徒然草

つれづれなるままに、日々の見聞など、あれこれと書き綴って・・・。

「中国毒入り餃子事件」ー不都合な真実ー

2008-08-08 15:35:00 | 寸評
立秋を過ぎて、なお暑き炎天の日々・・・。
聞こえてくるのは、降りしきる蝉時雨ばかりである。

中国北京では、この世の様々な火種をかかえたまま、祝宴の幕が開いた。
そのことに、水を差すつもりなど毛頭ない。
しかし・・・。

長い間、真相の究明があいまいなままになっていた、中国の冷凍餃子の中毒事件について、ここにきて、驚くような事実が明らかになった。
いったん回収した、冷凍餃子を食べた中国人が、6月中旬に中毒症状を訴えていたのだ。
中国はこのことを認め、その事実を、7月の洞爺湖サミット直前に日本政府に伝えていたのだった。
しかし、報道で明らかになるついこの間まで、国民には一切知らされてはいなかった。
政府は知っていたが、中国側から公表しないでくれと言われ、公表しなかったのだ。

中国は、北京五輪への悪影響を恐れ、餃子事件の事実の公表を遅らせようとしたのか。
だからそうしたのだと言っても、それを日本の中国への「外交配慮」などと讃えていいものかどうか。
日本の国民には、知らせる必要がなかったのか。
臭いものにふたをしたと受け取られても仕方がない。
公表しないでくれと言われて、はい分かりましたで済ませてしまっていいことだろうか。
国民の健康と安全よりも、外交を重視したということか。
それで、「国民の目線」で政治を行う内閣と言えるのだろうか。

中毒の原因をめぐって、今度こそ、有機リン系農薬成分メタミドホスが、中国国内で混入された疑いが濃厚となったわけだ。
言ってみれば、中国は加害者ではないか。
それが、はっきり分かった以上、「俺たちのしたことを、国民に言わないでくれ」と言うのは、如何なものだろうか。
日本の国民を、馬鹿にしてはいないだろうか。

言うべきは言い、主張すべきは主張し、拒否するものは拒否する。
日本は、アメリカや中国の言いなりになる必要はない。
福田改造内閣は、「安全」実現内閣を謳ったばかりではなかったのか?

現実に、この毒入り餃子を食べて、死にかけた人がいるのだ。
総理大臣も外務大臣も、目線をどこに置いているのか。
国民の食生活にとって、かかる大事なことを公表しなければ、何の意味もない。
ある人は、国民に対する重大な冒涜だとまで言っている。
関係者は、事件の捜査に配慮したと言うが、中国で被害があったという情報程度は公表すべきではなかったか。
国民には、知る権利もある。
いまだに、都合の悪い(?)ことには、秘密主義、隠蔽主義が抜け切れていない。

福田改造内閣は、繰り返し言うが、「国民目線の安心実現内閣」が旗印ではなかったのか。
これでは、消費者庁の創設まで見据えた内閣のあり方に、不信感は拭えない。
消費者に目線を置くと言っておきながら、口止めされれば何も言わない。
政府は、どっちを向いて政治を行おうとしているのか。

報道で発覚するまで、公表しなかったと言う事実に対して、あちらこちらから批判の声が上がっている。
当然のことである。
だって、事実を事実として明らかにして、日本の国民を納得させ、中国産の食品離れを解消することが出来れば、それこそが両国の国益なのであって、それを隠蔽するなど全くの逆効果ではなかったろうか。

・・・中国産は、にせもの、毒入りばかり、靴下は二回履いたら穴だらけ・・・。
中国人自身が、ネットにこんな自嘲的な書き込みまでしているそうだ。

  ~閑 話 休 題~
本旨とは関係ないのですが・・・。
インド洋での、海上自衛隊による給油活動を延長する対テロ新法の改正案を、政府はまたも「再可決」のはら構えなのか。
他国に油を配るくらいなら、ここは民主党の言っているように、国内の農魚業者たちにこそ配るべきではないだろうか。
いずれにしても、圧倒的多数の民意は、一日も早い解散、総選挙を望んでいることを忘れないで欲しいものです。