山上俊夫・日本と世界あちこち

大阪・日本・世界をきままに横断、食べもの・教育・文化・政治・歴史をふらふら渡りあるく・・・

画期的!核兵器禁止条約交渉開始決議 これに日本政府が反対

2016年10月28日 23時21分21秒 | Weblog
日本時間10月28日(ニューヨーク27日)、国連総会第一委員会(軍縮)において、核兵器禁止条約の締結交渉を来年開始する決議案を123か国の賛成で可決した。12月の国連総会本会議でも可決され、来年の総会において交渉へとすすむこととなった。
長年にわたって、国際社会では、核兵器は軍事バランスの観点からしか議論されてこなかったので、核保有国にとって何の損もない削減交渉しかやられなかった。それに対して、核兵器は人道に反する、人道と両立しないという立場の議論が国連でも浸透してきた。これは日本の核廃絶運動の理論で、被爆者の国連への働きかけが実を結んだ。軍事的な立場から最終兵器の核兵器をコントロールしながら手放さない立場と人道の観点から核兵器に立ち向かうのとは決して両立しない。
国際法は残虐兵器、大量殺害兵器の禁止を実現してきた。1925年のジュネーブ条約で細菌兵器、毒ガス兵器を禁止した。1975年生物兵器禁止条約、1977年化学兵器禁止条約が発効した。1999年には対人地雷禁止条約が、2010年にはクラスター爆弾禁止条約が発効した。それぞれに未署名国、未批准国があるが、条約成立に努力したことが状況を切り開いてきた。これら残虐兵器にいまだしがみついている国があるが、だからといって条約締結を先送りすればよりよい世界が来るとは言えない。国際世論によってじわじわと追いつめている。これらの兵器よりも格段に残虐で無差別大量に殺害する兵器である核兵器がなぜ禁止されないのか。核保有国におもねり、いつかいらないという日が来るのを待つ姿勢では200年はかかるだろう。原爆被害者の気持ちとは相いれない。毒ガスと同じように国際法で縛るのが一番の方法だ。この当たり前のことがいままで非常識だとして退けられてきた。非人道兵器を許さないという運動が国連を動かし、ようやく条約交渉の道を開いたのだ。画期的なことだ。
日本政府は、情けないことに、アメリカに追随して反対にまわった。究極的には廃絶する、すなわち100年か200年後にむけてステップ・バイ・ステップ(一歩一歩)の接近が大事だという。最終兵器は絶対手放さない勢力の手を縛ることなく核廃絶はない。日本政府は、決議は「核兵器国と非核兵器国の対立を一層助長し亀裂を深める」といって反対した。対人地雷禁止条約やクラスター爆弾禁止条約ではまだ3、40ヵ国の未署名国があるが、だからといってこの条約締結が無駄ではない。生物兵器や化学兵器禁止条約のように必ず前進する。核兵器禁止も同じような道のりをたどるだろう。しかしこの道しかない。
去年の国連総会では、具体的で効果的な法的措置(核兵器禁止条約)を議論する作業部会の設置が圧倒的に可決された。日本は棄権した。これがさらに前進して今年の決議に至った。
北朝鮮も決議に賛成した。北朝鮮の核開発をやめさせるといいながら、禁止条約に反対していては何の説得力もない、圧力にもならない。ドゥテルテ大統領が訪日し話題になったフィリピンも当然賛成した。ドゥテルテ氏はフィリピンが「アメリカに犬のように扱われている」と安倍首相に嫌悪感を伝えた。フィリピンは今、犬の鎖を捨てようとしている。いっぽう日本は犬の立場を喜んで受け入れている。日米同盟だといって、アメリカの属国に生きる道を求め、アメリカの要求に応じて、棄権から反対に回った。犬の姿は国際社会ではあわれに映る。
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背筋凍るTPP 審議の前提そろってないのにもう強行採決ねらう

2016年10月28日 11時33分21秒 | Weblog
2012年12月の衆院選で、安倍自民党はこんなポスターを掲げて、多数を取り、政権を握った。
「ウソつかない。TPP断固反対。ブレない。
日本を耕す!!自民党」
そのTPPを締結し、いま批准承認を国会に求めているのだ。ウソつかないというのがウソなのだ。ウソつきの常とう手段。
批准承認を求めながら、肝心の協定関連文書8400ページのうち和訳が2400ページだけ。ふざけている。おまけに、協定文書の和訳に18か所の誤訳が見つかった。これだけで初めから出直しになるところだ。交渉経過資料は、表題以外はすべて黒塗りだ。これで審議しろとは、国会議員も国民もなめている。交渉に当たった甘利前大臣は、今は大臣でないからと隠れたままで証言しようとしない、させない。鶴岡公二TPP主席交渉官は、2016年4月7日に駐イギリス特命全権大使に就任させ、国会での追及を受けないようにした。安倍自民は徹底して、真相を隠して、突っ走ろうとしている。甘利を証人喚問しろ。
まだ審議の前提がそろっていない。なのに地方公聴会を開き、月内に強行採決する。
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背筋凍るTPP なぜ10月末衆議院強行採決をねらうのか

2016年10月27日 23時54分42秒 | Weblog
臨時国会で強行採決がたくらまれているTPP批准。自民党理事が強行採決発言をして理事解任。そのあと、安倍首相は自民党は強行採決したことはございません、考えたこともありませんと。この人は本気で嘘をつく。福島原発汚染水は完全にブロックされていると世界に向かって大ウソ。ウソでも強行採決しませんといったその直後に、担当の山本農水大臣が強行採決を促す発言。政権・与党一体で強行採決することは動かぬ方針だ。いつか。10月中だ。
なぜそんなに急いでやるのか。審議は始まったばかり、審議の前提を議論している段階で、TPPの中身はこれからだというのに、採決をねらっている。なぜか。TPP批准は条約承認案件だ。憲法第61条は「条約の承認に関する衆議院の優越」を定めている。すなわち、衆議院が可決した後30日以内に参議院が議決しないときには衆議院の議決を国会の議決とする、となっている。だからどんなに非難されようとも衆議院で数の力で押し切れば、あとは参議院が徹底審議をうんぬんしても、何の意味もない状態にするのだ。自民党は寝ていても、TPP批准は自動的に通るのだ。1960年の安保条約を衆院で強行して、あと自動成立を待ったのと同じだ。
あの60年安保と同じ位置づけで安倍自民党は臨んでいる。今国会は11月末まで。10月末に強行して、あとは非難の嵐が吹き荒れようとも、やがて時が過ぎれば人は忘れると踏んでいる。そのころに解散をしてまた3分の2をねらう。
こんなことを国民は許していいのか。民主主義とはなんだ。
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大阪万博に突き進む 安倍のあやまち

2016年10月24日 22時58分17秒 | Weblog
今日(2016・10・24)の『毎日』夕刊大阪本社版に「危うい『あの時代よ再び』」「大阪万博招致狙う安倍政権」という大きな記事に共感した。

東京五輪と大阪万博。二度目のそろい踏みに熱心な政治家が安倍だという。万博は大阪の松井知事が求めており、それに安倍がすぐに乗った。高度成長の二つのイベントを再びというのだ。万博は人が住んでいない夢洲でやるという。まだゴミでの埋め立てがすんでいない部分が三分の一くらいある。ゆっくり何十年もかけてゴミの埋め立て場として大切に使っていくのがいいと思う。人が住んでいない夢洲に地下鉄を引くという。一方で地下鉄民営化を強引に進めようとしながら。万博のテーマは「人類の健康・長寿への挑戦」。日本人の希望ではあるが、世界の人々にとってどうか。21世紀のアフガン、イラクの二つの無法な戦争でテロリストが無数に生みだされ、戦火に惑う人々の数は知れない。どこに希望があるか。
 高度成長期の夢よもう一度は現実になるか。記事はいう。高度成長は五輪や万博で実現したのではない、逆だ、経済成長したから開催できたのだと。これらが成長の起爆剤になったのではないと。ところが松井は25年万博が起死回生の起爆剤だと思っている。そもそも08年からの維新橋下・松井の8年半でいくつ起爆剤を用意したか。中途半端な爆発で効果はゼロだ。07年と13年の比較で、全国の経済の伸びは2・4%なのに大阪は-4・4%なのだ。破壊に次ぐ破壊政治の結果がこれだ。動かぬ事実だ。
 開催費が2000億円(実際は大幅に上回ると誰も思っている)、来場者3000万人以上、経済効果全国で6兆円というのだ。経済効果というしろものほど怪しいものはない。ほとんど詐欺だ。建設投資や来場屋が落すお金が効果を生むのは事実だ。だが2000億円で6兆円を生む?どう考えても誇大だ。記事がいうように、そのお金は本来別の目的や地域で使われるはずだったものだ。浮かれてどんどんお金を使うほど庶民にゆとりがあるか。あれば消費支出が減りつづけるのはおかしい。あの時代は消費がふえつづけた時代だ。いまやれば、負の遺産が残るだけとなりかねない。住民が住んでいて地下鉄の延伸を希望しても、赤字が見込まれるといって拒否しつつ、人が住んでいない夢洲に6か月の万博のためだけに地下鉄を通す。負の遺産のシンボルだ
 夢よ再びとはならないことは、衆目の一致するところだ。政治は博打に打って出てはならない。安倍が松井の要請に一発で乗ったのはなぜか。憲法改悪の政治目標のためだ。自民党総裁任期の延長もしつつ、自分の任期中に憲法9条改悪をたくらんでいる。政権浮揚をし国会で3分の3を確保する。そのために異次元金融緩和し日銀に博打のようなことをやらせ、海外投資家を呼び込むとともに、年金基金も株に投入して、株価値上げをはかる。株価が高水準の時は政権が長くつづく。小泉時代もそう。そのアホノミクスもうまくいかず、28兆円の追加予算の投入でじゃぶじゃぶにする。古い夢の方法だ。金は使って借金が増えるだけで効果はないだろう。とにかく政権浮揚、選挙で勝ちつづけ、憲法改悪。最終目標のためには公明党では心もとない。右翼的維新を与党扱いをしてもてなす。これが25年大阪万博だ。
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家の隣りが酒屋で困る

2016年10月23日 23時09分46秒 | Weblog
 家の隣が酒屋で困る。おつきあいもあって定期的に酒を買わないといけないから。それからいざというとき時の駆け込み寺(駆け込み酒屋)になるから。
 お酒はけっこう値段が張る。だから安い酒を買う方に走る。安い酒屋に行くこともあるが、普段は、スーパーの安いチリワインに走る。税込み前で390円のがあり、助けてもらっている。ラデラ・ベルデという品名で赤、ミディアム・ボディ、メルシャンの販売、ペットボトル入り。チリワインだから、こんなに安くても美味しい。
 退職者の集まりに漬物・ユズ大根を持っていくのに、あっ焼酎がないと隣りの酒屋に駆け込んだ。でもあとで焼酎はいらないとわかった。買ったのが、「くせになる旨さ さつま無双」だ。白豊という芋を使っている。わたしは1対4くらいに薄くして飲むが、香りが立っておいしい。薩摩芋焼酎では初めてのものだ。
 以前は日本酒を敬遠して、焼酎、ワインに走っていたが、ここ数年、純米酒を好んでいる。純米ならなんでもいい。それぞれの地の味がある。精米度の高い、すっきり、辛口よりも、むしろ雑味のあるもの、旨口のほうがいい。つまり精米度の低いもの。昔風だ。田舎の天狗舞・純米を好んで飲んだ。でもけっこう値段がするのでいつもというわけにはいかない。
 で、焼酎や、漬け込んでいる梅酒などに手を出す。その焼酎でうまい、香ばしいと思ったのがさつま無双だ。
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沖縄県民の立場にたって考えてみよう。機動隊「土人」暴言

2016年10月21日 11時17分37秒 | Weblog
大阪府警所属の20代の機動隊員が沖縄高江のヘリパッド建設現場で、金網にすがって抗議する住民に「どこつかんどるんじゃ、ぼけ。土人が」と県民を侮蔑する暴言を吐いた。くわえて松井大阪府知事がこれを擁護する発言を繰り返している。
この侮蔑発言には怒りを通り越して、悲しみを覚える。捨て石とされた沖縄が唯一の地上戦でどれだけの惨害をこうむったか、戦後日本が独立して以後もアメリカに植民地として差し出され、国際法に違反した土地強奪で米軍基地が好き勝手に作られ、復帰後も状況は変わらず、いま新たに辺野古や高江に基地をつくるのを黙って受け入れよという。これに抗議するのは、沖縄の置かれた歴史からして当然ではないか。
非暴力の座り込み抗議に対して、暴力的に排除したのはだれか。全国から機動隊員を500人も送り込んで工事を強行しているのが安倍政権だ。
「土人」発言は実に差別的、侮蔑的だ。他民族を侮蔑する言葉として、日本が膨張政策を取るのと相まって使われた。いまはすでに死語となった。だが極右の連中には生きた言葉なのだろう。激しい侮蔑感情とともに吐き出される。
沖縄県民の立場に立って考えてみよう。沖縄県民を異民族扱い、しかも劣った民族を意味する「土人」表現をしたことは、日本人という民族を引き裂くものだ。受けとった側の傷は大きい。安倍政権下でのこのできごとは、県民の心をいっさい顧みずに強権的なふるまいをしてきたうえでの象徴的な事件だ。
また、悪のりしている松井知事の知性と人権感覚のなさには、ほとほとあきれる。
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高江ヘリパッド建設現場で機動隊員が差別暴言

2016年10月20日 13時06分06秒 | Weblog
 沖縄北部の東村高江のヘリパッド建設現場で、本土から大量動員されている機動隊員が、金網をつかんで抗議している反対住民に「早く立ち去れ」「どこつかんどるんじゃ、ぼけ。土人が」と発言した(10月18日)。言葉からわかるように、これは大阪から派遣された機動隊員だ。2、30歳代のようだが、死語となった差別言語を持ち出す神経にびっくりする。ことばはほとんどヤクザだ。
 翁長知事は「発言は言語道断であり、到底許されるものではなく、強い憤りを感じている。県民に対する配慮はなったくないのだなと感じる人は多い」と述べた。これは沖縄県民全体に対する侮辱だ。許しがたい。
 ところが維新代表の松井一郎大阪府知事はツイッターで「表現が不適切だとしても、大阪府警の警官が一生懸命命令に従い、職務を遂行しているのがわかりました。出張ご苦労様」と発言した(19日)。差別・侮辱発言を擁護している。この松井という人物の低劣さは今に始まったことではないが、おどろく。命令に従って職務にあたったその中身が土人発言か。土人発言は職務命令違反だろう。松井は、ことの本質がわかっているのか。映像を見ると、当の機動隊員の悪意に満ちた言葉には、例のヘイトスピーチに通じるものを感じた。
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TPPの強行採決発言、議会制民主主義否定の横暴な運営 の自民

2016年10月19日 23時30分00秒 | Weblog
 山本有二農林水産大臣が18日、佐藤勉議院運営委員会委員長のパーティで、TPP特別委員会の運営について、「私は強行採決するかどうかは、佐藤さんが決めると思っている」と笑いながら発言し、佐藤氏も笑いながら応じている場面が放映された。
 TPP批准の審議が始まったばかりなのに、笑いながら強行採決の話をする農水大臣。日本農業ばかりでなく、医療や様々な分野で深刻な影響を及ぼす問題を、採決ありきで臨む。審議などどうでもいいという姿勢ありありだ。しかもTPP交渉に関する材料は黒塗りの海苔弁状態の資料しか出していない。
 さらに与野党の合意がないのに、19日夜、委員長職権で委員会の開会を強行し、24日に地方公聴会を行なうことまで決めた。採決への道筋を固めたのだ。とにかく、10月中に衆院を突破するつもりだ。21世紀の日本の根本的利害がかかっている問題を、ろくな審議もしないままに強行突破するというのだ。とんでもない。安倍自民のおごりは尋常ではない。
 与党が、強行採決はしないことを確約せよという当たり前の要求に応じないまま委員会開会を強行した。野党が、農水大臣の強行採決発言を事実上不問にしたまま、強行採決はしないという要求も無視して突き進んでいるのに抗議して委員会審議に応じないのは当然だ。
 先に自民党福井照衆院議員が「強行採決する」と発言してTPP特別委員会理事を辞任したが、自民党全体が強行採決モードで凝り固まっている。アメリカ大統領選挙の両候補者でさえTPP反対を公約している。とにかく多国籍企業の利益のために、日本ばかりかアメリカの庶民の権利・利益をもむしり取ろうというのがTPPだ。慎重の上にも慎重な審議が、すべての資料を公開したうえでやるべきだ。ところが現状は全く逆だ。
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安倍スタンディングオベーションの先にあるもの

2016年10月17日 23時20分01秒 | Weblog
今国会冒頭の異常な光景は安倍首相がよびかけた異常なスタンディングオベーションだった。
「現場では、夜を徹して、そして、今もこの瞬間も、海上保安庁、警察、自衛隊の諸君が、任務に当たっています。極度の緊張感に耐えながら、強い責任感と誇りをもって、任務を全うする。その彼らに対し、今この場所から、心からの敬意を表そうではありませんか。」と壇上から呼びかけたのだ。自民党議員が拍手をしながら一斉に立ち上がった。首相も演説を中断して拍手した。議長は3回も「ご着席ください」と注意をしたが、拍手は続いたのだ。見事に仕組まれたものだ。最前列の自民党若手議員に事前に指示がなされていた。
現場で任務に当たっているのは自衛隊だけではない。確かに自衛隊は熊本地震の現場で任務に当たっている。警察もだ。だが熊本の現場には自衛隊の前に、一番の専門家である消防隊員が真っ先に駆けつけ、獅子奮迅の努力をした。また各市の職員も自身も被災しながら被災者に寄り添って仕事をした。海上保安庁の職員は尖閣諸島にも駆けつけ任務に当たっている。
 安倍首相が心からの敬意を表そうといったのは、自衛隊・海上保安庁・警察で、消防隊員・一般公務員は除外されている。言い忘れたわけではない。原稿の段階で練ったうえでの発言だ。すなわち、強力装置のメンバーだけに敬意を表すのだ。
 自衛隊は南スーダンPKOに派遣されている。安倍内閣は、11月に派遣予定の自衛隊に戦争法=安保法制にもとづき「駆けつけ警護」「宿営地共同防護」の新任務を与えようと策動してきた。南スーダン政府軍あるいは反政府軍との戦闘になる危険性がある。憲法9条では絶対認められないものを任務として命令する。
 だが、南スーダンは自衛隊派遣の前提の「PKO参加5原則」の「停戦合意」は完全に崩れている。すぐに撤退すべき事態だ。今年7月ジュバで政府・反政府の戦闘が激化し、民間人33人を含む272人が死亡した。「内戦に逆戻りした」(反政府派報道官)状態だ(『毎日』7月10日)。
 参院代表質問で共産党市田氏は、「南スーダンが内戦状態でないといっているのは、世界で安倍政権だけだ」「駆けつけ警護の任務を与え、殺し殺される危険が現実のものになる」とただしたのに対し、安倍首相は「おどろおどろしいレッテル貼りだ」と居直った。だが発言がおどろおどろしいのではなく、安倍政権がやろうとしている現実がおどろおどろしいのだ。
 安倍首相も稲田防衛大臣も、「PKO参加5原則」は維持されている、南スーダンは平穏だと信仰告白のごとき発言をくりかえす。だが、南スーダン政府報道官は10月14日からの週末に南スーダン北部の戦闘で、反政府勢力の56人以上が死亡したと発表した(『毎日』10月18日夕刊)。稲田大臣は国会答弁で、衝突はあるが戦闘ではないと言い張ったが、両派の報道官が戦闘だ、内戦だといっている。戦闘、内戦ならば、PKO5原則は崩れている。
 安倍首相は、平穏だとして戦争法にもとづく新任務を与えようとしてきたが、ここにきて、11月派遣部隊からは断念したようだ。次の部隊に希望を託したようだ。とにかく去年強行採決した戦争法=安保法制を実行したい、この執念で動いている。
 新任務を与えれば、自衛隊員に死者が出ることは想定される。そのときこそ、安倍首相のねらっていた舞台装置がうごきだす。ドライアイスで保存された遺体が日本に帰る。安倍首相・稲田大臣・自衛隊幹部が横田基地で出迎える。戦争モードが全面展開する。国会でも死亡した自衛隊員にスタンディングオベーションで感謝を捧げようではありませんかと安倍首相は叫ぶ。
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やった!新潟知事選で米山隆一さん当選確実

2016年10月16日 22時58分41秒 | Weblog
10月16日(2016年)投開票の新潟知事選で、市民と野党の統一候補の米山隆一さん(49)が当選確実となった。米山さんは、共産・社民・自由(生活)の推薦、民進党は自主投票となったが蓮舫代表も最終盤に応援に駆けつけるなど共闘体制はほぼできあがった。いっぽう自民・公明推薦の森民夫氏(67)の落選が確実になった。
当初、森優勢で安心していた自民公明は、危ないと引き締めを図り、大物を連日投入した。10月9日付け『朝日』は、7、8日の世論調査をもとに「森民夫やや先行、米山隆一が激しく追っている」という情勢報道をした。無党派層での支持は拮抗、原発再稼働は賛成20%、反対66%だった。
最後の1週間で、『朝日』がいったとおり、米山さんが激しく追い上げて、抜き去った。現地の動きを伝えた『赤旗』報道では駅頭宣伝での盛り上がりは相当だったようだ。また参院選での統一候補当選の時よりも市民団体の熱の入り方はまさっていたようだ。一気に抜き返したという選挙はあまり知らない。
原発再稼働問題がなんといっても大きいが、自民公明が今国会で強行採決してでもやるというTPP法案への反発も本格化していることを見逃してはいけない。
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念願の入之波温泉山鳩湯

2016年10月15日 23時17分39秒 | Weblog
念願の奈良県川上村の入之波(しおのは)温泉山鳩湯に入った。大阪から車で2時間20分かかった。写真で見ていた通りの風呂だった。源泉は39・5度、毎分500リットルが地下150メートルから湧出している。まさにドバドバと湯が流れ込み流れ出す。内湯の湯船から露天風呂に流れ出し、露天から外へ流れる。まさに源泉かけ流しだ。
湯は黄金色でやや透明感がある。温泉成分が析出して湯船にびっしりとこびりついている。露天風呂から下のダム湖の方に流れ出すあたりは山吹色だ。ダム湖までずっと温泉成分が広く張り付いている。
まず露天風呂に入ったが、38度くらいか。立ちあがってダム湖を見下ろしていると寒くなった。30分露天に入って周囲の緑と空をながめた。つぎに内湯で温まった。50分もつかった。比較的ぬるいので疲労感はなかった。汗が吹き出すこともなかった。
畳敷きの食堂で昼食をとって、ふたたび15分露天に浸かって、帰途についた。数年越しで行きたいと思っていた入之波温泉山鳩湯だった。
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万博にまぎれて夢洲で賭博?

2016年10月12日 23時11分10秒 | Weblog
今日(2016.10.12)、あべのハルカスでひらかれたシンポジウム「万博にまぎれて夢洲で賭博?」に参加した。
府民市民施策を徹底して切り捨ててきた維新府市政。それを既得権益者をやっつけたのだと宣伝してきた維新。しかし実態は、すべて一般府市民対象の施策、施設の廃止ばかりだった。それに賛成の拍手を送った府市民。こんなだまされ上手な人々は例がない。騙した連中はほくそ笑み、その金でやろうとしているのが、時代がかった万博だ。万博にくっついてでてくるのがカジノ。れっきとした賭博。賭博は犯罪だ。野球賭博に参加しただけで野球選手は球界を追われる。その賭博を主催するというのだ。賭博開帳図利(とり)罪に問われる。これは賭場を開き、利益を図ったものは5年以下の懲役に処すとなる。ところが特例で犯罪でなくすというのだ。
なんと、今日、国会でカジノ議連の面々が200人余り集まって総会を開いて気勢を上げたそうだ。今国会でカジノ法を通すというのだ。そこに松井維新知事が出席し、早よ大阪にカジノを持って来いと吠えたそうな。
カジノはれっきとした賭博。賭博は犯罪。日本は、パチンコという賭博とはいわない賭博によって5%もの中毒患者を生み出している。ところがカジノ推進論者は、カジノを解禁することによって、パチンコの中毒患者も対策ができて中毒者が減る、チャンスだという。賭博中毒者を減らすためにカジノを進めるというのだ。論理の逆転。屁理屈もここまで行くと立派。恥も何もない。
万博・カジノで莫大な税金を投入する。府市民施策を削った金をつぎこむ。こんな悪辣なことに、維新がやることは何でも賛成などとぼけた感覚で付いていくと、そこは地獄だ。トンネルを抜けるとそこは夢洲カジノだった。しかしカジノ地獄だ。おまけに夢洲は必ず来る東南海地震の津波を真っ先にうける。

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連休で日帰り温泉

2016年10月11日 14時44分02秒 | Weblog
3連休の唯一の行事で日帰り温泉に行った。和歌山市の花山温泉だ。高速で1時間ほどで着いた。入浴料は1100円。11時20分に風呂場に入ると入浴客は20人もいた。いくつもある湯船は芋の子状態だ。湯は黄土色で、手すりも湯船も温泉成分が分厚くこびりついて盛り上がっている。
26度の源泉の浴槽、加温した38度、41度の浴槽、露天風呂がある。入浴指示書では熱い湯に10分、冷たい湯に5分、これを繰り返すと効能があると書いている。効能は、血流が良くなり血圧低下、自律神経の改善、皮膚の若返りなどとあった。
入っている人に聞いたら、ある人は朝8時半に来たという。河内長野からの別の人は、これまで200回も来て、この日2時間半入っているというのだ。たしかに熱い湯、冷たい湯を交互に入るとのぼせることがない。そういう話を聞いて、きっかり1時間も入ってしまった。普通の温泉のように、あとで汗がだらだら出るということはなかった。不思議な温泉だった。源泉の味はとても濃い。塩分鉄分、その他もろもろの成分が強く、ごくりと飲めるものではなかった。
帰りに、井出商店のラーメンをたべた。和歌山ラーメンの元祖井出商店だ。行列ができていた。インスタントは食べるが、お店のラーメンは3年ぶりくらいだった。
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田崎史郎、羽鳥モーニングショーで醜い稲田「核兵器」擁護

2016年10月10日 23時26分45秒 | Weblog
今日(2016・10・10)朝の「羽鳥モーニングショー」が稲田朋美防衛大臣に対する国会での追及をとりあげた。そのひとつに辻元清美議員が稲田大臣の「長期的には、日本も核保有を国家戦略として検討すべきではないか」というかつての発言に「今、日本が核保有すべきではないと思う」「非核3原則を堅持し、核のない世界へ」などの答弁でその場をしのいだ映像が流れた。
番組メンバーの玉川徹が、「稲田さんの核保有発言は本心ですか」と発言した。これに対し、解説者としてでていた田崎史郎・時事通信特別解説委員が「本心じゃないですよ」と断言し、稲田を擁護した。田崎は他の問題でも稲田を擁護した。だが問題になっている中で、核保有発言が最重要な問題だ。一応政府の公式の態度をなぞっただけで、過去の発言が間違いだったとはひとことも言っておらず、しかも「今、日本が核保有すべきではない」といったのであって、長期戦略として保有すべきだというのには触れていない。核保有発言は頑として撤回しなかった。
だのに、田崎氏は、稲田の核保有発言は本心ではないと擁護した。明らかに本心だし、答弁は本心を押し殺していやいや言っているのが丸わかりだった。そんなものを擁護する田崎氏とはなんだ。
田崎史郎氏は、安倍首相と年に何回もねんごろに食事をする、およそジャーナリストといえない人物だ。安倍政権の番犬だ。読売の橋本五郎とならぶポチだ。田崎は、稲田と同郷だといいながら、ここは頑張らなければと擁護したのだろうが、あまりにみじめな姿だった。

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10月8日はアメリカがアフガン戦争を始めた日

2016年10月09日 23時48分22秒 | Weblog
10月8日。15年前の2001年10月8日にアメリカ・ブッシュ政権がアフガニスタンに戦争を仕掛けた日だ。ブッシュ大統領が、9・11同時多発テロを「これは戦争だ」といって、テロリストが活動していたアフガニスタンを爆撃した。だが9・11テロはテロリストによる犯罪であって、戦争ではない。国際的に協力して警察活動で犯人グループを特定し逮捕投獄することが唯一の対処法だった。ところがブッシュ大統領は、これを戦争だといって、アメリカに宣戦したわけでもないアフガニスタンに戦争をしかけた。
アフガニスタン戦争と連続させてブッシュが仕組んだのが2003年からのイラク戦争だ。これら二つの戦争でテロはなくなったか。逆だ。テロは爆発的にふえた。理由もなく無差別攻撃された人々が攻撃主に反感を抱かないはずがない。いまやアメリカとその同盟軍の国々がいろんなテログループに狙われるにいたった。日本は戦争をしかけない国としてアフガニスタンやイラクの田舎の人々にも知られていた。これこそが日本人の安全の土台になっていた。ところが小泉、安倍首相らによって、日本もアメリカの同盟軍だとじょじょに知れ渡るようになってきた。安倍首相はアメリカとの軍事同盟を誇っている。アメリカと一緒に戦争をする同盟だ。攻め込まないという日本のブランドは早晩崩れるだろう。安倍は日本がテロの標的になることを食い止めようとは思っていない。標的になればいきりたって、やり返そう!と金切り声を上げるだろう。彼にとって恍惚の世界だ。日本国民がこれを事前にくい止めなければならない。
アメリカは第2次大戦後、間断なく戦争をし続けてきた国だ。どれほど無実の人を殺してきたか、大量無差別殺人をしてきたか。その結果が9・11だった。反省のきっかけにすべきものを、さらなる道理のない侵略戦争の起点にした。テロに対して無差別殺人戦争では、絶対にテロはなくせない。逆に増え続ける。法による裁きしか解決はない。どんなに難しくてもこれしかない。テロ犯罪に戦争で応えれば、理由もなく殺された人の家族からテロリストが生まれる。幾何級数的に増える。これが現状だ。
ところで、10月8日の『しんぶん赤旗』のコラム「潮流」が10・8を取り上げた。『赤旗』によれば、アメリカの「対テロ戦争」の間に年間のテロ犠牲者は9倍に、50人以上のテロ犠牲者が出た国が2014年には25か国になったと教えてくれた。恐怖の数字だ。 10・8の当時、日本の新聞でアフガニスタン空爆に賛成・やむなしの社説が61本だった。『赤旗』以外に空爆に反対した新聞はなかった。日本の新聞もなさけない。アメリカのやることにこれほどやすやすと追随したとは。
ちなみに、アメリカ議会で、アフガニスタン戦争に反対したのは、たった一人だった。カリフォルニア選出の民主党下院議員のバーバラ・リーさん(女性)だけだ。アメリカは、報復しろという熱狂につつまれた。決定的に間違った道にふみだした。
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