NY株は好決算を背景に好調な上昇相場が続く。NYダウ平均の週間でのパフォーマンスは8週間の上昇である。
昨日までの業績発表のうち83%が事前の予想を上回った。この数字は1993年以来である。3月の新築住宅の販売も26%も上昇した。47年ぶりの記録である。このように米国経済の力強い回復のデータが、このところ目白押しに出てくる。1年前の4月の状況とは様変わりである。時代の変化のスピードの速さには驚きのほかはない。
ウォール街ではアップルの話題が毎日、市場を賑わす。時価総額がエクソンに次いで第2位になったが、米国を代表する企業で構成されるダウ30銘柄への採用の声が出てきた。「いまやアップルの業績の上下への変動はなくなり、マイクロソフトをしのぐ成長企業になった」と位置づける投資家がふえてきた。
東京市場も相場の調整を見込んでいたが、短期間のうちに相場の過熱感は解消の方向に進んできた。一時は150まで過熱した騰落指数(25日移動平均)も今週は110台にまで下落してきた。
今週のような相場展開が続けば、過熱感の解消が知らず知らずに進みそうだ。
ジャスダック、マザーズなど新興市場の株価が強い。売買代金をともなって上がっていることが注目点である。個人の資金の流入が始まった証明でもある。相場の先行きを読むうえでは心強いシグナルである。