山上俊夫・日本と世界あちこち

大阪・日本・世界をきままに横断、食べもの・教育・文化・政治・歴史をふらふら渡りあるく・・・

政策的に空っぽ、民意を失った橋下維新の堺市長選挙

2013年09月30日 13時27分50秒 | Weblog
 大阪都構想の行方を占う堺市長選挙は、竹山氏の快勝、橋下維新の敗北で大きい意味をもった。1年後の大阪市での住民投票に大きい方向付けをしてくれた。
 今回は、橋下氏の選挙のやり方をよく観察できた。テレビで見ると、候補者より日焼けしているのではないかと思った。17日のうち10日現地に入ったらしいから、応援とか支援ではなく、主役だ。橋下氏は大阪ではこれまで選挙は連戦連勝だった。選挙で勝ったものの考えが民意だとやりたい放題だった。
 これまで橋下氏の街頭演説に出くわしたことがなく、テレビでのダイジェストしか知らなかった。今度初めて、9月14日と最終日28日の、維新支持者の多いニュータウン泉が丘での演説をインターネットで聞いた。
 25分の演説で政策の説明はなく、初めから終わりまで感情に訴える話に終始した。14日は、大阪都構想に魅力があると思わせるために東京オリンピックにかこつけて大阪都でオリンピックをといって、政策的弱みをごまかしていた。橋下氏は、話がうまいといわれてきた。うまいという話の中身は、ほとんど相手の攻撃ばかり。とくに最終日の演説はひどい。公務員攻撃で喝采を浴びたり、既成政党を攻撃して若武者ぶりを演じていた時は、聴衆は橋下氏と同じ立場に立ちやすく、そうであれば、攻撃は激しければ激しいほど、効き目が大きかった。
 今度の堺での竹山市長攻撃は、ののしるという言葉がぴったりだ。同時に、演説の締めのほうに必ず登場するのが共産党攻撃。これがえぐい。テレビでも流されたのが、「僕は、酢豚のパイナップルと共産党が大っっきらい!」と絶叫シーン。最終日にはこんなのが延々とつづいた。「こらあっ、共産党!ちょっと出て来い。お前らふざけんじゃない、嘘ばっかりつきやがって。お前らいい加減にしろよっ!」「あいつらほんとに陰で人の悪口ばっかりいいやがって。共産党のね、あの変な集団が、人の悪口、僕の悪口をいいふらして。」「選挙は2種類しかビラを出せないのに、あいつらは違法ビラをどんどん配ってる」と。さらに民主党辻本清美議員に対しても「なんですか、あの辻本なんとかというオバサン。出て来いっ!」書き取るのも大変なほど、こういう悪罵が延々とつづく。
 悪口とは、橋下氏のこういうのをいうのであって、政策批判は悪口ではない。ところが、橋下氏は、大阪都構想の中身を真正面からは語らず、はぐらかしつづける一方、こんなえぐい共産党攻撃とあわせて、「堺はなくなる、堺の税金が吸い上げられるという嘘ばっかりつきやがって」とくりかえすのだ。
 「住みよい堺市をつくる会」は候補者ではなく、前から発行している機関紙=ビラは選挙中も発行できる。だから違法ではない。このビラで、堺市が解体されることを法の条文も示して、ぐうの音も出ないほどに決着をつけたこと、東京都の例にしたがって堺市から大阪都に吸い上げられる金額を示したこと、大阪府市にくらべて圧倒的に低い借金比率の堺市が利用されることなど指摘してきた。この連発ビラにおいつめられた橋下氏は、反共演説をいっそう激しくした。吸い上げる金額はそれほど多くはないですよともいえず、吸い上げるという嘘にだまされないで、というしかなかった。
 橋下氏はこれまで、公務員攻撃、既得権批判、既成政党批判で選挙をのりきってきた。公務員攻撃や既得権批判が庶民のためになるとは必ずしもいえないのだが、庶民が拍手喝采した。
 今度の堺市長選挙はどうか。これらの手法が通用しない選挙だった。橋下維新が堺市を自らの構想に組み込むための選挙であり、自分たちが乗っ取りの批判を受ける側だった。だから激しく竹山攻撃、共産党攻撃をしても、維新のコアな信者以外は乗ってこない。逆に、「自民と共産の野合だ」とか、「こらっ、共産党!」などといっても、多くの市民からすれば、自分たちと同じ目標にむかって頑張ってくれる共産党をなぜそこまでという反応がでてくる。堺市民の思いが橋下維新の攻撃にさらされる形になった。「堺市民は堺はなくなると誤解している」といいまくるのだから、無党派層がそっぽをむくのも当然だった。無党派層で竹山氏に投票したの75%、維新に投票したのがわずか25%だった。
 橋下氏はこれまで、ふわっとした民意が自分を応援してくれているといってきたが、堺市長選挙で、ふわっとした支持層が完全に離れたことがあからさまになった。慰安婦問題で良識ある人々はもう付いていけないと思ったことだろう。大阪市では今年、橋下氏の意向で民間人校長11人を採用したが、半年しかたたないのに、うち6人が不祥事を起こして問題になっている。公務員攻撃で喝采を浴びたのは過去のこと。今は橋下氏にへつらおうとする民間人校長や区長が公務員のシンボルだ。公務員攻撃は自分にはね返る。大阪では、橋下維新という巨大政治集団が、今や、既得権益集団であり、既成政党なのだ。
 
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堺市長選・竹山勝利、橋下維新完敗乾杯、大阪都構想もうおしまい

2013年09月29日 21時11分06秒 | Weblog
 2013年9月29日20時01分、NHKテレビで堺市長選で竹山氏当確のテロップが流れた。あまりに早い当確報道だった。選管が投票箱のふたを閉めて鍵を掛けている最中だ。
 竹山氏の勝利を喜びたい。大阪都に堺が加わらないことが確定したことに乾杯!!大阪都は百害あって一利なし、この標語が本質をつき、市民に浸透していった。
 橋下徹がそして橋下維新がこの5年半、大阪を席巻し、テレビ・新聞をひれ伏させ、日本の国政に右翼的突撃隊として進出したことを振り返るとき、この堺市民の毅然とした判断は決定的な重みをもつ。
 これで橋下維新の落日は確定した。新自由主義的・超右翼的政治集団が詭弁を弄して一定数の国民を、大阪では相当数の府民をとりこにしてきたことを思うと、今日の勝利は感慨ひとしおだ。自由・人権・民主主義を大事にしてきた人びとにとって、橋下維新の跳りょうは、歯ぎしりする事態だった。福祉や権利を既得権益だとして攻撃し、これを丸裸にする政治が21世紀の新しい政治であるかのようにおもわせる攻撃が橋下氏によってつづけられてきた。それを支持する勢力も形成された。
 だかしかし、この堺市民の決然とした判断によって、転換点をむかえた。橋下維新への倍返しの反撃のテープが切って落とされた。大阪市民は、堺市民の決意に学んで、反撃のたたかいを強めなければならない。自らの福祉と権利のために。
 これで、来年秋の大阪都をめぐる大阪市の住民投票に明るい展望が生まれた。大阪市民はかならずや、橋下の呪縛から解き放たれて、住民投票に勝利するにちがいない。その展望を示してくれたのが、2013・9・29の勝利だ。
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堺市長選、橋下維新を徹底的に追い詰めよう

2013年09月27日 15時33分24秒 | Weblog
 堺市民にとって百害あって一利なしの大阪都構想に大半の市民が反発し、言い訳とごまかしに終始している橋下維新への批判をつよめている。ここで追及の手をゆるめず、徹底的に追い詰めることが大事だ。
 堺市議会の「ソレイユ堺」の山口典子さんは、「維新の会の市長候補者が誰だかわからないくらい、橋下さんばかりしゃべってますけど、堺にはいりませんよ、橋下さんの傀儡師長は」と厳しく批判している。橋下氏は大阪市長としての仕事よりも、もっぱら堺市長選挙の「事実上の候補者」(いや影の候補者というのか?影というには表に出過ぎ、候補者を差し置いて)としての活動に専念している。大阪市役所に聞いても、「今日は公務は入っておりません」というばかりで、どこに行っているのか聞いても「わかりません」だ(9月25日市役所の返事)。でも選挙戦は橋下氏の思い通りにはいってない。橋下維新のまがいもののメッキが剥げてきた。橋下氏の詭弁を堺市民は見抜いたのだ。
 27日、松井府知事・維新幹事長は、「大阪でやっている改革を完成させることが我々の使命だ」「ひとつひとつの選挙の結果で、自分たちの責任を放棄することはしない」とのべた。維新候補が敗北した場合でも、橋下代表は辞任しないという意味を含んでいるらしい。投票日の2日前に、敗北したあとの対応策を早々と言い出すとは。石原慎太郎共同代表も、「堺市長選で敗れても、橋下は絶対に辞めさせない。辞めると言ったら政治に嫌気がさしたと取られかねない」とのべた。
 維新が敗北準備を始めたからと言って、気を緩めてはいけない。投票にいかなくても大丈夫などと夢にも思ってはいけない。押しまくらなければならない。
 竹山市長が、市長給与を2割削減し、市長退職金をうけ取らないということを今日知った。
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維新の大阪都構想の言い訳とごまかし

2013年09月26日 10時23分06秒 | Weblog
 堺市長選挙で橋下維新は、大阪都構想について、完全に言い訳とごまかしに終始している。
 その中心は、「だまされないでください」「堺はなくしません」「堺がなくなる詐欺にだまされないでください」「堺のお金(税金)は取られません」だ。23日あたりからは橋下氏は「大阪都に入らないと堺は孤立します」「堺市民は大阪都食わず嫌い、まず食べて」といいだした。
 だが、「堺はなくしません」と言っても、「大都市地域における特別区の設置に関する法律」第1条に「この法律は、道府県の区域内において関係市町村を廃止し、特別区を設ける」と規定されており、言い訳は通らない。橋下氏は、「堺はなくなりません。なくなるのは市長や市議会」といっていたが、最近は「堺の名前は残します。堺北区、堺南区とか」という珍論奇論をもちだした。地名が残るのは当たり前だし、特別区に堺の名が入るからと言っても、堺市がなくなるのは動かせない。それを区の名前に残るから安心して、とは子どもだましもいいところだ。
 「堺がなくなる詐欺」というにいたっては、まともな政治論戦とはいえない。オレオレ詐欺をもじってのことだが、なくなるというのは、都構想の基本中の基本ではないか。それを詐欺だというのであれば、都構想自体が詐欺まがいだということだ。まして、宣伝をしている「住みよい堺をつくる会」の青年のグループに対して、宣伝カーで通りがかった橋下氏が、「そこにいるのが詐欺集団ですよ」とののしったのには開いた口がふさがらない。先に宣伝したり演説をしていたりしている場合は、通りがかった他の候補者は、音量を落としたり、静かにして通ったり、場合によってはエールを送る(○○候補のご検討をなど)。ところが、橋下氏は、通りがかりに悪罵をなげつけたのだ。前代未聞だ。ところが先日、わたしがこのことを書いたら、コメントで、維新はよそでもそうだよという指摘があった。これは、スポーツではフェアプレー精神、スポーツマンシップにかかわる問題で、政治の場面でも必要なことだ。
 「堺のお金(税金)はとられません」という言い訳も事実に反する。竹山氏やつくる会は、東京都の例をもとに試算すると、税収の約3分の1、443億円が都に吸い上げられると主張している。これではせっかく7年前に政令指定都市になり、権限を拡張してきたのが「わや」になり、3分の2の税源になれば、住民サービスが低下することは明らかだ。橋下氏は、大阪市において、大阪都になる前から、市民サービスの大幅削減を既得権のはく奪だといってガンガンやっている。中には既得権は剥ぎ取れ、もっとやれと、声援を送る人もいないではないが、そんな人にたいする住民サービスも低下している。医療(住吉市民病院廃止)、教育(幼稚園全園の廃止ないし民営化)、文化(文楽協会へのいじめ的削減はじめ多々)、老人福祉(無料パス有料化=市長選公約反故、コミュニティバス廃止、老人憩いの家への補助削減など)など維新八策にある自立した個人を目指す政策の具体化だ。
 「大阪都に入らないと堺が孤立する」? なぜ、どのように孤立するのか不明だ。孤立しつつあるのは、堺ではなく、維新のほうだ。維新の大阪都に賛成しているのは19%(『朝日』23日付け)にすぎない。堺が孤立するなら、都構想に入らない他のすべての市町村も孤立することになるのだが、そういうのは孤立とは言わない。
 また橋下氏は、「堺を金持ちにする」とも言いだしたが、中身不明。これは、財政的にまだゆとりのある堺市が都に加われば、大阪府・市の借金(10兆円以上)の穴埋めに堺の財源が使われるという批判に答えたもののようだが、大阪都になったら堺がなぜ金持ちになるのかわからない。
 維新の都構想は中身がいっこうに明らかにされない。大阪府・大阪市・堺市がひとつになる、ワン大阪で世界の都市間競争に打ち勝つというばかりだ。まるで呪文のようだ。呪文なら唱えるたびに興奮し、その気になる。だが呪文は呪文でしかない。大阪都で堺は百害あって一利なしという批判に、いくつか中身らしいものを持ち出してきた。だが、こんなもののために堺をなくすのはますます馬鹿らしくなるものばかりだ。一つは、カジノだ。橋下氏は、都構想を拒否すると堺をカジノに入れてやらないとも言った。賭博グループに入らなく結構というところだが、橋下氏は大阪市舞洲・咲州だけでなく、関空周辺、堺とあちこちにカジノを設ける考えのようだ。大阪中が賭博場になる。さらに高速道路にリニアだ。高速は淀川左岸線。堺には関係のない、淀川堤防に沿って大阪北部に伸びる構想だ。1970年ごろに反対運動で凍結されたものだ。リニアに至っては妄想に近いしろもの。橋下氏が知事時代に、新大阪・関西空港間にリニアを走らせて大阪の起爆剤にとぶち上げたものだ。部下に命じて建設費用を計算させた。ありえないような低い建設費だった。まあ、こどもの遊びだ。全線、大深度地下を通す大工事になる。JRはそんなばかな事業はしない。大阪都がする。莫大な事業費をかけて、関空にわずかのお客をはこぶ。わずかというのは、JR特急はるか(京都から)、関空快速(大阪から1時間で着く)、南海ラピート、そして大阪各地から(新大阪・大阪・上本町・なんば・天王寺そして河内長野あたりからも)でている空港バスが、送迎網を完備している。せいぜい1時間しかかからない。だから、もしリニアが数十年後にできたとしても、利用する人は限られている。リニアの停車駅は新大阪だけになるか、天王寺も止めるかどうかだから、いまの網の目の送迎体制には勝てそうにない。だから、莫大な建設費をかけても、まったく採算があわない。だから建設はできない。完全なホラ話だ。
 都構想の中身で、腰を抜かすようなものが飛び出した。維新の会幹事長の松井大阪府知事が「仁徳天皇陵(=大仙古墳)にイルミネーションを」というものだ。橋下知事が就任直後、府立高校350人の非常勤・低賃金の教務補助の職員全員の首を切ったときに、その労働者よりも御堂筋のイルミネーションが大事だと言い放って、イチョウ並木にイルミネーションをくくりつける事業をはじめた。仁徳陵にイルミネーションというのが大阪都構想の中身だというのに接して、わたしは、ああ、やっぱりこの程度だと思った。カジノといい、イルミネーションといい、レベルの低さは覆いがたい。とくに文化程度の低さはどうだ。維新がはびこって以来の、文化施策の破壊は、府・市ともひどい。で、大阪都の将来構想では、世界歴史遺産(古市・百舌鳥古墳群)に登録申請しようと竹山堺市長らが運動しているときに、イルミネーションというのだから、あきれてしまう。
 そして、10日ほど前から橋下氏が演説の中心に置いているのが、大阪都でオリンピックをというものだ。東京オリンピックでマスコミが大騒ぎしているのをみて、大阪都に堺市民を引きつけようと、にわかにオリンピック人気に便乗したのだ。だが、松井知事は、東京に決まった時に、これで大阪はなくなったとなげいたのに、橋下氏はどこ吹く風で、大阪都ができればオリンピックだといいたてる。もし可能だとしても40年後の話だ。今の堺市の方向性を議論してる時に、論点をそらすような話はいただけない。そんな話についていく人は少ない。
 橋下氏は、「堺市民は大阪都食わず嫌い、まず食べて」というが、毒まんじゅうを食べたら大変。橋下氏は24日市役所で、「争点の設定を間違えた。代表としてのミス」といい、「最終的には住民投票で過半数の賛成が必要となる」ということを早くから押し出すべきだったと反省?の弁を述べた。2011年の大阪市長選では「大阪市はつぶしません」と約束しながら、市長に当選したら「市長が民意だ」といって、大阪都をごり押ししてきた。大阪市では、予定では1年後に住民投票が行われるが、堺でも住民投票をやるから、百害あって一利なしの都構想に加入せよというごまかしに、なぜ追従しなければならないのか。
 今が、しっかり判断するときだ。大阪市と同じように、「つぶしません」「なくしません」というごまかしを信じて維新候補を当選させれば、大阪市のように破壊のオンパレードになる。最後の住民投票があるから、三途の川の直前までまずは行ってみようという馬鹿な判断はしてはいけない。堺市民のまっとうな判断がやがて示される。
 
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ブラック企業=日本IBM告発

2013年09月25日 11時28分15秒 | Weblog
 ワタミなどとともにブラック企業の代名詞ともいうべき大企業=日本IBM。突然解雇通告し、会社から締め出す「ロックアウト解雇」を連発している企業だ。労働組合(JMIU)加入者をとくに狙い撃ちしている。裁判で解雇撤回をたたかっている女性の口頭弁論での意見陳述が『赤旗』2013・9・24に載ったので紹介したい。

  日本IBMロックアウト解雇第1回口頭弁論
 私は、1992年、日本IBMに入社しました。女性として社会人として社会貢献できるすばらしい会社だと思ったからです。新入社員は600人あまりで、女性は3~4割いたと記憶しています。私は女性が多いことに、この会社を選んだことは間違っていないと思っていました。しかし、今では同期は半分以下、同期の女性は4分の1ほどになりました。
 子育てをする女性はその一部です。これが実態です。私は、元気に育児も仕事も頑張っている姿を見せることが、会社への貢献だと信じてきました。そんな私に、会社は突然解雇を言い渡しました。
 6月21日、直属の上司に「ちょっと」と声をかけられ、手招きをされました。当然、仕事の話だと思い、席を立つと、会議室へ通されました。会議室には上司と人事がいました。私が席に着くと、間髪入れずに上司が紙に書いた文章を読み始めました。「あなたを解雇します。反論は一切聞くつもりはありません。会社の決定は覆ることはありません。速やかに退社するよう命じます」といわれました。
 その後、会議室を出て、すぐに身支度をするように言われ、部長らが取り囲むなか、荷物の整理をしました。ずっと監視をされていました。誰にもあいさつをすることもできないまま、会社を追い出されました。すぐに、会社のネットワークからもはずされ、あいさつのメールをすることもできませんでした。
 上司は、「25日までに自己都合退職すれば退職加算金を19カ月分支給する」ともいいました。25日が過ぎると、別の上司がわざわざ自宅まできて、その後は電話で「退職加算金を19カ月から24カ月分に増額する」と言いました。解雇するといいながら実際にはお金をちらつかせ、「自己都合退職」を強要したのです。
 私は退職など望んでいません。子どもを育てるためにも職を手放すわけにはいきません。私は解雇を言われるようなこともしていません。会社が「自己都合退職願い」を買おうとした理由は、まさにこの裁判をさせないためです。私は、日本IBMが不正を犯していると確信しています。
 また、同じ時期に多くのJMIU組合員が同じように解雇されました。東京地方裁判所に提訴している5人を含め、日本IBMは、労働組合を嫌悪し組合員を会社から排除するために、昨年9月以降、多くの組合員を狙い撃ちにして不当なロックアウト解雇をしました。述べ26人になります。
 私は、日本IBMについて、コンプライアンス(法令順守)を重んじフェアプレー精神に基づく倫理観と社会貢献を理念に抱く誇るべき会社だと思っていました。
 私はこの裁判で事実を明らかにし、不当な解雇を撤回させ、会社の姿勢を改めさせ、そして日本IBMに戻ることを望みます。私は大人になろうとしている子どもたちに明るい正しい未来を残したいです。
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堺市長選での橋下維新の議論の不誠実

2013年09月24日 08時36分14秒 | Weblog
 橋下大阪市長は、連日、堺入りして必死になってるようだが、争点を深める議論をしない。逆に、議論をぐちゃぐちゃにして、どっちに理があるのかわからないようにする。それが彼の一貫したやりかただ。
 堺市長選挙の最大の争点は、堺市が大阪都構想に入るかどうかだ。入れば、堺がどうなるのか、議論を深めなければならない。竹山氏は、(維新が明らかにしないため)東京都のケースをモデルに、現在の堺市の税収1324億円が大阪都の特別区になると443億円が都に吸い上げられる、そのため行政水準が確実にさがる、だから堺市の廃止・分割には反対と主張している。せっかく7年前に政令市に昇格して様々な権限を手に入れたのに、それがなくなるどころか、みごと削られてしまう。
 これに対し、橋下氏は、「竹山さんはずるい、堺がなくなる、と不安をあおる」と批判する(23日)。候補者の西林氏は「堺の名前はなくならない。大阪都構想は一つの大阪ということだ」と主張。
 なくなると不安をあおるのはずるいといい、「だまされないでください。堺市はつぶしません」といったり、「市長をなくすだけ」といったり。しかし、維新が快進撃のころ、民主党・自民党・公明党がふるえあがって、国会で「大都市地域における特別区の設置に関する法律」を制定した。その第1条には、「この法律は、道府県の区域内において関係市町村を廃止し、特別区を設けるための手続き並びに…」とかかれている。堺市を廃止し、堺東区、堺西区などの特別区を設けることになるのは自明だ。市長をなくすだけという詭弁は許されていいのか。
 堺市はなくなる、税金も吸い上げる、しかし舞洲あるいは関空近辺にカジノを誘致し、高速道路淀川左岸線、40年後のリニアモーターカーなどで産業基盤整備をすれば、さらに大阪都になれば大阪オリンピック(可能だとしても40年後)誘致で堺にも利益がしたたりおちるときがくると、説明すればいいのに、「だまされないで堺はなくなりません」と議論をぐちゃぐちゃにして、あとは橋下人気で勝利にもっていこうと考えている。
 大阪市長選ではたしかにその方法でうまくいった。しかし、堺市民は2年前の大阪市民とはちがう(今の大阪市民も2年前の大阪市民ではない)。もうその手口にはだまされない。各新聞の世論調査でも、都構想に反対が賛成の2倍前後になっている。『読売』では、橋下支持が不支持を下回った。これは初めてだ。議論をぐちゃぐちゃにしてあとは人気でもっていくというやり方でも負けるということがはっきり見えてきた。
 政治論戦を汚すような不誠実はよくない。
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安保廃棄の運動47年、竹馬(ちくま)稔さんを偲ぶ会

2013年09月22日 09時10分20秒 | Weblog
 9月21日、国労大阪会館で「竹馬さんを偲ぶ会」がひらかれた。
 竹馬さんは1940年京都生まれ、大阪外大ロシア語科卒業。日本国際貿易促進協会関西本部に勤務するも、中国の文化大革命を賛美しないことで解雇された。撤回闘争をたたかいつつ、発足直後の安保破棄大阪実行委員会の仕事に従事。69年から事務局次長、83年から事務局長。2011年代表幹事に就任。2013年5月24日、虚血性心疾患で死去。享年73歳。 
 竹馬さんは、安保廃棄の運動に一生をささげた人だった。苦しい生活をなげくこともなく、いつも人をはげまし、希望の灯をかかげて、われわれを導いてくれた人だった。だが、あまりにも早い死だった。
 1995年の沖縄の少女暴行事件以後、安保廃棄が現実の課題としてあらためて認識されるようになった。集団的自衛権の解釈を変えて憲法を停止に追い込む動きが急な今こそ、竹馬さんの知恵が必要だった。
 国労会館の大会議室に集った人びとは、竹馬さんの遺志をうけつぎ、改憲阻止、安保廃棄の運動を実らせることをあらためて誓いあった。
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橋下維新代表の人間性を描写した記事

2013年09月22日 08時14分24秒 | Weblog
 橋下という人物の人間性が、人の見ている前で、もろに出た場面を描写した記事が『赤旗』2013・9・22にあったので紹介しよう。

    「堺なくなる詐欺の詐欺集団」と青年中傷  維新・橋下氏

 大激戦となっている堺市長選・市議補選(ともに29日投開票)で21日、「維新の会」の橋下徹代表(大阪市長)は、街頭で「堺を守れ」と宣伝を行っていた若者に対して、「詐欺集団」と暴言を投げつけました。
 この日、「維新」市長候補の車で堺市西区を訪れた橋下氏。青年らが宣伝を行っていた駅前にさしかかったとき、候補者のマイクを奪うと「みなさん、堺なくなる詐欺にだまされないでください。うそ八百にだまされないでください。堺はなくなりません」と絶叫。「そこにも堺なくなる詐欺の詐欺集団がいます」と中傷しました。
 宣伝に参加していた女性(32)=堺市=は、「普通は対立していても、通り過ぎるときにはお互い演説をやめたりエールを送りあったりしますよね。こちらは根拠を示して宣伝してるのに、あざけりの言葉を投げつけるなんて、市長や政治家以前に人としてどうかと思う」と憤りました。

 
 大人になれないチンピラが、思い通りにならないからとわめきちらしたようなものだ。
 堺をなくすなの批判に対して、なくなってももっといいことがあるといえない弱みがあるから、ヒステリックになるのだ。

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大阪府教育長、全校での君が代口元監視を指示

2013年09月20日 22時33分53秒 | Weblog
 大阪府教育委員会が全府立学校で卒業式・入学式での君が代斉唱の際に実際に歌っているかどうか、目視で確認するよう求める通知を出したことを、19日(2013・9・19)各紙が一斉に報じた。教頭と事務長に監視行為させると明記している。
 教育長は、橋下大阪市長の大学時代からの友人関係の中原徹氏。中原氏が民間人校長に採用される際の顛末は、じつに生臭いもので、橋下知事の威光のもとでの不正常な校長登用だと私は思っている。この中原氏は、12年3月、当時校長をしていた和泉高校の卒業式で教頭に教員の口の動きを監視させたことで全国的批判を浴びた、あの人物だ。維新松井知事によってこの4月、教育長の席を与えられた。
 自分が和泉高校でやって、橋下氏に褒めてもらったことを、今度は全府立学校でやろうというもので、とても正常な神経とは言えない。だから、校長の中からも、「ここまでやるか」との声が出るのは当然だ。これで、府教委の教育的見識が高まったと評価する校長・教頭・教員はいないだろう。逆に、その戦前的人権感覚と小児病的組織運営に愕然としたことだろう。国際的には日本の恥となる事態だ。国連人権委員会はどんな反応をするだろう。
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満州事変82周年にあたって

2013年09月18日 22時58分48秒 | Weblog
 9月18日は、1931年9月18日満州の奉天(現瀋陽)郊外の柳条湖で日本が経営する南満州鉄道の線路を関東軍が爆破し(爆破といわれるが実際はあとで列車が通過できた程度の計算しつくした小爆破)、これを合図に満州全土を侵略征服する満州事変へとすすんだ日だ。以後、1945年8月15日まで、あしかけ15年に及ぶ15年戦争となる。
 満州事変から82年の日にあたって、今の日本を考えたい。
 2日前(2013・9・16)の『毎日新聞』の投書欄に広島・福山市の箱田愛子さん(90)の「満蒙開拓義勇軍と夫の思い出」という文章が載った。箱田さんの夫は40年教員をした。戦時中、満蒙開拓青少年義勇軍に必ず各学校から2人以上出すように指令がきたが、夫は14歳の生徒を親からひきはがして荒野に行かせるのはしのびないと、生徒にはすすめなかった。そのことで後、国賊の烙印を押されたそうだ。箱田さんの知人にも、一人息子が学校の名誉のためと送り出されて帰らぬ人になった人がいる。箱田さんは、平和憲法を守りたいと文章を結んでいる。
 私が注目したのは、箱田さんの夫が、指令に背いて、志願者説得をしなかったことだ。これは勇気ある行為だ。箱田さんの件ははおそらく高等小学校でのことだろうが、戦時下の中学校では海軍飛行予科練習生(予科練)への受験勧誘が学校あげてやられた。各学校に志願
数の割り当てがあった。1943年には、校長の指示のもと担任が説得、先に軍学校に入った先輩が号令台の上から軍服姿で「俺につづけ!」とさけぶ。北野夜間中学では、1943年前後期あわせて50人が志願し、その半分が合格入隊した。陸軍特別幹部候補生志願もあおられた。相当数が上級学校への道をあきらめ軍人の道へ進んだ。
 9・18柳条湖事件を合図に侵略を始めたのに対して、その翌日、日本共産党は「日本帝国主義の満蒙侵略を撃退せよ!」という檄を発表した。「帝国主義日本の軍隊は今奉天を占領している。戦場は日本軍部の周到な計画と挑戦によって十八日遂に奉天郊外の北大営に開始された。…奉天並びに一切の占領地から、即時軍隊を撤退させよ!中国満州における日本軍隊軍営の即時撤退!一人の兵士も戦線におくるな!」とよびかけた(立命館大学国際平和ミュージアム展示の第二無産者新聞号外)。また9月20日には、中国・日本両共産党連名の「為日本強占東三省宣言(日本の東三省占領に反対する宣言)が発表された(北京の中国人民抗日戦争記念館に展示)。宣言の日本語訳と解説は、『復刻 日本の反戦と平和の実物資料 解説』(桐書房、1995年)にある。日本労働組合協議会も『労働新聞』(9月25日)で政府の偽りの宣伝を暴露してたたかった。
 満州事変からの15年の侵略戦争は、日本の歴史上に前例のない汚辱の歴史だった。家永三郎さんはこう述べた。「この暗黒時代において、断乎転向や迎合を拒み、侵略戦争に反対の態度を堅持し、反戦平和の大義を守り抜いた人々が、少数ながら実在した事実を私たちは見逃してはならない。これあるが故にこそ、汚辱と惨苦にみたされたこの暗黒時代の歴史の中にも日本人としてのほこり、日本歴史を貫く輝かしい伝統の貫徹を見出すことができるのであって、これらの人々により日本国民の良心の燈火が狂乱の嵐の中で細々と守りぬかれた事実は永久に青史の上にさん然たる光を放ってのこるであろう」(家永三郎『太平洋戦争』岩波書店)。
 満州事変82周年にあたって、箱田さんのように、心ある日本国民は、戦争の歴史事実に思いをはせ、平和憲法を守り抜く決意をしなければならない。今、反戦をつらぬくことは、15年戦争の時のように命をうばわれることはない。良心を曲げないことだけでいい。
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工事職人の労働時間管理の合理性

2013年09月18日 20時01分32秒 | Weblog
 ちょうど今、NHKのクローズアップ現代で「拡大するブラック企業 社員使い捨ての闇」をやっていた。21世紀日本の労働環境はあまりにひどい。90年代半ばから、自民党が財界の要請にしたがいつぎつぎと労働法制を改悪してきた結果だ。自民党に追随協力してきた共産党以外の政党の責任も重い。
 「ブラック企業」という言葉はブラックな労働現場で働かされている若者が作り出した言葉だ。ことの本質を見事にいいあらわしている。改悪された法をも踏みにじって長時間、不払い労働をさせているのだ。とくに成長が目立つ新興産業、新興企業(ワタミやユニクロのような)にそれが目立つ。
 違法なブラックだけでなく、裁量労働制という労働時間管理は労働者にゆだねる制度をつかって無制限に長時間労働をさせるものではびこっている。一応表面的には合法なだけに、悪質だ。
 わたしは、家が隣家の火事で被害をうけたので、この夏2か月かけて修理工事をおこなった。そこで大工や外壁工事、塗装、電気工事、内装工事など各種の工事の職人の仕事ぶりを目の前で見てきた。住人が生活しながらその横で工事をすすめた。だから、労働時間と休憩時間の関係が手に取るようにわかった。
 結論的には、いま日本で吹き荒れている長時間労働はないということだ。朝9時か、その少し前から仕事を始め、11時には小休憩に入る。12時(仕事の都合で遅れることもある)に昼休みに入り、1時間きっちり休む。1時間を超えることもよくあった。さらに3時に休憩をとる。予定の仕事が早く終われば4時半にもおわるが、だいたい5時に終えていた。工事の初期には1日の仕事が終わらなくても次の日に回していた。そのために工期が遅れ、後半は5時半を超えることもつづき、時には休日にも大工の親方が出てきて仕事をすることもあった。だが1日の中での仕事のリズムは全く変わらない。これは大工だけでなく塗装職人でも内装職人でも同じリズムを崩さなかった。
 つまり工事関係の職人(労働者)の労働時間管理はじつにきっちりしていて、忙しいから休憩も昼休みもなくしてぶっ続けで働くということを絶対しない。その職業倫理はすごいと思った。つまりしっかりした仕事をするには、体力を常に回復させつつ仕事をするという昔からのルール、合理的なルールが、絶対的な職業倫理として確立しているのだ。これは見習うべきことだ。人間体力や注意力の限界を超える労働をしないことが基本だ。長時間労働の連続のため自律神経失調におちいったり、目標管理で脅しをでつづけたあげく、うつ病に追い込むという働かせ方がいかに非人間的か、犯罪的か。工事関係の職人(労働者)の働き方をみて、あらためて労働はいかにあるべきかを思った。
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橋下、大阪都構想は40年後の大阪オリンピックのため?

2013年09月16日 13時43分34秒 | Weblog
 台風18号で近畿に甚大な被害が心配された16日、堺市長選挙に立候補している竹山市長は選挙活動を中止し、危険水位に達した大和川を視察し、対応に走った。大和川は、大阪では淀川に次ぐ大きい川で、大阪市と堺市の境界となっている川だ。
 竹山氏が危機管理業務に専念しているとき、一方の大阪市長で堺市長選挙の実質的候補者(あるいは影の候補者)である橋下氏は、「大和川の状況が落ち着いてから、堺市内にはいります。ゆえにツイッター」とのんきなもの。洪水対策には言及せず、もっぱら竹山攻撃のツイッターを80回。しつこさでは自身も自慢するだけあって、たいしたもの。
 そのなかでも、演説でも、さかんに言っているのが、大阪都構想とオリンピックを結びつけるほら話。
 東京にオリンピックが決まった時、松井大阪府知事は、これで大阪オリンピックの可能性はなくなったと、ガックリだった。ところが、橋下氏は、オリンピック人気が高いとみて、大阪都構想とオリンピックをむりやり結びつけるほら話を選挙の真ん中にもちだした。大阪都にすればオリンピックが来るかのような話だ。実際には、40年後に可能かどうかという話を、今の政治課題としてもちだすのだから、そのデマゴーグぶりは大したものだ。
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橋下維新が大阪をブラック企業特区にする

2013年09月16日 13時03分14秒 | Weblog
 橋下大阪市長は、11日、大阪をブラック企業特区にする提案を発表した。安倍内閣がすすめている大企業支援の地域限定規制緩和に乗ろうというのだ。御堂筋エリアに進出する企業には、一定の収入がある労働者には労働時間の規制を緩和し、解雇もしやすくするというのだ。すなわち、御堂筋進出企業には労働法を適用しないのだ。無法地帯にする。橋下氏はたしか弁護士だったはずだ(一度懲戒処分をうけているが)。御堂筋界隈の労働者には、労働法が適用されず、無制限の長時間労働と天下御免の首切りがおそいかかる。
 ブラック企業特区が大阪が世界の都市と競争する起爆剤だ、というのだろう。しかしこんな恐怖の都市に何の魅力があろう。労働者を極限まで搾り取って何に打ち勝つのだ。
 憲法9条改悪、集団的自衛権の解釈改憲もやれやれとあおり、労働法制も停止。橋下維新は新自由主義、復古主義の急先鋒。安倍晋三にとっては願ってもない突撃隊だ。ナチスの突撃隊、親衛隊とおなじだ。
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橋下維新の野望に堺をゆだねてはいけない

2013年09月16日 09時55分00秒 | Weblog
 15日(2013・9・15)、大阪府堺市長選が告示された。現職の竹山修身候補と大阪維新の会の西林克敏候補(元堺市議)の一騎打ち。最大の争点は、橋下維新がすすめる「大阪都」構想に堺市が参加するかどうか。
 橋下という人物は、戦後政治でまれにみるデマゴーグだ。大阪都は堺市民にとっては「百害あって一利なしだ」「市税収入1300億円のうち460億円が都に吸い上げられる」「1300億円の財政を暮らしや街づくりに生かす自治体を」と竹山氏が主張するのに対して、橋下氏は「大阪都構想で堺の地名はなくなりません。オレオレ詐欺に匹敵するぐらいに『堺なくなる詐欺』ですよ」という。
 思い出すのは、2011年暮れの大阪市長選挙だ。橋下氏は、「大阪都になっても24の区はなくなりません、24色に輝かせます。だまされてはいけません、老人無料パスはなくしません、無料パスを私鉄にも広げます」などと見事なデマをふりまいた。その後、あらゆる権利や市民サービスを既得権だとして攻撃し、ズタズタにした。
 大阪都に堺市が組み込まれれば、堺市が亡くなるのはイロハのイではないか。橋下氏は、堺A区、堺B区程度に堺の名が残るのを、堺はなくなりませんというのだ。人をだますのもいい加減にしてほしい。
 都に吸い上げた財源で高速道路をつくったりして大企業を誘致する、世界の都市間競争に打ち勝つなどを夢想している。しかし、市民が市の魅力を語っていきいき活動する基盤を崩壊させる市政のあり方は、都市間競争に打ち勝つどころか、さびれた姿をさらすだけだ。橋下氏はカジノ誘致が起爆剤だといい、風俗業などいかがわしいものをどんどん集めるという。それが市民の誇りになるのか。堺の、そして都市の発展は、福祉がゆきとどき、緑が豊かになり、文化が街にみなぎり、学問の拠点になり、市民が生き生き活動し、街を自慢したくなることでおのずと実現する。やくざをどんどん呼び込む方向性は市民と文化の排除衰退につながる。
 橋下氏はさかんに都市間競争に打ち勝つというが、彼が知事・市長をした5年半で打ち勝つどころか負け続けている。府庁をベイエリアWTCビルに持ってくればそれが起爆剤になり企業がアジアから集まるといったが、ひとつも集まらない。本社機能の東京への流出はつづいている。くい止める気力もないのが実情だ。カジノで賭場を開けば起爆剤になる、堺が維新のいうことを聞かなければ、カジノに入れてやらないぞとレベルの低い脅しをかけるのが橋下流。
 誇りある自治都市の伝統を生かし、古墳群と千利休・与謝野晶子の文化的価値を財産に魅力ある独自の都市づくりこそがすすむべき道だ。
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民間人校長や公募区長、あいつぐセクハラ

2013年09月13日 23時51分08秒 | Weblog
 橋下大阪市長の指図で教育委員会が導入した市立小中学校の民間人校長に不祥事が相次いでいる。
 小学校の男性校長(59)が児童の母親にセクハラ行為を働いていた。10代の少女や別の母親にも性的な発言をしていた。2か月ほど前には住之江区の民間人校長が思っていたのと違うなどといって3か月で辞めた。別の小学校長は、校長採用の参考にするとして勝手なアンケートをやっていた。2013年度は11人の民間人校長を採用したが、3人がこんな具合だ。来年はこれを35人に増やすのだそうだ。
 民間人校長が多数、横から入ってくるので、教頭になっても校長になる道が極端にせまくなったために、あほらしくて教頭試験を受ける人が定員に達しない事態さえ生まれた。
 そもそも、なぜ自分の大事な仕事をすてて、基礎的知識さえない校長になろうとするのか。大した仕事をしていなかったことがうかがえる。いい仕事をしていたら、前の職場が、上司が放さないだろう。
 大阪市の橋下公募の東成区長もセクハラだ。職場の宴会帰りに女性職員の背中や腹を長時間触っていた。橋下氏は、校長セクハラについては、校長の選考に問題があるのであって、制度にもんだいはないといっていたが、セクハラ区長を選考、任命したのは橋下氏自身だ。どう言い訳する?
この制度そのものが、いかがわしい人物を引きつける制度だということがほぼ明らかになった。こんな制度はやめないと、教育が崩壊する。
 驚くべきはその処分だ。セクハラ民間人校長は減給10分の1(6か月)で、研修後校長に復帰させる。東成セクハラ区長は、減給10分の1(1か月)で、区長をそのまま続ける。
 思い出すのは、地下鉄職員や一般教職員はたばこ1本で停職1か月だ。この大きい違いをどう説明するのか。橋下肝いりの民間人校長・区長は特別扱いだ。橋下様のつくった制度に問題があるはずがない!
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