徒然草

つれづれなるままに、日々の見聞など、あれこれと書き綴って・・・。

映画「タイタンの戦い」―神々と人間の壮烈な戦い―

2010-05-05 11:30:00 | 映画
善と悪の境界がなく、神々と人間と魔物が共存していた時代・・・。
人間の王が、神々に反乱を起こす、壮大なギリシャ神話の世界が描かれる。
話題の3D、2Dで同時公開の、アドベンチャー・アクションの超大作というわけだ。
ルイ・ルテリエ監督アメリカ映画だ。

話題作「アバター」に主演したサム・ワーシントンが、神の子に扮して、行く手を阻む恐るべき魔物たちと壮絶なバトルを繰り広げる。
3D映像を観ると、グロテスク極まりない魔物が観客席に飛び込んでくる。
臨場感倍増の3Dで観ると、これがかなりのしつこさで結構疲れる。

まだ星座が生まれる前、神々が君臨していた時代の物語である。
己の欲望をかなえるためなら、手段を選ばない、何でもありの神々は激しい権力争いにあけくれていた。
地上を支配していたのは、タイタン族だった。
そのタイタン族の支配は、息子たちのハデス(レイフ・ファインズ)、ポセイドン(ダニー・ヒューストン、そしてゼウス(リーアム・ニーソン)によって終わりを迎える。

ゼウスは、兄のハデスに、自分たちの親を倒すための魔物を創るよう頼む。
そして、ハデスは自分の肉体を削って、恐ろしい魔物クラーケンを創った。
親を打ち負かしたハデスは天界の王となり、ポセイドンは海の王となったが、ハデスは冥界を支配する暗黒の王にされた。
ゼウスに騙されたのだ。
ゼウスは人間を創り、彼らから神として崇められることで、不老不死を保った。

―― 時を経て、人類は繁栄した。
やがて、彼らは神々に疑問を抱き、戦いを挑んだ。
そんな中、全能の神ゼウスと美しき人間の王妃ダナウェーの間に、ひとりの子供が生まれる。
世界を変える運命の子、その名は、肉体は神、心は人間の勇者ペルセウス(サム・ワーシントンの誕生であった――

人類滅亡のカウントダウンが鳴り響く中、神と人間の間に生まれたペルセウスは、愛する家族を神に殺され、復讐を誓った彼の前に、神々が創り出した数々の魔物が立ちふさがる・・・。

この映画の主人公となるペルセウスは、怪物メデューサを倒し、海の怪物の生贄にされようとしていたアンドロメダ姫(アレクサ・タヴァロス)を救って結婚した伝説の勇者で、天上に輝くペルセウスは右手に剣、左手にメデューサの首を持つ。
この恐ろしい首は、見たものを誰でも石にしてしまったという話が伝えられている。
昔も今と同じように、実際の人間の愛憎を、神々の中に投影してきたのだろうか。

誰もが、一度は耳にしたことのある、ギリシャ神話のキャラクター同士の戦いが、観る者に壮大な世界観を伝えてくる。
しかし、この恐るべき魔物たちの襲撃こそ、これから始まる戦いの、まだほんのプロローグに過ぎないのであった――

ルイ・ルテリエ監督アメリカ映画「タイタンの戦いは、今回は81年の同名映画のリメイク版だ。
海から現れる無限大の魔物クラーケンと、ペルセウスの最終決戦は、さすがに圧巻だ。

ギリシャ神話のキャラクターたちが、想像を絶する超巨大な姿で激しく衝突するのだ。
とにかく、信じ難いデカさの海獣やら、全長25メートルの蛇女、人の10倍もの巨大なサソリとのバトルの大興奮が、息つく間もないテンポで展開されるのだから、観ている方は、もうくたくたになるほどの驚き三昧なのである・・・。
まあ、凄いことは凄い!
想像を超えたド迫力の映像、アトラクション指数満点の快作(!?)だ。
それにしても、ああ、疲れた・・・。