今夜のウォール街は独立記念日のために休場だが、ヨーロッパ市場の立会いが始まった。
株価は上昇。
ウォール街でのサブプライム問題とIPO(新規公開)したブラックストーンの株価の不振で、市場ではこれまでの世界の株価を支えてきた過剰流動性が収縮するのではないかという懸念が出ていた。
ことしに入ってからの米国の株価の原動力になってきたのは企業業績の好調と、M&Aなどによる市場からの株式の吸い上げ期待にあったからである。
その懸念を打ち破ったのは昨日のブラックストーンによるヒルトン・ホテルズの買収である。総額は200億ドル(2兆4600億円)という大型の買収である。世界第2位のホテル・チエーンを展開する企業で60年もの歴史がある。日本人の間でも海外旅行の経験のある人なら一度は利用したことがあるはず。
ブラックストーンは時価に+40%のプレミアムをつけてのTOBを発表した。株主にとっては大歓迎のはずである。
立会いの始まっているヨーロッパ市場ではホテル株が軒並み上昇した。インター・コンチネンタルが+5.3%、アコーが+8%と急騰した。いずれも買収価値を見直しての人気である。
新興国の台頭で世界での人口移動が、これまでは考えられなかったスピードで起こり始めた。上記のホテル・チエーンは国際的に著名なブランドを展開する。
7月3日には帝国ホテルの株を米サーベラスが手放すべく、三井不動産と三菱地所と交渉を始めた。
これらのM&Aをみてると流動性は顕在であり、これからも世界の株価を支えていく。
東京市場ではREITSのジャパン・ホテル&リゾート(8981)と日本ホテルファンド(8985)がある。
注目できる。