暦の上ではもう春だというのに、雪が降り、その雪も解けて・・・。
風もない時の、温かな陽だまりが、何とも恋しいこの頃です。
さて、お堅い映画専門誌「映画芸術」が、今年も、2010年の日本映画のベストテンとワーストテンを発表しました。
今回、映画監督、脚本家、評論家ら総勢33人の選考委員が選んだ結果は次の通りでした
これを見ると、首をかしげたくなるような作品もないわけではなく、残念ながら、ここに詳しい選評を紹介することまでできませんが、実に、へえと思うような意外性と、作品の質的な問題に対する示唆に富んでいますね。
大変、面白い結果です。
<ベストテン> 1.「ヘヴンズ・ストーリー」(瀬々 敬久)
2.「堀川中立売」(柴田 剛)
3. 「これで、いーのかしら。(井の頭)怒る西行 」(沖島 勲)
4.「パートナーズ」(下村 優)
5.「イエローキッド」(真理子哲也)
6.「川の底からこんにちは」(石井 裕也)
7.「さんかく」(吉田 恵輔)
8.「十三人の刺客」(三池 崇史)
9.「海炭市叙景」(熊切 和嘉)
10.「時をかける少女」(谷口 正晃)
<ワーストテン> 1.「告白」(中島 哲也)
2.「キャタピラー」(若松 孝二)
3.「おとうと」(山田 洋次)
4.「インシテミル 7日間のデス・ゲーム」(中田 秀夫)
5.「東京島」(篠崎 誠)
6.「座頭市 THE LAST」(阪本 順治)
7.「シュアリー・サムデイ」(小栗 旬)
8.「SPACE BATTLESHIP ヤマト」(山崎 貴)
9.「踊る大捜査線 THE MOVIE3」(本広 克行)
10.「ソラニン」(三木 孝浩)
ついでに、在京スポーツ7紙(東京映画記者会)が選ぶ、ブルーリボン賞は次の通りでした。
こちらの方は、15日に東京銀座で授賞式が行われました。
注目の主演女優賞は、映画賞総なめ9冠(ブルーリボン賞は2度目)の寺島しのぶが、さすがの貫録で登場していましたね。
作品賞 「告白」(中島 哲也監督)
外国映画賞 「第9地区」(ワーナーブラザース映画、ギャガ共同配給)
監督賞 石井裕也監督 「川の底からこんにちは」
主演男優賞 妻夫木聡 「悪人」
主演女優賞 寺島しのぶ 「キャタピラー」
助演男優賞 石橋蓮司 「今度は愛妻家」「アウトレイジ」
助演女優賞 木村佳乃 「告白」
新人賞 生田斗真 「人間失格」「ハナミズキ」
桜庭ななみ 「最後の忠臣蔵」「書道ガールズ!!」
さらについでに言えば、去る2月6日、 横浜・関内ホールでヨコハマ映画祭が開かれ、主な賞は次の通りでした。
この映画祭は、ファンによる映画祭というのが特長で、2010年に最高に輝いた映画人を称える個人表彰式です。
作品賞 「十三人の刺客」(三池崇史監督作品)
監督賞 三池崇史
新人監督賞 石井裕也 「川の底からこんにちは」
谷口正晃 「時をかける少女」
脚本賞 天願大介 「十三人の刺客」
主演男優賞 豊川悦司 「必死剣鳥刺し」
主演女優賞 満島ひかり 「川の底からこんにちは」
また、ヨコハマ映画祭の選んだ、2010年度映画ベスト5は、1位「十三人の刺客」、2位「告白」、3位「悪人」、4位「川の底からこんにちは」、5位「今度は愛妻家」で、以下「必死剣鳥刺し」、「孤高のメス」と続きました。
まあ、いずれにしても、人気があるからといって、それが即優れた映画ということにはならないわけで、選考委員や映画会社の思惑も絡んでいることもあり、映画は個人の好みが大きく左右するのではないでしょうか。
映画の質はこちら、御代と人気はあちらといった具合で・・・。
誰が何といおうが、自分がいいと思った作品がいいのかもしれません 。(!?)
Julienさんも個人的ベストテンなどを発表してみてはいかがですか?
そう言うのもまた、面白いのではないかと。
私?私は1年に1本ぐらいしか観ないので、オンリーワン(笑)。
「映芸」は、ベスト最下位(122位)まで出ているのですが、しかもその‘最下位’は、何とブルーリボン賞の「告白」ですからね。
これほど極端な例は、珍しいのではないでしょうか。
でも、大作「ヘヴンズ・ストーリー」のベスト1は、納得します。
この作品は、是非機会がありましたら観てほしい作品です。
そうですね。
いつか、個人的な自分のベストテンを発表してみますか。
そのためには、もっともっと作品を観ないことには・・・。
いやいや、とても、手がまわりませんです。(笑)
ところが、近くの横浜MOVIX本牧が先月で閉館になり、今度は桜木町あたりまで出なければならなくなりました。20年くらい前に場末の古い映画館がどんどん閉館したころスクリーンが8つもあるMOVIXが颯爽と登場しましたが残念です。
そうですか。もう20年にもなりますか。
早いものですね。
霜葉様。
近年、映画館(ミニシアター)は減る一方でさびしい思いをしていますが、シネコンも増えすぎてしまったのでしょうか。
いま、映画は転換期なのかも・・・?
TOHOシネマズは、観覧料を値下げするとか・・・。
そうなると、ほかのシネコンも右に倣えで、映画人口の挽回をねらっているような・・・。
厳しい時代にまた戻ってきたということでしょうか。