徒然草

つれづれなるままに、日々の見聞など、あれこれと書き綴って・・・。

必殺事業仕分け人―行政刷新会議―

2009-11-03 12:00:00 | 雑感
吹き荒れた突風は、木枯らし一号だったのか。
枯葉を風が舞い散らし、北国からは相次いで雪の便りである。
今朝の冷え込みは、厳しかった・・・。

そんな中、鳩山政権の誕生で、日本の政治が大きく変わろうとしている。
国会は、先週の与野党の代表質問に続いて、今週からは衆院予算委員会が幕を開けた。
議場をざっと見ただけでも、本会議も予算委員会も、前政権時代とは風景ががらっと変わった。
国会が新鮮で、熱気があり、真剣さがある。
下手なドラマより、生きている政治が数段面白い。

明治維新以来の大変革が始まったばかりだ。
自民党は、これまでデタラメ腐敗政治で日本をメチャメチャにしておきながら、いまだに総括も反省もしていない。
自民党は、自分たちのしてきたことは棚に上げ、鳩山総理の政治資金問題など、不毛な(?)疑惑追及に時間を割こうとしていた。
代表質問では、自民党の谷垣総裁が、民主党政権の矛盾を突く一幕もあったが、鳩山総理の返す言葉ですべてが吹っ飛んだ。
 「あなた方に言われたくない」・・・
民主党は、自民政権のこれまでの悪政から噴出した、ツケの処理に追われているのだ。気の毒なくらいだ。 
鳩山総理のこの答弁は少し気になったが、予算委員会の席上で、案の定自民党の加藤紘一氏が、「総理のいう言葉ではない」と苦言を呈した。
鳩山総理は、「つい反射的に出た言葉で不信感を与えたことを遺憾に思う」と、素直に頭を下げた。
いまや野党自民党にとって、質問力を練磨することは必須の課題となった。

国民期待(?)の「行政刷新会議」はどうしたのか。
来年度予算案に切り込む「事業仕分け人」の人選でつまずき、スタート直後から会議は空転した。
当初32人体制が、小沢幹事長の一声で、議員7人の小所帯に縮められた。
これで何が出来るかというわけで、多数の民間人を起用することになった。
かくして、仕分け人の仕分けは出来たらしい。
そもそも、1ヶ月やそこらで事業仕分けを終えようという発想は、とても無理だそうだ。
1年間毎日休まず予算書類と格闘しても、役人の隠したムダをすべて洗い出すのは困難だ。
仕分け作業を着実に進めながら、同時に予算編成の作業をやるのが現実的だと、専門家は言っている。

新人議員を「事業仕分け人」から除外したことは、理解できぬことではない。
でも、ただ選挙だけやればよいというのでは、議員の質の向上は望めない。
国会議員になったのだから、政治家として、政策作りにだって携われるシステムが必要だし、こんなことで、育つべき新人がヤル気をなくさなければよいのだが・・・。

予算のムダは、本当に削ることが出来るのか。
仙石行政刷新相はどうしたのだ。
鳩山総理は、人選の甘さに気づかなかったのか。
百花争鳴・・・、閣僚たちの秋はにぎやかである。
総理、外相、防衛相の三者がギクシャクしている普天間移設問題、JAL問題で迷走を続ける前原国交相・・・、どれもこれも山積する喫緊の難問を抱えて、鳩山政権は毎日が時間との闘いだ。
景気対策も出てこない。
国家戦略室といったって、組織の法制化に必要な法案すらまだ出てこない状況だ。
この混乱状態は怠慢ではないのか。
百年に一度の政権交代を成し遂げて、よもや鳩山内閣は支離滅裂になっているのか。
期待が大きいだけに、不安も隠せない。

共同通信の世論調査では、内閣支持率61.8%と9月中旬の発足当初から10.2ポイント下落した。
それでも、民意は鳩山政権を後押ししている
また、マニフェストの一部修正については、68%が賛成だった。
いずれも、依然高い支持率だ。
鳩山内閣の閣僚は、政権の経験がないのによくやっている。
方針は間違っていないのに、右往左往している。
国民は、民主党に圧倒的多数の票を与え、大改革にゴーサインを出したのだ。
臨時国会は、会期の幅を十分とってマニフェスト関連の法案を審議すべきだろう。

国家戦略局の実現も急ぐべきだ。
法制化を来年の通常国会に持ち越すなどは、もってのほかだ。
そんなことをしていると、国民の理解は得られなくなる。
子供手当てや、ガソリン税の暫定税率も先延ばしする必要はない。
この国会で審議して、成立させられないものか。
そうしないと、世論の支持率は下がり、鳩山政権への期待はしぼんでしまうことになる。
ヤルときはびしびしヤラないと、閉塞感だけが、国中に充満していく・・・。

鳩山政権への期待は大きい。
国会の場で堂々と審議をし、議員は国会で鍛えられなければ、政権担当能力なんて磨かれない。
実践勝負だ。誰だって、最初は初めてだ。
民主党よ、はたして大丈夫なのか。
もたもたしていると、万年野党に逆戻りだ。
現実政治は、ママごとであってはならない。
真剣勝負だ。

いま、政治は拙速ではいけない。もちろん巧遅でもいけない。
それこそ、多くのことが喫緊である。
理想と現実の狭間でもがき続ける日々から、政権交代をまのあたりに実感できるその日まで・・・。
希望的観測だが、少しづつだけれど、変わりつつあるように見える。
予算委員会の審議も、自民政権時代の国会とは様変わりした。
秘書官が、総理や閣僚の背後から助言をしたり、メモや資料を差し入れたりする場面は見られなくなった。
それだけでも、ささやかな一歩だ。

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2 コメント

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まあ、 (茶柱)
2009-11-03 23:38:30
まだまだ不景気ですからね。
いろいろ言いたいことはありますけれども、会社員だって三年ぐらいは「新人」ですもの。。。
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四年間・・・ (Julien)
2009-11-04 19:37:01
待ってほしいと、民主党は言っています。
そんなに待てるかい、なんていう声も・・・。
「改革」には、相当の時間もかかることですから、国民は忍耐、忍耐ですよね。
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