徒然草

つれづれなるままに、日々の見聞など、あれこれと書き綴って・・・。

政治家とスキャンダル―矜持はどこへ―

2009-01-16 07:30:00 | 雑感

先日、自他共にクリーンを標榜していた、横浜市の中田宏市長のスキャンダルが大々的に報じられた。
それから幾日もたっていないが、今度は鴻池官房副長官のスキャンダルである。

鴻池官房副長官は、麻生派で、総理の盟友と言われている。
週刊誌の報道を、新聞、テレビが追いかけ、民主党が辞任要求までする騒ぎになった。
まあ、そこまで騒がなくてもという気はする。

こともあろうに、参議院議員宿舎に、40代の人妻を数回にわたって宿泊させたというものだ。
この女性は、超一流企業勤務の夫人で、宿舎のカードキーで自由に出入りしたようだ。

河村官房長官の事情聴取に対しても、鴻池氏は事実関係を一部認め、肝心のことは否定しているようだ。
この種の報道がしばしばそうであるように、当事者のみが知る真実は闇の中だ。
宿舎に誰が出入りしようが自由だし、そのこと自体をを問題視することもない。
この問題は、与党も野党も神経質になっていて、事実関係を明らかにするように当人に求めたが、当の本人は、報道カメラの前から顔を隠すように逃げまどっていた。
政治家とは、こうも見苦しいか。

鴻池副長官は、これはまずいと思ってか、時間がたってから、どうやら不承不承臨んだ記者会見でも、記事に書かれた事実関係につては否定したが、どちらの言い分が正しいのか。
本当のところはよくわからない。

個人のことに関知するすることなどないだろうが、自宅ならぬ議員宿舎から、家族でない女性が朝帰りをすることが問題なのだ。
後朝(きぬぎぬ)の別れなどと、きれいごとではすまされない。
通常国会開会中のことである。

古今東西、いにしえの頃より、「政治」はときに「性事」と結びつき、一種の‘伝統’みたいに喧伝されてきた。
鴻池氏はどうか知らないが、賢明な政治家であればあるほど、国家や政治のことを考え、心身ともにくたくたに疲れ果てて、政治一色の世界から、別の‘異色’の世界を見たくなるものらしい。
わからないではない。
「公職」は「好色」と書かれることもある。(?!)
でも、こうした出来事は、しばしば政治家の辞任に発展したケースもあり、命取りともなりかねない。
もちろん聖人君子である必要はないが、時と場所をわきまえよ、ということだろう。

・・・寒い日々が続いている。
ふと、どこからともなく、何の脈絡もなく清らかな歌声が聞こえてきた。
吉永小百合の歌う、「寒い朝」であった・・・。