblog
 大阪関西万博が建設費・運営費の増大によって支持が落ちてきた。とくに大阪市民は国税府民税、市民税の三重苦でとんでもない負担を強いられる。くわえて万博の先には、というより万博を夢洲に持ってきた真の狙いがカジノのためのインフラ整備にあったことを知った人は、絶対許さんという気持ちになっている。維新の政治的パフォーマンスが国家的事業に格上げされた。橋下・松井におねだりされて、安倍・菅が国政を私的にもてあそんだ結果だ。万博準備は遅れに遅れている。費用の増大は建設資材と人件費の増大による。
 そこに能登半島地震だ。いまはなにより救援だが、やがて1次的、2次的復興事業に取り組まなければならない。これは、国民的にも、政治的国家的にも最優先すべきことだ。
 そうすると建設資材、建設労働者を重点的に配分しなければならない。万博との取り合いになる。まさか、能登の復興は万博のあとにしていいということはありえない。
 万博を中止して、そこにつぎ込む国費と建設資材、建設労働者を能登の復興に集中すべきだ。 

 
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段ボールベッドくらい、すぐに

2024年01月10日 10時07分59秒 | Weblog
 能登半島地震は死者とともに安否不明者もふえている。被害の実態がつかめていないのだと思う。それだけに深刻さがわかる。今日のモーニングショーでは金沢の隣の内灘でも道路が裂け、うねり、盛り上がる動画が紹介された。内灘は輪島から90キロ珠洲から130キロは離れている。輪島・珠洲の実情は想像を絶する。
 避難所の寒さも尋常ではない。一番寒い時期に入る。熊本の被災の時に段ボールベッドが丈夫で温かいと紹介されて、国でもその備蓄があるものと思っていたが全く届かない。どうなっているのか。



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能登地震被災中に自衛隊がヘリコプター降下訓練

2024年01月06日 11時43分39秒 | Weblog
 陸上自衛隊第1空挺団は明日7日に、予定していた「降下訓練始め」を習志野演習場で予定通りやることが明らかになった。能登半島の巨大地震で輪島や珠洲が陸の孤島と化し、救援物資がろくに入らないなかで食料不足が深刻になっているのに、ヘリコプターや輸送機の訓練をするという。アメリカはじめ7か国の軍隊も参加する大々的なもののようだ。こんな緊急時に、救援物資の投下をするのではなく、戦争での島しょ防衛のための空挺団のパラシュート降下訓練をするのだ。やることが違うだろう。
 島しょ防衛・奪還の降下訓練ではなく、救援物資の輸送に切り替えるべきだ。自民党は憲法改悪の目的の一つとして緊急事態条項をつくるといっているが、いま眼前にある緊急事態に対処するのに改憲が必要なのか?
 いま足りないのは、緊急事態条項ではなくて、心だ。


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石川県で震度7の地震、新年早々心がつぶれる

2024年01月01日 17時29分37秒 | Weblog
 2024年の元旦、とんでもない災害が発生した。石川県輪島、珠洲地方を中心に震度7の大地震だ。4時10分ごろ、大阪の私の自宅でたまたま台所に立っていたら、大きい横揺れが起きた。めまいに見舞われたのかと思ったが、ちょうど東北大震災の時の大阪での大きな横揺れと同じだった。
 すぐに田舎の石川県小松市の実家に電話を入れたら、ひどい地震だと震える声で様子を知らせてくれた。小松は石川県の南部なので輪島からは150キロあるいはこれ以上離れていると思うが、その小松でも実家のガラスが割れたということだ。輪島での被害は想像を絶するだろう。
 戦争にあけくれた2023年。24年は少しは明るい年になってほしいと願っていたのに、自然の力のとんでもない贈り物だ。余震が起こらないことと、被害が少しでも軽いことを願うばかりだ。

 

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松井・広島市長、教育勅語で職員研修。裏切られた!

2023年12月20日 09時25分37秒 | Weblog
 松井一実広島市長が、2012年以来、毎年職員研修で教育勅語を使っていることが、12月11日発覚した。どうしてこれまで報道されなかったのか、広島市職員の中でこれはおかしいと問題にする人はいなかったのか。
 批判を受けた松井氏は19日、「民主主義的な発想の言葉が並んでいる」として24年以後も教育勅語を使うことを表明した。松井氏が良いものだとして研修資料としたものは「朝日新聞」によれば、「爾臣民 兄弟に友に 博愛衆に及ぼし 学を修め 業を習い 知能を啓発し 進んで公益を広め 世務を開き」だ。これは教育勅語の当該部分うち封建的要素が強いものを取り除いて松井が編集したものだ。
 松井氏は、これを人の生き方を示したもので民主主義を取り込もうとしており評価できるというのだ。だが、待ってほしい。教育勅語全体が絶対君主である天皇が「お前ら、臣民よ」と教えを垂れているものだ。しかもこの部分の直後に、この部分で天皇の臣民として生き方を刷り込んだうえで、「一旦緩急あれば義勇公に奉じ、以て天壌無窮の皇運を扶翼すべし」という肝の部分が登場する。教育勅語の構成として、松井氏おすすめの「民主主義の?」部分と、いったん戦争になれば勇気を奮って天皇のために一身を投げ出すことを求めた部分は内容的に一つのもの、論理的につながったものなのだ。
 森喜朗元首相をはじめ、日本の歴代の右翼歴史修正主義者は、教育勅語にもいいことが書かれているといいlつづけてきた。松井氏のいいかたは、実に古臭いものだ。民主主義の手本だとまで言ったのは松井氏が初めてだと思うが。
 ポツダム宣言を受諾した戦後、国会で教育勅語の排除・失効宣言がなされ、つづいて新憲法が採択された。両者とも15年戦争の総括であり、国際公約であるポツダム宣言の実践だ。ポツダム宣言を「つまびらかに読んでいない」安倍元首相は両者をないがしろにすることを政治目標にしてきた。
 松井氏は何を学んできたのだろう。一方で、広島市長として毎年平和宣言を出し、世界から一定の評価を受けてきた。わたしも今年の平和宣言の核抑止論批判を評価した。このブログでも氏の抑止論批判の文言を敷衍して一文をしたためた。ところがこの事態だ。がっかり。裏切られた。

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悪政の張本人たちの裏金、疑惑を暴いた努力

2023年12月09日 21時33分48秒 | Weblog
 「赤旗日曜版」が1年前に暴いた自民党パーティ券不正疑惑報道を受けて、神戸学院大学の上脇博之教授が3か月かけて徹底調査を続け4000万円の不記載を明らかにし、東京地検に告発した。11月、赤旗報道からちょうど1年後、ついに地検が動き出した。
 岸田内閣、権勢を誇った安倍派、裏金を作ったほかの派閥も今、恐慌状態にある。安倍派では次の首相の座を狙っている5人衆といわれる面々はもう未来はない。そのほかにも4000万も5000万も裏金をポケットに入れた議員が明らかになった。
 二階派も裏金疑惑が指摘されているし、麻生派もだ。岸田首相は安倍派の閣僚政務官を入れ替えるために麻生氏とホテル密会をくりかえしたが、その麻生派ももうすぐ大炎上するだろう。「日曜版」12月10日号は「派閥の例会で名前を呼ばれた議員が別室に入ると、派閥幹部が、キックバック分の現金が入った茶封筒を手渡した」と生々しい証言を報じている。麻生氏は岸田首相の相談に乗っている場合ではない。自分のお尻にもう火がついている。
 テレビワイドショーの自民党裏金報道で不満がある。それは議会制民主主義を土台から腐らせる裏金疑惑がどこから暴かれたのかに触れないことだ。もう1年前の「赤旗日曜版」のスクープに始まること、ちょうど安倍元首相の「桜を見る会」という国家行事の私物化を告発報道したのと同じだ。他の新聞・テレビの後追い報道もいっさいなかった。つまり関心をもたなかった。テレビの解説者・コメンテーターで、これが赤旗報道に端を発すると紹介したのは大谷昭宏さんと田崎史郎さんだけだ。あえて言わないという姿勢がみえみえだ。告発についても、「大学教授が告発して」といって上脇さんの名前さえ紹介しない。名前も言わないというのはじつに失礼で、報道の原則にも反する。
 この犯罪が暴かれたのは、地道な調査をつづける努力のたまものだ。腐ってきた民主主義を立て直す努力だ。



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オスプレイ墜落捜査、アメリカの無法

2023年12月04日 16時31分06秒 | Weblog
 鹿児島県屋久島沖で米軍のCV22オスプレイが墜落した件で、またも米軍の無法が目立つ。目撃で明かな墜落を不時着水とアメリカにへつらう日本政府が、安全が確認できるまで飛行を中止するよう要請したが、米軍は聞く耳持たず平気でその後も飛行を続けている。日本政府は抗議する気力もないことをアメリカ側は最初から見抜いている。植民地的だ。
 海上の警察権力である海上保安庁がすぐ救助と捜索に動いた。一人救助し、オスプレイの残骸も集めた。重大事故が生じたのだから事故調査が大事だ。海上保安庁が独占的に権限行使するのが筋だ。
 ところが、なんと米軍が出てきて事故機の残骸をよこせといって、日本から事故の証拠物件(残骸)をとりあげ持って帰った。これは完全な日本に対する主権侵害だ。日本の領域において、日本の警察権が及ばない事態が生じているのだ。許せない。植民地的事態だ。2004年の沖縄国際大の構内に米軍大型ヘリが墜落した時と同じだ。あの時は米軍が沖縄県警を排除して、事故を起こした被告側が証拠物件をすべて持ち帰り、さらには放射性物質が漏れだしたことから大学校庭の土壌まで掘り返して持ち去った。じつに屈辱的な事態だった。
 今度は海上でのできごとだったため、その無法が見えづらいが、本質は2004年と同じだ。
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横田基地のオスプレイ墜落、運用を全面停止せよ!

2023年11月30日 16時13分42秒 | Weblog
 2023年11月29日午後2時40分、米軍横田基地所属のCV22オスプレイが山口県岩国基地から沖縄県嘉手納基地に向けて飛行中、鹿児島県屋久島空港に着陸しようとして、その沖合に墜落した。墜落を目撃した漁師は「エンジンから火が出て爆発した」と証言している。漁師たちはすぐに救助に向かった。乗組員は8人で1人死亡。爆発だから生存の可能性は低いだろう。
 在日米軍のオスプレイが墜落したのは3機目だ。さまざまな事故が続いているオスプレイは全面的に運用停止すべきだ。政府は一時停止ではなく全面停止を要求せよ。それにしても、防衛副大臣は昨日、米軍に追従して、不時着水などととぼけたことを言った。爆発して墜落したのが不時着か?

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阪神・オリックス優勝パレードを政治利用の吉村知事

2023年11月25日 15時38分56秒 | Weblog
 プロ野球阪神・オリックスの優勝パレードに、大阪で55万人、神戸で45万人が集まった。盛り上がるのももっともだ。ところが、これに政治的思惑で取りついたのが維新・吉村知事だ。優勝パレード実行委の名称に「2025年大阪・関西万博500日前!」をねじ込んだ。各方面から、優勝の政治利用だと批判がわきおこった。おまけにお金と要員の面で問題がでた。兵庫県・神戸市は動員した職員を公務として扱った。ところが大阪府・大阪市は3000人の職員を動員したが、これをボランティア扱いし、手当はおろか交通費さえも出さなかった。なかば強制的な動員がボランティアでありえない。バカにしたことばづかいだ。5億円目標の寄付を職員や教員にうながす通知文書も出していた。9700万円も集まったそうだが、残りはやはり金持ちの財界が面倒を見たようだ。
 パレードは盛り上がって良かったのだが、吉村知事があとで変なことをいっている。「朝日」によれば、「CF(クラウドファンディング)は大成功で反省すべきところは何もない。(批判する人は)ファンや選手の顔を見て批判をつづけられるのかなと思う」といった。批判的な人はパレードを批判してはいない。頑張った選手を褒め、応援したファンに共感している。吉村氏のやり口を批判したのであって、話をすり替えてはいけない。
 
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パレスチナ自治区の正しい地図を示している唯一の新聞「赤旗日曜版」

2023年11月20日 14時52分08秒 | Weblog
 ガザの大量虐殺をやめよ、ただちに停戦をの声が世界をかけめぐっている。世界保健機関(WHO)が、ガザ最大のシファ病院を「死の領域」で「絶望的」な状況だと訴えた。死に瀕しているたくさんの乳児の映像を見ると心がつぶれる。さらにイスラエル軍は、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の運営する二つの学校を爆撃した。
 パレスチナ・ガザ報道の中で私が注目したのは、「赤旗日曜版」だ。それはパレスチナ自治区の正しい地図を用いているからだ。11月5日付けの坂口明記者の署名記事で(19日付けでも)、1947年の国連パレスチナ分割決議の地図と2000年のイスラエル・パレスチナ自治区地図を掲載している。ふつう新聞に載る地図はヨルダン川西岸地区を一色にぬりつぶして西岸地区全体が自治区になっていると表されている。しかしイスラエルの暴力的な入植がすすめられて、坂口記者のによれば130か所の入植地がある。家をつくって周りの畑を耕すという印象があるが、実態はニュータウンを建設しているようだ。日曜版の地図を詳しく見ると、ヨルダン川西岸のすでに大半がイスラエルの領地となっており、パレスチナ自治区が逆に虫食い的な飛び地になっている。これが現状なのだ。ただこの地図も2000年現在のものだからその後入植は激しくやられており、もっとえぐられている。坂口記者によれば自治区は西岸の18%だけらしい。
 ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区でイスラエルの入植が暴力的にすすめられ、高さ8mの塀で囲うことで、この地の主人公であるべきパレスチナ人が囲われ追い詰められている。ガザが死の街になっている一方で、ヨルダン川西岸地区もすでに極限に近づいている。そのことを正しく表現する地図によって正確な認識が広がることを期待したい。



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