足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

ダウ運輸株指数が暗示するもの

2008-08-11 22:48:47 | 株式

ロシアとグルジアとの紛争で原油価格が反騰した。

世界の石油の需給に影響を与えるものではなく、あくまでこれまで下落を続けてきた人気に影響を与えただけで、このまま再び反転して上昇トレンドを取り戻すということは考えられない。

ドル相場が上昇し、ユーロ・ドルが下落基調に転じた以上、ドル安→石油高という循環が再開することはない。

今回の東京市場の上昇トレンドへの回帰は、NY株の反騰である。第2四半期の決算発表も峠を越え、関心はマクロ面での景気の動向と、金融市場の問題に移ってきた。

ポールソン財務長官が北京で追加の景気対策についてメディアの質問を受け「第3四半期の景気の状況をみてから判断したい」と語ったと伝えられたが、米国景気が先の戻し税の減税で消費に刺激を与えたことが、トレンドとして継続するという確信をもったのではないか?

最近、ウォール街の動きで注目しているのが、ダウ運輸株指数の動きである。

この指数の歴史はNYダウ平均よりも古い。

ウォールストリート・ジャーナル紙を創刊したチャールス・ダウが考案した指数の一つで、相場に対しての先行指標とみられてきた。

ダウ運輸株指数の最近の動きをみると、米国景気はすでに調整を終わり、上昇トレンドに回帰してきていることを暗示している。

ポールソン財務長官の余裕のある発言と合わせて考えると、ここでのダウ運輸株指数の動きの読みが生きてくる。

目先、日米とも株式相場は中間反騰の局面を迎えているとみる。