山上俊夫・日本と世界あちこち

大阪・日本・世界をきままに横断、食べもの・教育・文化・政治・歴史をふらふら渡りあるく・・・

河村名古屋市長・南京事件の妄言

2012年02月28日 02時25分24秒 | Weblog
 河村名古屋市長が、南京大虐殺などなかったという妄言をくりかえしている。父親が南京から引き上げるとき、友好的だったというのを根拠にしてしている。そういう個人的体験もあるだろう。だからといって大虐殺がなかったとか、そんなに多くなかった(あとで言い方を変えた)ということにはならない。
 歴史学では学問的な決着がついている。真実の究明が学問の使命だ。なかったと盲信するのは学問的態度とはいえない。南京大虐殺は、虐殺だけでなく、略奪、強姦、放火を含む不法な行為をさす。
 河村市長の見境のない発言で、犠牲者とその遺族・関係者・国民に痛みを与えた。また友好関係、経済交流にも支障がでている。その責任は大きい。
 河村さん流の新自由主義・自己責任をさけぶ政治家は、歴史観でも復古的・右翼的考えが多いようだ。教育委員を自分に都合のいい人に入れ替えて、扶桑社、いまは育鵬社の復古教科書を中学校の社会科教科書として採択させている。
 河村さんの友だちの橋下さんは、河村さんに、いまはそんなことは言わんほうがいいと忠告したそうな。でも橋下さんもテレビで、高校で南京大虐殺を教えられて信じてきたけど、ある人から本を紹介されて読んでみたら、教えられたことはウソだとわかった、と放言した経歴がある。人の名誉を傷つける放言を電波で関西一円に流した。
 政治目的ではなく、命の尊厳と真実の究明を大事にすべきだ。
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維新議員の認識の程度にびっくり

2012年02月27日 17時06分01秒 | Weblog
 池田の維新府会議員がある府立高校の校長を訪ね、卒業式に出席する旨を伝えるとともに、同校が定員割れをつづけていることについて、このままでは同校を3年で廃校にすることを伝えたそうだ。ちょっと待て。条例案は府議会にたしかに出されているが、まだ決まったわけではない。反対世論が急速にひろまっている。
 定員割れは何より校長の責任、そして教員の責任だそうだ。私学と同じ条件・同じ日に入学試験をしてなんというざまだという具合。
 ちょっと待って。
 私学と同じ日に入試などしてはいない。誰でも知っていることだ。私学の入試がまずあり、そのあと公立前期入試、そして3月の16、17日あたりに公立後期入試すなわち一般入試がある。同じ日に入試をしているのに、公立が定員割れをしている、こんなものは廃校だという、むちゃくちゃな認識。
 維新の府会議員の認識の程度にあきれてしまった。このような議員が、問答無用の乱暴なやりかたで数を頼みに教育基本条例を通そうというのだから、大阪の教育は真っ暗闇だ。生徒が不幸だ。










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思想調査の野村弁護士懲戒請求は当然

2012年02月25日 08時10分44秒 | Weblog
 2月24日、大阪市民ら100名あまりが野村修也弁護士(大阪市特別顧問)を東京第二弁護士会に懲戒請求をした。野村弁護士は、橋下徹名の憲法違反の思想調査を担当している人物だ。人権を守るのが職務の弁護士が憲法に違反する思想調査をするのだから橋下維新のファッショ性は誰の目にもあきらかになった。 
 弁護士会はすみやかに審理をすすめてほしい。

 橋下氏は思想調査のような変態趣味はないとか、何ら問題はないとか詭弁をろうしているが、あまりに醜い。思想調査を人権問題としてではなく、変態趣味の問題にすり替える。橋下一流のやり方だ。思想調査は変態趣味の人間がやることだ、自分は変態趣味はない、だから自分がやったことは思想調査ではないという論理だ。子どもだましの論理だ。思想調査が、政治権力あるいは経済権力が国民・労働者を監視・支配するためにやられてきたことは現代史の事実だ。それを変態趣味にすりかえる。よくこんな屁理屈を考えたものだ。橋下氏の本質を見抜く人がふえることはまちがいない。






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思想調査に無反省・居直り

2012年02月18日 02時27分51秒 | Weblog
 橋下大阪市長は、自らが命令した思想調査について、一時凍結を表明したが、何ら反省していない。謝罪もしていない。逆に、「僕自身は、なんら全く問題ないと思っている。踏み込んで調査するのは当たり前のこと。生ぬるい調査をしても意味がない」と居直っている。
 おどろくべき憲法感覚だ。これで弁護士なのだからあきれる。憲法、労働組合法を踏みにじっても平気のへいざ。
 憲法違反の思想調査を当たり前だという橋下氏の政治運動は、21世紀日本のファシズム運動だと思う。大阪市長選挙で、大阪の良識ある人々が橋下独裁を許すなとたたかい、4割の得票を得たのは大きい意味があった。こんな違法を悪いとも思わない人物は、憲法擁護を第一とすべき首長の前提条件を欠いていると思う。人に対して挨拶もできないと批判しながら、自分は違法行為を指摘されても居直る。
 マスコミはあいかわらず鈍く、憲法の立場からの分析批判ができていない。だが、反独裁、反ファシズムの闘いは徹底してやらないと将来に禍根を残す。
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思想調査に無反省・居直り

2012年02月18日 02時27分51秒 | Weblog
 橋下大阪市長は、自らが命令した思想調査について、一時凍結を表明したが、何ら反省していない。謝罪もしていない。逆に、「僕自身は、なんら全く問題ないと思っている。踏み込んで調査するのは当たり前のこと。生ぬるい調査をしても意味がない」と居直っている。
 おどろくべき憲法感覚だ。これで弁護士なのだからあきれる。憲法、労働組合法を踏みにじっても平気のへいざ。
 憲法違反の思想調査を当たり前だという橋下氏の政治運動は、21世紀日本のファシズム運動だと思う。大阪市長選挙で、大阪の良識ある人々が橋下独裁を許すなとたたかい、4割の得票を得たのは大きい意味があった。こんな違法を悪いとも思わない人物は、憲法擁護を第一とすべき首長の前提条件を欠いていると思う。人に対して挨拶もできないと批判しながら、自分は違法行為を指摘されても居直る。
 マスコミはあいかわらず鈍く、憲法の立場からの分析批判ができていない。だが、反独裁、反ファシズムの闘いは徹底してやらないと将来に禍根を残す。
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20年ぶり、コレステロールが下がった

2012年02月17日 19時02分42秒 | Weblog
 今日、大正診療所で血液検査の結果をもらった。
 なんと、総コレステロールが201で基準内に収まっているではないか。先生からもよくがんばったといってもらった。LDL悪玉コレステロールも116で基準内になった。おそらく20年ぶりではなかろうか。自分でもビックリした。
 良くなった理由は?
 夜、周に何度か3キロほど歩いたことが効いたのか。でも、以前は相当走ったりしていたが、それでもあまり下がらなかった。長い目でみて効き目があったと思うのは、やはり玄米食だろう。玄米を食べ始めて丸2年になる。それと、ひじきの煮物、千切り大根の煮物を常備菜にしているのもよかったか。まあ健康食といえるだろう。でもビール、赤ワイン、イモ焼酎が大好きで、とくにビール・ワインを毎日飲んでいる。にもかかわらず、肝臓のγGTPも50で正常値になってしまった。
 ひじきは大豆・薄揚げといっしょに煮る。これを朝食のごはんの上に山のように乗せて食べる。千切りは、茹でて干した少し太めのものをつかっている。噛みごたえがあっていい。小さいホタテ・薄揚げといっしょに煮る。おすすめの常備菜だ。
 
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退職教職員の会

2012年02月17日 03時09分18秒 | Weblog
 昨日、府立高校の退職教職員の会に参加した。年に1回の「銘酒を嗜む会」だ。初参加だ。会費2000円で、おでん、巻き寿司、ハリハリ鍋はじめいろんな料理ありがとう。前の日から準備、太地までクジラを買いに出かけてくれたとか。
 銘酒ということで、ビールのほかに日本酒がメイン。用意されたもののほか、参加者が自分のおすすめの酒を持ち込んだ。藤井寺の地酒はなかなか評判だった。
 参加者によるバイオリン・オカリナ演奏、シャンソン合唱など日頃の練習の成果も発表され、「青い山脈」「高校三年生」「学生時代」などをみんなで合唱した。また橋下維新による「教育基本条例案」や「職員思想調査」など、憲法違反の攻撃をなんとしても抑えようと話し合った。
 楽しい交流のひとときをすごしたあと、みんなで後片付けをし、きりっとした風に吹かれながらそれそれ家路についた。
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橋下は真正のファシスト、独裁者だ

2012年02月13日 01時32分29秒 | Weblog
 橋下大阪市長が、職員・教員に業務命令で思想調査を行なっている。処罰のおどしで。明々白々、憲法違反だ。その案を作ったのも命令したのも弁護士だ。弁護士資格を取り上げるべきだ。独裁政治そのものだ。
 また憲法改悪、2分の1で国会が改憲の発議ができる、参議院を廃止するなど究極の会見論者であることが明らかになった。21世紀型ファシストだ。これに追随するがマスコミ。1930年代の歴史を繰り返えそうとしている。マスコミは終戦時の自らの反省を読み返すべきだ。
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橋下大阪市の組合活動参加調査は違憲・違法だ

2012年02月11日 04時38分17秒 | Weblog
 橋下市長は平松前市長にかかわる行動をした職員をひとりひとり調査し処分を狙っている。橋下のしつこさ・怨念は桁外れだ。平松市政がやってきたことを根こそぎしようとしている。大阪市の水道事業は高度浄水が可能で、大阪市の水道水は○○の天然水並みのものだ。実際ペットボトルに詰めて売っていた。これを橋下は廃止する、ボトル事業も1000万赤字だからやめると発表。1本100円を110円にするとか、やり方を少し改善すれば儲かるのに。
 今日は、大阪市の職員、教員を対象に、思想調査をする件をとりあげる。職務命令で調査をし、回答しなければ処分をちらつかせている。その内容は労働法が犯罪と規定している不当労働行為であり、個人の思想調査そのものだ。この調査を担当するのが、野村修也弁護士。弁護士にも人権侵害もへっちゃらという人が橋下氏以外にもいるのだとびっくり。
 その調査内容を見てみると違法性ははっきり。
・組合活動に参加の有無、その内容、誘った人、誘われた場所、時間。
・政治家を応援する活動に参加の有無、演説を聞くことも含めて。それを組合から誘われたかどうか、内容、誘った人、場所、時間
・投票の要請はうけたかどうか、組合からか、誘った人、場所、時間。
・組合加入の有無。
・組合加入のメリットは何か。
・組合に待遇等で相談したことはあるか。
・組合費の使われ方を知っているか。
などなどだ。ほかにもまだ項目がある。全部で9ページにおよぶ。紙でなくパソコンで答えよ。
 明らかな組合への介入、不当労働行為だ。ただちに止めさせなければならない。組合への加入をはじめ、すべてが思想調査だ。法的手段もふくめて断固対処しなければならない。こんなことがまかり通ったら、日本は無法国家になる。人権は丸裸にされる。
 市役所の労働組合がということがいわれていたが、教員もちゃんと調査対象になっている。ただちに法的措置をとらなければならない。


 それにしても、これら思想調査を新聞はたれながし報道をして何も感じないのだろうか。『朝日』は「調査拒否処分も」と見出しを打って報じていたが、労働法、憲法の研究者のコメントをなぜ載せないのか。橋下政治にかんするものはすべていといっていいぼど垂れ流し、すなわち追随報道ばかりだ。批判・分析ゼロだ。毎日、橋下維新のもとへ日参して、情報を分け与えてもらうのに必死で、批判的精神など全くない。人々の頭にこれが当たり前だとすりこまれる。こういうのを「柔らかいファシズム」といったらピッタリだ。
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橋下市長提案・教師を「不適格」だと通報する恐怖の制度

2012年02月09日 05時18分45秒 | Weblog
 前回の記事で、D2回で免職の件と最高裁判決をむすびつけたのは誤りでした。橋下氏はそんなに低姿勢ではない。「ばか教師、くそ教育委員会、文科省の悪あがき」などといってきたのだから。君が代不起立3回で免職というのは変えていない。最高裁もへっちゃら。
 ところで、教員を毎年5%ずつ血祭りにあげてクビにする制度について、相対評価をなくすかわりに、保護者に「不適格教員の申し立て」をさせるという。ちょっとした行き違いから「申し立て」にいきつく可能性がある。
 ①保護者が学校協議会に申し立てをし、②協議会は校長に伝える、③校長は教育委員会と協議し、指導研修命令を出す、④研修の成果がでなければ免職というものだ。Dが2年どころか、一発で免職だ。特定の保護者からの通告で、一気に研修所に放り込まれ、態度をあるいは指導方法・指導内容を改めない限り、免職だ。だがことの内容によっては、命をかけても譲れないことがある。恐ろしい制度がつくられようとしている。
 恐ろしさは、橋下氏自身が言っている。「保護者の申し立てを受ければ、指導研修の対象者は5%より確実に多くなるだろう」(『朝日』2月10日)狙えばつぎつぎ血祭りに上げることが可能だ。
 ここで思い出すのは、橋下氏自身が、知事になるもっと前に、『徹子の部屋』に出演したときのことだ。彼は、自分の子どもが小学校で読書感想文を書くように指導されたが子どもはいやがった、どうしても書かそうとするのは不当な指導だ、とテレビで訴えた。黒柳徹子さんは「まあ、それはひどいわねえ」と対応したが、読書感想文を書くことは国語の勉強の中では当たり前にあることだ。にがてな子やできれば書きたくないと思う子もいるだろう。どんなふうにこじれたのか知らないが、テレビで告発するのは、まさに「不適格申し立て」と同じだ。子どもの指導をめぐって不満や対立が生じるのはありうることだ。その際によりよく育てるために、親と教師が話し合い、協力し合うことが肝腎だし、やっていることだ。だがこういう風に告発したり、「申し立て」をするというのは、子どものために、より良くするためにというレベルを飛び越え、「刺す」「血祭りにあげる」という性質に様変わりする。
 橋下氏らしい発想だが、教育にはなんの役にも立たない。逆の効果しかもたらさない。




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橋下市長、保護者に教員の適格性審査させる

2012年02月07日 03時07分38秒 | Weblog
 2月7日、橋下市長は、大阪府と市の教育基本条例案に変更を加える発表をした(『朝日』2月8日)。D評価2回で免職を撤回した。憲法違反・法律違反をなんとも思わない橋下氏だが、最高裁判決にだけは従おうというのだ。しかし免職以下の仕打ちはしないというのではない。教員のボーナスについて、各校に配られたボーナス財源を校長が相対評価で配分するという。
 教員の適格性について、保護者に申し立て権を与え、学校が申し立て内容の妥当性を認めた場合には、教員が指導研修を受ける制度を入れるともいった。重大問題だ。現在すでに校長による成績評価制度がやられている。いまの評価でもほとんどの教員は廃止を望んでおり、紛争も絶えない。だが保護者に、この教員は適格性がないと申し立てさせるのは看過できない。教育の専門家である校長(橋下は校長を教育者でなく経営者に置き換えようとしている)の評価でさえ、一面的・不正確な評価がまかり通っている。そこに保護者の申告を加えるのだ。保護者は教員の全活動を把握しているわけではない。教員の教育活動は多面的で、多様な教員が多様な関わり方をすることで多くの生徒を教育している。先生のあの時のことばがわたしを支えたという話をきくことがある。当の教員は記憶がないことも。とすると逆のこともありうる。励ましのつもりのことがこころを傷つけていることもあるだろう。だが他の教員との関係で持ち直すことも多い。
 今は学校の指導をめぐって、あるいは個々の教員の指導をめぐって、教育委員会へあるいは学校長へ苦情が寄せられることが多い。この多くは、わが子をよりよく育てようという親の願いから出ている。耳がいたいことであっても、教育内容の改善に結びつけることで親と教員は手を結びあえる。
 ところが、不適格教員を炙り出そうという狙いの下、相対評価をぐいぐいすすめるために、保護者による申告制度をつくるとなると、もうこれは子どもの成長のためではなく、不信と怨念を煽る装置となる。これこそ最も橋下氏らしい手法だ。橋下政治の核心をなす手法を学校・教員と親の間に持ち込もいうというのだ。
 今の時代は、一人や二人のわが子を育てるのにも、親は苦労し、神経をすりへらしている。ましてや学校では。いままで落ち着いていた中学校でも今年の一年生からがらっと変わって、荒れが目立つということも聞く。小学校でも、私立中学受験をめざして遅くまで塾で勉強する児童が学校を息抜きの場とばかりに遊び、勉強についていけない子とタッグを組んで学級崩壊に導くという図式はもう一般化している。昔は、勉強のできる子が担任の片腕的な役割をしてクラスをまとめていた。だがこれが全く逆の役割をするようになると、ちょっとしたことでもう持たなくなる。昔は、学力がついてくると、人間性も向上するのは自然のことだった。だが、学力が道具化し、人間や社会への理解・思いやりをふかめることにつながらない傾向がじわじわ広がっている。実は、これこそが一番の教育の危機なのだ。だが残念ながら、これがあおられている。
 適格性の申告は恐ろしい時代をまねく。教育の核心は信頼だ。信頼関係の構築が不可欠だ。だが、ここに制度的にクサビを打ち込もうというのだ。








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橋下市長、保護者に教員の適格性審査させる

2012年02月07日 03時07分38秒 | Weblog
 2月7日、橋下市長は、大阪府と市の教育基本条例案に変更を加える発表をした(『朝日』2月8日)。D評価2回で免職を撤回した。憲法違反・法律違反をなんとも思わない橋下氏だが、最高裁判決にだけは従おうというのだ。しかし免職以下の仕打ちはしないというのではない。教員のボーナスについて、各校に配られたボーナス財源を校長が相対評価で配分するという。
 教員の適格性について、保護者に申し立て権を与え、学校が申し立て内容の妥当性を認めた場合には、教員が指導研修を受ける制度を入れるともいった。重大問題だ。現在すでに校長による成績評価制度がやられている。いまの評価でもほとんどの教員は廃止を望んでおり、紛争も絶えない。だが保護者に、この教員は適格性がないと申し立てさせるのは看過できない。教育の専門家である校長(橋下は校長を教育者でなく経営者に置き換えようとしている)の評価でさえ、一面的・不正確な評価がまかり通っている。そこに保護者の申告を加えるのだ。保護者は教員の全活動を把握しているわけではない。教員の教育活動は多面的で、多様な教員が多様な関わり方をすることで多くの生徒を教育している。先生のあの時のことばがわたしを支えたという話をきくことがある。当の教員は記憶がないことも。とすると逆のこともありうる。励ましのつもりのことがこころを傷つけていることもあるだろう。だが他の教員との関係で持ち直すことも多い。
 今は学校の指導をめぐって、あるいは個々の教員の指導をめぐって、教育委員会へあるいは学校長へ苦情が寄せられることが多い。この多くは、わが子をよりよく育てようという親の願いから出ている。耳がいたいことであっても、教育内容の改善に結びつけることで親と教員は手を結びあえる。
 ところが、不適格教員を炙り出そうという狙いの下、相対評価をぐいぐいすすめるために、保護者による申告制度をつくるとなると、もうこれは子どもの成長のためではなく、不信と怨念を煽る装置となる。これこそ最も橋下氏らしい手法だ。橋下政治の核心をなす手法を学校・教員と親の間に持ち込もいうというのだ。
 今の時代は、一人や二人のわが子を育てるのにも、親は苦労し、神経をすりへらしている。ましてや学校では。いままで落ち着いていた中学校でも今年の一年生からがらっと変わって、荒れが目立つということも聞く。小学校でも、私立中学受験をめざして遅くまで塾で勉強する児童が学校を息抜きの場とばかりに遊び、勉強についていけない子とタッグを組んで学級崩壊に導くという図式はもう一般化している。昔は、勉強のできる子が担任の片腕的な役割をしてクラスをまとめていた。だがこれが全く逆の役割をするようになると、ちょっとしたことでもう持たなくなる。昔は、学力がついてくると、人間性も向上するのは自然のことだった。だが、学力が道具化し、人間や社会への理解・思いやりをふかめることにつながらない傾向がじわじわ広がっている。実は、これこそが一番の教育の危機なのだ。だが残念ながら、これがあおられている。
 適格性の申告は恐ろしい時代をまねく。教育の核心は信頼だ。信頼関係の構築が不可欠だ。だが、ここに制度的にクサビを打ち込もうというのだ。








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あまりにも見え見え、橋下市長の自分勝手、これを独裁という

2012年02月03日 03時38分51秒 | Weblog
 2月2日、橋下市長は市の教育委員との会合で、市長が教育目標を決める規定を市教育基本条例案に入れさせた。違法な規定だ。
 橋下氏のあまりの横暴、独裁ぶりを示したのが、府と市の教育基本条例案をめぐってそれぞれの教育委員との話し合いなるものの一連の動きだ。府の条例案について、橋下氏は自分が取り仕切るために、府市統合本部なるものの前に教育委員をひきずりだした。そして押し切った。今度は市の教育委員だ。府市統合本部が相手になるのかと思いきや、橋下単独だ。市のことは市でというのか。ならば府のことは府でやらないとつじつまが合わない。とにかく自分が唯一の最高指揮官としてふるまうことに行動基準がある。どこか北の国の将軍様とよく似ている。服がすでに半分ほど脱げているではないか。
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秀一ラーメンの新作を食べた

2012年02月02日 03時13分41秒 | Weblog
 先日、北野定時制で4年間担任をしたK君と秀一ラーメンにいった。秀一ラーメンは吹田市穂波町にある。大阪ではまあまあ有名なラーメン店だ。わたしが食べたのが、新作のさんまらーめんだ。その名のとおり秋刀魚の味のらーめんだ。それほどさんま臭はない。ほのかに香るという感じだ。さんまの油を焦がしてスープに加えているらしい。これまでにない新しい味のラーメンだ。これはいけそうだ。
 秀一はK君のひいきの店だ。K君は、歴代大阪市長との写真を大事にしているが、その中に橋下前知事との写真もあった。ところが、彼は「橋下さんはひどいですねえ」というのだ。なにかと聞くと、橋下氏がツイッターでいっていることがひどいという。汚い言葉で人を罵倒するのがいやだと。いっしょに写真までとってもらったのに、その人間性に見切りをつけたのだ。すりより、ちょうちんもちをする人と対照的だ。

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